2008 日本クーラカンリ登山隊

10月1日に起きた雪崩により、今回の登山計画は中止しております。

9月30日の記録 投稿者:高橋和弘

2008-11-17 08:44:02 | インポート
9月30日の記録 投稿者:高橋和弘
9月30日の記録 投稿者:高橋和弘
008/09/30

やっと晴れました


本日、加藤・有村・中村さんがC1入りし、6675mの前衛峰にいたる尾根の取り付 きまで、偵察を行いました。 この前衛峰攻略が、前半戦のカギとなります。

本日、ザリ村に入ってから初めて、東峰から主峰までの主稜線がくっきりと見えまし た。 上部行動開始にふさわしい、すばらしい天気です。

ここABC(いろいろ混乱してますが、ザリ村をBC、こちら5350mをABCと統一しま す。)は、人数が減ったこともあり、静かな一日です。 Bチーム高橋・桜井・三戸呂 は、明日のC1入りを控え、洗濯や洗髪をしてすごしました。

今日はキッチンスタッフものんびりすごしています。 キッチンボーイのウッキー君 (25歳)も、いつになく幸せそうな笑顔を振りまいています。 彼は水汲みに食器 洗いに実によく働いてくれています。

ここABCは、南にクーラカンリ主峰、北側にはチベットの大地を見渡す別天地です。 チベットの碧空はどこまでも澄み、そしてでかい!


高橋和弘

投稿日 2008/09/30 | リンク用URL | コメント (35)


9月29日の記録 投稿者:志賀尚子

2008-11-14 10:58:57 | インポート
9月29日の記録 投稿者:志賀尚子
9月29日の記録 投稿者:志賀尚子
2008/09/29

本日はBC停滞


 予定では昨日に続いて民工によるC1への荷揚げを行う予定でしたが、昨夜から積 雪との天気予報だったため、民工の靴では足元が滑って荷揚げは無理だろうとの判断 で、本日は全員BC停滞となりました。

 停滞日の過ごし方は、各自それぞれ…。  ちょっと周りの隊員にきいてみたとこ ろ、たっぷり眠って体を休めたり、近くを散策したり、以前にクーラカンリ登山をし ている東海大隊の資料を眺めたり、個装の再チェックをしたりしてすごしたそうです。 ちなみに高橋隊長は、上部キャンプの荷揚げ資料作成&ヨガの呼吸法で精神統一して 過ごしたそうです。

 今日のお昼御飯は、日本から持ってきたお好み焼き。三戸呂隊員がコックのトウさ んを指導して作ってくれました。オタフクソース、マヨネーズ、青海苔、かつおぶし でトッピングして、久々の日本の味を楽しみました。

 明日は、Aチーム(加藤、有村)プラス中村さんが民工の荷揚げに同行して、その ままC1入りします。  (志賀)

投稿日 2008/09/29 | リンク用URL | コメント (4)


9月28日の記録 投稿者:中村進

2008-11-13 10:45:22 | インポート
9月28日の記録 投稿者:中村進
9月28日の記録 投稿者:中村進

2008/09/28

雪化粧のABC


みなさんお元気ですか、さる9月24日、標高5350mクーラ(仮称)氷河の舌端にABC建 設、一夜明けたABCはうっすらと雪化粧(写真を見てください)、日本のライチョウ の2倍の大きさはあろうかというヒマラヤのライチョウが「キュウエー」と奇妙な声 をあげながら飛びかっていました。(残念ながら写真撮れず、次回乞う期待) ABC のコックは中国のトウさん、なかなの腕前です。粉をこねて肉まんを作ってくれまし た。(トウさんの写真紹介します) 登山は昨日、C1(5900m)へのルート偵 察を終え、(私は往復10時間、へとへと)本日高橋隊長他、地元の青年たち6人によ る荷揚げも始まりました。 そして、加藤登攀隊長を中心にクーラカンリ未踏の北稜 へのルート開拓がまもなく始まります。では、次回までみなさん再見。(9月28日、 中村進) 

追伸:ロッテファンの有村隊員が、「ロッテはどうなってますか」とのことです。宜 しくお願いします。 

投稿日 2008/09/28 | リンク用URL | コメント (3)


