一昨日から神保町で神田古本まつりが開催されている。今日行ってきたので何を買ってきたか記録として残しておこう。
第58回 東京名物神田古本まつり 2017年10月27日(金)~11月5日(日)
http://jimbou.info/news/furuhon_fes_index.html
同じ地域で「神保町ブックフェスティバル」も開催される。出版社ごと出店の路上のワゴンセールと露店で賑うイベントだ。古本まつりと両方楽しむのだったら次の金土日に行くべきだろう。
第27回 神保町ブックフェスティバル 2017年11月3日(金、祝)、4日(土)5日(日)
http://jimbou.info/news/book_fes.html
とはいっても今日(10月28日)は生憎の雨。先週末の台風21号が去ったばかりなのに、今週末は台風22号だ。路上販売はお休みである。
明倫館書店の外の本棚もこのとおり。
でも、せっかく来たので店に入ってこの2冊を買った。南部先生の本は3000円、戸田先生の本は2000円だ。Amazonで中古価格を調べたら、まずまずの値段である。明倫館書店では先週、レア本の「xのx乗のはなし」を運よく3000円で買ったばかりだ。
「素粒子論の発展: 南部陽一郎」
内容:
2008年ノーベル物理学賞を受賞された南部博士の業績は、湯川秀樹、朝永振一郎、坂田昌一といった日本の物理学の伝統を受け継ぐだけでなく、さらに新しい物理学のパラダイムを提示したことでも特筆すべきものである。本書は、受賞理由となった「対称性の自発的な破れ」のほか、ヒッグス機構や弦理論などの先駆的な仕事がどのようにして生まれたのか、またそれらは素粒子物理学の歴史の中にどのように位置づけられるのか、博士自身の言葉で綴られた初の和文論集である。
「楕円関数入門: 戸田盛和」
内容:
本書は楕円関数の入門書であり、いわゆるヤコビの楕円関数を三角関数のようにたやすく扱えるようにする。『数学セミナー』で連載したものに、ワイエルシュトラスによる楕円関数の形式、楕円関数の一般論の要約や公式集を収録。身近な現象を取り上げて具体的な計算を通して現象と共に楕円関数を理解できるように解説する。
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10月31日に追記:
九段下に来る用事があったので、古本まつりの路上販売に立ち寄った。買ったのはこの2冊。左は500円で右が1800円の特価販売。
「素数に憑かれた人たち ~リーマン予想への挑戦~」(Kindle版)(紹介記事)
内容:
フェルマー予想が解決された現在、整数論での次の標的であるリーマン予想に対して取り組んできた数学者の紹介を中心に、素数を知る魅力、取り組みの変遷などを、多くのエピソードを織り込みながら、非数学的な観点をベースに著述した数学ドラマ。奇数章で数学の直感的な説明、偶数章でその歴史的及び人間的なバックグラウンドを解説しています。
リーマン予想は、素数の分布に関する予想で、リーマンのゼータ関数の零点の実数部は1/2であるというもの。1900年にヒルベルトが提示した23の未解決問題及び2000年に米クレイ数学研究所が懸賞金付きで提示した7つの未解決問題の1つに挙げられています。年に1回は「証明した」という発表がされ、話題となる著名な予想。登場人物は、(19世紀から20世紀前半までの数学者を除いて)ピエール・ドゥリーニュ(1978年フィールズ賞)、アラン・コンヌ(非可換幾何学、1982年フィールズ賞)、アラン・チューリング(反例を見つけようとした)、アンドリュー・オドリツコ(後に暗号理論で著名)、ヒュー・モンゴメリ(整数論)、フリーマン・ダイソン(物理学者)、など。
「マッハ力学―力学の批判的発展史 (1969年)」(新装版)(紹介記事)
内容:
古典力学はどこまで科学的か?ニュートン力学における絶対時間・絶対空間は認められるものか?マッハの根源的検証は、疑いようもないと見なされていたニュートン力学の批判であると同時に、感覚の分析を通して考察された反形而上学的認識論でもあった。物理学と心理・生理学を往き来しながら、マッハの思想は大きなうねりとなり、アインシュタインの相対論に道を拓き、ヴィトゲンシュタイン、ゲーデルなど後世の哲学者に影響を及ぼした。
157夜『マッハ力学』エルンスト・マッハ|松岡正剛の千夜千冊
http://1000ya.isis.ne.jp/0157.html
マッハ力学 力学の批判的発展史
http://xylapone.d.dooo.jp/log2/philos/mach1.html
http://xylapone.d.dooo.jp/log2/philos/mach2.html
http://xylapone.d.dooo.jp/log2/philos/mach3.html
マッハ「力学の発展の歴史」の要約
http://island.geocities.jp/gendaibuturikyousitu/issu/Machhisdyna.htm
路上販売で売られている本は、ツイートしておいた。(ツイート1、ツイート2)
路上販売の最新情報は明倫館書店さんのブログに掲載されている写真でご確認ください。
理工系古書専門店 明倫館書店ブログ
http://blog.livedoor.jp/meirinkanshoten/
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11月3日に追記:
夕方、古本まつりと神保町ブックフェスティバルに立ち寄った。神保町ブックフェスティバルで買った2冊。左は400円で、右は1000円。Amazonを見ていただくと、どちらも特価であることがわかる。
「トポロジーの絵本:G.K.フランシス」(シュプリンガー版)
内容:
メビウスの帯、クラインの壷、エッシャーのだまし絵、ザイフェルト曲面、そしてサーストンの論文の挿絵まで、3次元空間のいろいろな図を黒板にチョークで描く鮮やかな技と思考法を解説した、類のない本。
著者が本書を考案するに至ったきっかけは、1970年代の半ば、カタストロフィー理論とは何かを説明するために絵を用いる方法を探ったことだという。「1枚の絵の上に完成した状態で描かれた図は、いくらうまく説明されてもわかりにくいものである。それに対して、黒板の上で説明しながら少しずつ完成させていった図は一目瞭然によくわかる。」とフランシス教授はいう。トポロジーは、どんな風に絵に描けばよいのか?その謎解きの旅へと読者を誘う。
「天文計算入門―一球面三角から軌道計算まで: 長谷川一郎」(旧版)
内容:
三角関数の初歩から始めて天文計算の基本的知識をわかりやすく解説。球面三角の取扱いになれることと天文計算の常識が理解できることを目標とした入門書。計算例も豊富に収める。
明倫館書店さんの路上販売の棚の写真はツイートしておいた。(ツイート)
路上販売の最新情報は明倫館書店さんのブログに掲載されている写真でご確認ください。
理工系古書専門店 明倫館書店ブログ
http://blog.livedoor.jp/meirinkanshoten/
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第57回 神田古本まつり、第26回 神保町ブックフェスティバル
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第56回 神田古本まつり
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第25回 神保町ブックフェスティバル
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第51回 神田古本まつり
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とねの本棚 (蔵書目録)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/2949d01bf2f786f7d788c7f191fc3daa
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