左利きでいいじゃない!!kumicco

海辺の町で暮らすシンガーソングライターのブログ

特急日本海

2011-04-02 20:56:37 | インポート
若いころ 青森まで 宿も決めないで 一人旅をしたことがある
その時私は もう仕事をやめる事を決めていて
これからの人生を一人で考える時間がほしかったからだった。

大阪から夜行列車にのって 青森に向かった。
朝どこについたのか もう忘れてしまった。それから 五能線に揺られながらどこかの駅におりて
湖があちこちに点在する道を一人とぼとぼ歩いた。
観光客などいない静かな町で夕方になり
宿をとっていない旅だったのでだんだん心細くなった。
それで 湖畔で働いていたおばさんに 泊まるところはないかと尋ねた。
そうしたら どこかに電話してくれて 小さな民宿に連れて行ってくれた。
そこのおばさんと仲がいいのか 二人は東北弁で立ち話をはじめたけど
私はどこか外国の言葉で話しているようで 何を言っているのかわからず
それを 苦笑いして聞いていた。
お魚料理がずら~~と並び美味しかったな。
次の日 
そこから 太宰治のふるさとへ向かった。
私は彼のファンだったわけではないが 有名な旅館に泊まってみたかった。
その旅館に行ってみると
ロビーのようなところに 何人か文学少年らしき人が座って太宰さんの本を読んでいた。
5月の連休ということを忘れていた私はそこの旅館はもちろん どこの宿に行っても
断られてしまった。
それで もう少し北の方に行くと泊まるところがあることを教えてもらい
タクシーで行くことにした。(バスも何もなかった)
そこの宿のおじさんもとてもいい人で
そこに泊まっていた 馴染みの泊り客に
「あんた 明日休みなら 彼女を観光案内してあげたらいい」
といってくれて 
次の日 竜飛岬まで 車で連れて行ってもらった。
あの頃石川さゆりの 津軽海峡冬景色の歌が流行っていて
竜飛岬で イカの炭火焼きを食べながら この歌をうたったのでした。

弘前城 岩木山はその頃
桜が咲いていて 桜祭りをしていました。


最後の日に泊まった由緒ある旅館も 
その日はお休みだったのに 私の突然の電話に
快くとめてくれた。
はじめて食べたタラの芽の天ぷらの味は忘れられない。
個室の部屋のそばに 温泉のお風呂が付いていて
ちょっと 熱めのお湯だった。
私がリュックをしょっていて身なりも汚かったから かわいそうに思ったのか
最低料金で泊めてくださった。

ひとりだけの旅は さみしいこともあったけど
東北の人達はみんな優しかった。
記憶がずいぶん薄れてしまっていても
食べたものと人の人情は忘れる事はないようです。

長々と書いてしまった・・・・・
ひどい文章ですみません。


コメント
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