システム担当ライブラリアンの日記

図書館システムやサービス系の話題を中心に。最近、歩き旅の話題も。

(2011.7.30)大図研京都ワンデイセミナー:伝わる技術ってどういうこと?

2011-07-31 23:37:14 | イベント参加
松中みどり先生を講師にお招きしてのセミナーです。
参加者は、運営側メンバーも含め、30名あまり。

内容が盛りだくさんで、参加された方もお疲れではないかと心配しましたが、最後まで笑い声も絶えず、かなり満足いただいた様子が感じ取れました。
松中先生の感想は「時間が短い」でしたが、そう感じた参加者の方も多かったのではないでしょうか。

参加いただいた皆さんは、今回、心にとまったことをこれから活かしていただければ幸いです。
もう一度聞きたいという方は、松中みどり先生にお声かけを。

さて、内容を簡単に紹介します(けど、長いです...)
ロジカルスピーキングの所は、私が思っていたより短くなりましたが、参加者の様子などからそうなりました。

●オープニング
自己紹介。自分のキャッチコピー。
先生も個人的にも「クール○○」と言った方にウケていましたが、この方や、他に上手く表現されていた方の感性は素敵です。

ここは、ペア→全員で。

ちなみに、英語でやっていたとしたら、1分程度で自分を紹介する練習をすると、そういう場面で活かせるとかいう話になっていたかもしれません。

●体:ボイストレーニング
・立ち姿勢
・腹式呼吸
 人前で話す人は、そういう練習をやってみるとよいと。
・s(エス)音、z(ゼット)音 タイムトライアル
 sだったら、sの音(口は横に広げて、歯を閉じて)を何秒続けられるか。
 目標(目安)は、女性で20秒、男性で30秒。

・声の要素
1) 大きさ
2) 早さ
3) ピッチ(高低)
4) 音色
5) "間"

・それらを意識して、自分のフルネームを言う
 意外に難しい。頻出単語なのに。なので、練習の意味が大きいということなのでしょう。

・文章朗読
 意外に難しい。これまで意識したことなかったからか。

・「魅力的な声って、どういう声?」
 大きさや早さではなく、言いたいことが素直に出る声、書き手の気持ちが伝わる声、というのが松中みどり先生の考え。

ここは、全員で→ペア→各自。約1時間。(だったと記憶)

●頭:ロジカル・スピーキング
ここは5人グループから。少し延びて、1時間20分ほど。

・順番に1分スピーチ
 徐々に、Controlling Idea (広げすぎないように), Topic Sentence の説明も交えて。
 - 3つの構成を含めるなら、同じ階層で。
 - 話の趣旨を素早く決める。
 - 話の趣旨を途中で変えない(犬の話をするのに、実は猫も...とか言わない)

・発想力、頭をゆるめる練習
 これは楽しいけど、アイデア(突飛なこと?)を広げるのも難しい。
 旅行か食事に行く話が、スイス銀行襲撃に発展したグループはすごい。

・英語の論理構成をつかう
 Comparison and Contrast(似ていることと違うこと)

Cause and Effect (理由と結果)
  "ダイエット"なら、理由を3つで話すか、結果を3つで話すか。

●心:ナラティブ・スピーキング
ここは、5名グループ→10名→5名。ペアもあった。40分ほど。

・目だけで、グループ内で一人ずつ、1・2・3...と数える
・一人がスピーチ。他は、アイコンタクトとか少ないと感じたら、垂直に挙げた手を下げていく。

・聴き手の態度が話の良し悪しに影響されることを、ペアの実習で。
 私も、これは、6月の目録システム講習会で強く感じました。
 話す側としては、アイコンタクト、内容等々で工夫する、運営側なら、聴き手が積極的な態度になるよう仕向ける、といったことが大事なのでしょうか。
 また、普段でも聞く側として、話がいまいちと感じたりすると、つい態度に出たりしますが、それも反省しないと。

・貼り紙の「挨拶しましょう」が何かを伝えられる? 物語の力を借りることも。

・雪絵ちゃんの詩の朗読
 これは読む役に当たらなくてよかった...私のグループではYさんが静かな声で上手に朗読されましたが、自分だったら、それ以前に読めただろうか。
 自分としては、20代にサッカーで右肘を骨折した後のことや、ランニングで痛めることの多い足や脚、100kmマラソンに出たことを子どもの頃から馴染みの散髪屋さんに話したことを思い出しました。


最後に、松中先生から参加者に、プレゼントとして、"意思伝達装置"などが紹介されているURLの書かれたカードが手渡されました。
雪絵ちゃんの詩もありました。
公開サイトなのですが、ちょっともったいなぶって、また今度。

このサイトです(2012.12.16追記)
http://ohanashi-daisuki.com/

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●Twitter
http://twitter.com/#!/search?q=%23dtkks2011
つぶやきは20もないほどですが、よろしければご覧下さい。

●セミナータイトルなど
元は「伝える技術を磨こう」でした。これは企画チームでミーティングして決めたものです。
一方、先生からの資料では「伝わる技術ってどういうこと?」と。

実は、原案提案者の私も企画チームでも、具体的なセミナー内容のイメージは不十分だったと思います。そこを先生の側で上手くフォローしてくれたのだと理解しています。
私としては、準備の不手際は反省しつつ、これでいいのだ、と思っています。
なぜなら、参加者の満足度も高かったようですし、運営側が想定する以上の内容を提供することができたからです。

知人であるTさんは、
「伝えること(一方的な伝達)」ではなく、「伝わること(相互理解)」ですからね。
と、核心を突いたことも言って下さいました。

それから、松中先生のセミナー自体が、「伝わる技術」の実例でしたね。
何年も受講していて、今さら気付いたみたいで恐縮ですが...

●補足1
松中先生は、IFLAの多文化サービスガイドラインの翻訳を担当されていたそうです。懇親会の途中、Facebookで、ある方が京都支部のメンバーに教えてくれました。

多文化社会図書館サービスの為の指針 / 国際図書館連盟多文化社会図書館サ ー ビス分科会[著〕; 村岸朝夫, 松中みどり訳 ; アジア図書館アジアセンター 21 編, 1988
http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=BN08518755

●補足2
アジア図書館のサイトはこちら。
http://www.asian-library-osaka.org/

松中先生の英語のクラス(レギュラー)は、現在、土曜日午後の「英語(中級)」一つだそうです。見学は、無料で1回できるそうです。
「プライベート」レッスンの場合は、4500円程とか。海外出張前などに利用する方もいらっしゃるそうです。

「レギュラー」クラスに時間が合わない方は、3名以上集めると、日時は先生との応相談で、レギュラー価格でやっていただけるそうです。
詳しくは、アジア図書館へ。

●最後に
セミナーに来ていただいた方、関心を持って下さった方に、感謝します。
松中先生も仰っていたように、参加者の皆さんの積極的な姿勢も盛況なセミナーになった大きな要素です。ありがとうございました。

企画チームを公募して、一緒に準備してくれた京都支部の方々、企画チームの皆さん、ありがとうございました。私も勉強になりました。

「ありがとう」「ありがとう」「ありがとう!」 (^^)


※写真:会場。机をカジュアルに2-4つ、並べる案もありましたが、参加者が動きやすいように、机を取り払ったところ。
 (*)撮影:京都支部メンバー
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