雪

人の幸せが痛かったあの頃
私の上にはたくさんの雪が降っていた
そんな私に
傘を持って来てくれる人がいたことに
今頃気がついた

人の幸せが辛かったあの頃
私の上にはたくさんの雪が降っていた
そんな私に
傘をさしてくれている人がいることに
今頃気がついた

もうすぐ冬が終わるから
もう傘はいらないね
あの人は微笑んだ

やさしい思い出

アルバイトをしていたころ
小さな女の子がお店にきていた
可愛い女の子で
小さなお菓子を買っては
小さなおつりができると
募金していた
それをみて疲れた心が和んでいた
ある日何か言いたげに
私の顔をじっとみるから
どうしたのと聞いてみると
どこかで見つけた
ハートの形の石を差し出した
そしてそのまま私の手にのせて
どこかへ行ってしまった
よくみるとハムスターのアニメの
シールが貼ってあった
それをみて疲れた心が和らいだ
あれからずいぶん時が経つけど
元気に暮らしているかな
今でもあの店の前を通ると
あの子のことを思い出す

手紙

庭の花でつくった
押し花をたくさん詰めて
あなたに手紙を出したい
ありがとうと言えずに別れたから

名前を書いて
風船につけて飛ばすから

空まで届けばいいな
星まで届けばいいな
あなたに届けばいいな