9月27日の記録 投稿者:三戸呂拓也

2008-11-13 10:39:03 | インポート
9月27日の記録 投稿者:三戸呂拓也
9月27日の記録 投稿者:三戸呂拓也
2008/09/27

C1偵察


こんばんは。

本日は、全隊員でC1予定地の偵察をして参りました。 C1までの道のりは終始ガレ 場歩きであり、この往復には自分以外の隊員数名も少々疲れ気味です。

しかし一時的にではありますが、これまで雲に隠れていた東峰、中央峰が姿を見せて くれました。 間近で見るその雄大さに、隊員一同士気を高められました。

C1予定地到着後、まず最初に目指す北稜までのルートを確認しましたが、本日の時点 では様々な意見が飛びかっておりました。 その最中、北壁で雪崩が起きてヒヤリと もしましたが・・・。 特に自分は、標高と共に、危険も高まってくることを自覚せ ねばなりません。

自分はABCから標高が500m違うだけで、ひどい高度障害になりました。 何もせずにい ても1500m走をしているようで、幕営予定地の整地中は目を回してしまいました。 昨 日まで自分に「むくみがひどい」と言っておられたドクターの志賀先生にも、帰幕後 は「やけに頬がこけている」と言われる始末。 高度障害に振り回されております。 C2では、1500mが800mくらいになるのでしょうか。 ここで気合を入れ直さなければな りません。

今後、一層気を引き締めなければならない行動が続きます。 引き続き先輩方に全力 でついていき、少しでも役立てるよう努めます。


三戸呂

投稿日 2008/09/27 | リンク用URL | コメント (4)


9月26日の記録 投稿者:有村哲史

2008-11-07 23:44:19 | インポート
9月26日の記録 投稿者:有村哲史
9月26日の記録 投稿者:有村哲史
2008/09/26

ベースキャンプ・マスター!

本日は一日上部登攀に向けた準備で過ごしました。 いよいよ明日は第一キャンプ予 定地へ、隊員全員でルート確認に向かいます。本格的な登山活動が始まろうとしてい ます。

さて、今日はここクーラカンリ登山隊ベースキャンプにとって大切なアイテムをご紹 介いたします。その名も”BC MASTER ?”です。 普通、ヒマラヤ登山の BCでは、当然電気なんて通っているはずがありません。ですから、パソコン・通信 機器・ビデオカメラなど、電気を必要とする道具を持ち込んだ場合、何らかの方法で 発電しなければなりません。 今回の登山の場合、僕たちはソーラー・パネルで発電 した電気をカー・バッテリーに蓄電するという方法をとっています。 しかし、ソー ラーパネルから発電された電気は放っておくと過充電されてバッテリーが壊れてしまっ たりします。この目に見えなくて扱いづらい電気をコントロールするのが”BC M ASTER ?”です。 カー・バッテリーが過充電になりそうになると防止回路が 働いて電気を遮断します。さらに、カー・バッテリーの12Vの電流を100Vに変 換する装置もついていて、パソコンやカメラ、ニッカド電池への充電もできます。お 陰でこのブログの更新もできるわけです。

このすぐれものの機器ですが、実は市販されている製品ではなく、高橋隊長の山岳部 の後輩、森章一さんが自作したものです。 森さんはこの登山の準備を、時々一緒に クーラカンリに登る隊員だと錯覚してしまうほど親身になってやってくださいました。 このエレクトリック・コントローラーも納得いくまで製作に時間をかけたこだわりの 一品です。 電圧計やアンメーターの目盛はよく見ると手書きです。そして、製作者 曰く、「なんとなく付けてみた」あんまり意味のない非常用遮断キーがチャームポイ ントです。トラブルシューティングまでついた立派な取扱説明書(読み物としても面 白い)までついています。 さらに何故かCDプレーヤーとアンプ、スピ-カーまで 内蔵されていて、今も僕はそこから流れる宇多田ヒカルを聞きながらこれを書いてい ます。

森さん、本当にありがとうございました。この機械が壊れたときにはBCまで駆けつ けてくださることでしょう。 ちなみに、名前に”?”がついていますが、”?”は 明大体のガッシャブルム?・?隊、ローツェ隊、アンナプルナ隊で使用されており、 今回のはその改良版です。ヒマラヤ遠征に行かれる方は、森製作所に相談してみては いかがでしょうか?

有村

P.S. 森さんは機械も詳しいのですが、植物にはもっと詳しいそうです。 あと、野 球情報を下さった方、ありがとうございました。巨人ファンの加藤・桜井は調子がよ くなったようです。