2008 日本クーラカンリ登山隊

10月1日に起きた雪崩により、今回の登山計画は中止しております。

9月26日の記録 投稿者:有村哲史

2008-11-07 23:44:19 | インポート
9月26日の記録 投稿者:有村哲史
9月26日の記録 投稿者:有村哲史
2008/09/26

ベースキャンプ・マスター!

本日は一日上部登攀に向けた準備で過ごしました。 いよいよ明日は第一キャンプ予 定地へ、隊員全員でルート確認に向かいます。本格的な登山活動が始まろうとしてい ます。

さて、今日はここクーラカンリ登山隊ベースキャンプにとって大切なアイテムをご紹 介いたします。その名も”BC MASTER ?”です。 普通、ヒマラヤ登山の BCでは、当然電気なんて通っているはずがありません。ですから、パソコン・通信 機器・ビデオカメラなど、電気を必要とする道具を持ち込んだ場合、何らかの方法で 発電しなければなりません。 今回の登山の場合、僕たちはソーラー・パネルで発電 した電気をカー・バッテリーに蓄電するという方法をとっています。 しかし、ソー ラーパネルから発電された電気は放っておくと過充電されてバッテリーが壊れてしまっ たりします。この目に見えなくて扱いづらい電気をコントロールするのが”BC M ASTER ?”です。 カー・バッテリーが過充電になりそうになると防止回路が 働いて電気を遮断します。さらに、カー・バッテリーの12Vの電流を100Vに変 換する装置もついていて、パソコンやカメラ、ニッカド電池への充電もできます。お 陰でこのブログの更新もできるわけです。

このすぐれものの機器ですが、実は市販されている製品ではなく、高橋隊長の山岳部 の後輩、森章一さんが自作したものです。 森さんはこの登山の準備を、時々一緒に クーラカンリに登る隊員だと錯覚してしまうほど親身になってやってくださいました。 このエレクトリック・コントローラーも納得いくまで製作に時間をかけたこだわりの 一品です。 電圧計やアンメーターの目盛はよく見ると手書きです。そして、製作者 曰く、「なんとなく付けてみた」あんまり意味のない非常用遮断キーがチャームポイ ントです。トラブルシューティングまでついた立派な取扱説明書(読み物としても面 白い)までついています。 さらに何故かCDプレーヤーとアンプ、スピ-カーまで 内蔵されていて、今も僕はそこから流れる宇多田ヒカルを聞きながらこれを書いてい ます。

森さん、本当にありがとうございました。この機械が壊れたときにはBCまで駆けつ けてくださることでしょう。 ちなみに、名前に”?”がついていますが、”?”は 明大体のガッシャブルム?・?隊、ローツェ隊、アンナプルナ隊で使用されており、 今回のはその改良版です。ヒマラヤ遠征に行かれる方は、森製作所に相談してみては いかがでしょうか?

有村

P.S. 森さんは機械も詳しいのですが、植物にはもっと詳しいそうです。 あと、野 球情報を下さった方、ありがとうございました。巨人ファンの加藤・桜井は調子がよ くなったようです。


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