「場の量子論〈第1巻〉量子電磁力学:F.マンドル、G.ショー」
場の量子論についてはこれまで啓蒙書レベルの本しか読んだことがなかった。本書は僕にとってこの分野の一冊目の教科書である。本書を選んだ理由は次のとおりだ。
- 有名なペスキンの「An Introduction To Quantum Field Theory」の参考文献の中で「最もやさしい場の量子論の教科書」と紹介されている。
- 日本語に翻訳されていること。
- 翻訳の元になった原書版(第2版)が出たのが2010年と最近のものであること。
- 米国アマゾンサイトで本書の原書版が読者レビューで絶賛されていること。
- 原書の著者のお一人のG.ショーがノーベル物理学賞を受賞したグラショー(Sheldon Lee Glashow)だと思っていたため。実はこれは僕の勘違いで本書の著者のG.ショーはマンチェスター大学の物理学教授Graham Shawという先生だということを後になって気がついた。間抜けな理由である。
この〈第1巻〉は260ページほどあり、量子電磁力学(QED)の理論と計算方法を詳しく解説する。量子電磁力学とは量子力学、電磁気学、特殊相対論を融合させ、光子や電子をはじめとするフェルミオン粒子、そしてそれらの反粒子の対生成、対消滅、衝突、散乱を摂動論という計算手法を使ってミクロの世界の物理現象を研究する分野である。1930年代から1950年あたりに研究されていた物理学だ。
本書の全体的な理解度は8割程度だが、これは自分で計算ができるようになったという意味ではない。式自体と式の導出の意味、過程が理解できるというレベルである。本書の最後の2章(第10章と付録A)は特に式の導出をするための公式やテクニックなど数学の技巧的な解説にあてられているのだが、この部分はついていけなかった。これらの2章は本文から必要なときに参照されている。
相対論的量子場を復習のような感じで導いてから第二量子化という手順を経て中間子や光子の伝播関数、光子や電子(フェルミオン)の交換について式の導出が行われる。陽電子など反粒子についてもこのあたりで学ぶことになり、Klein-Gordon場やDirac場の理解が鍵だ。
場の量子論で欠かせないのが「摂動」という近似による計算方法である。ハイゼンベルグ描像(行列力学)の摂動を行うと計算はとても複雑になるので、粒子どうしの相互作用描像を場の理論で考察することが必要になる。相互作用、つまり粒子どうしの衝突の記述に適した摂動級数が「S行列」である。S行列によって衝突過程に関わる遷移振幅を任意の次数まで得ることができる。
実を言うと「素粒子論のランドスケープ:大栗博司」には「場の量子論は数学的に定式化されていない。」とか「摂動は近似的な方法である。」のように書かれていたので、場の量子論を学んでいこうとするモチベーションが少し下がっていたのだが、近似理論であっても「量子電磁気学による理論と実験結果の驚異的な一致」のことや「QCD(量子色力学)」や「(電弱)標準理論」の成果を知っていたので、学ぶ価値が十分あるものという意識を持ち続けて本書を読むことができた。
第7章からファインマン・ダイヤグラムが本格的に解説される。「物理法則はいかにして発見されたか:R.P.ファインマン」の第2部「ノーベル物理学賞記念講演」で述べられていたことの具体的な計算をやっと学べる段階になったのだと思うとうれしくなった。
ファインマン・ダイヤグラムでは、粒子や反粒子の考え方と時間を遡る粒子の考え方をひとまとめにして考える。また、ひとつの衝突現象に対してファインマン・ダイヤグラムは光子や電子の自己エネルギーを考慮することで、摂動の次数は上がり、ダイヤグラムはより複雑なものを付け加えて計算が正確なものになっていく。仮想光子の考え方もここで導入される。
「重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る:大栗博司」の中で「あったかもしれないことは、全部あったと考える。」と書かれていたファインマンの考え方とはこのことなのだなと思いながら計算手順を追っていった。ひとつの衝突現象から複数のダイヤグラムを導く手法は「ファインマン規則」に従って行う。
なお、本書では粒子の衝突現象だけでなく、静的な電場や磁場による粒子の散乱現象も摂動論を使って解説している。これは第8章の中の「外場による散乱」で導出され、理論による予測と実験との驚異的な一致もこの章で紹介されている。
第9章の「輻射補正」では2次以上の摂動を取り扱う。計算はより複雑になるので気が抜けない。この章ではQEDがもつ光子や電子の自己エネルギーの「発散の問題」の解決手法としてファインマンの「繰り込み理論」が紹介される。「電荷の繰り込み」と「質量の繰り込み」を具体的に紹介しているが、アクロバットのような数式変形はマジックを見ているようだった。数学的な厳密性が全く考慮されていない印象がしたが、「現実の結果を重視する」というファインマン流儀が色濃く出ていると思った。これらの繰り込み手法のほか、この章では計算上あらわれてしまう「赤外発散」と「紫外発散」の補正のしかたも示されている。
この章では最後に応用例として「異常磁気能率」と「Lambシフト」の計算例が紹介されている。残念ながら僕はこの部分の計算にはついていけなかった。
第10章の「正則化」ではQEDの輻射補正をしていくと生じるループ積分の発散をどのように有限な値に補正するかという数学的なテクニックを紹介している。これを「正則化」と呼び「切断法」と「次元正則化」の2つがある。後者はより一般的ですべての摂動次数において自動的にゲージ不変性が保証され、QCDや電弱統一理論においても重要になる。
付録Aは「Dirac方程式」。ディラック方程式の平面波解を求めるほか、彼の相対論的量子力学で使われているγ行列の表示形式や公式集である。
本書全体を通じ、量子電磁気学で行う計算方法だけでなく、計算にかかる手間がどれだけ大変なのかが実感としてわかったこと、手探り状態のような理論であるのがわかったことが僕にとって収穫だった。もし僕が若いころ物理学を専攻し大学院に進めていたとしても、こういう計算を自分でできたとはとても思えない。この膨大な計算ができる程度の忍耐を維持するには理論物理学に対する極めて強いモチベーションが必要だ。
場の量子論の全体は巨大で、教科書はワインバーグ先生のものを筆頭に種類が多い。とりあえず本書の第2巻に進み、その後どの教科書を読むべきか考えることにした。
ところでワインバーグ先生の有名な場の量子論の教科書であるが、日本語版より原書を読んだほうがよいということをときどき耳にする。詳しく比べたことがないので僕にはそのわけがわからないのだが、日本語の翻訳品質が悪いということなのだろうか?そのあたりの事情をご存知の方がいらっしゃったらアドバイスいただけるとありがたい。
ちなみに本書の翻訳はかなりよい出来だと思う。
本書の内容は以下のとおり。
〈第1巻〉量子電磁力学
場の量子論の入門的教科書として定評のあるF. マンドル,G. ショー,"Quantum Field Theory",原書第2版(2010年)の邦訳.第1巻では,まず輻射の量子論を簡単に復習してから,ラグランジアン形式の下でKlein-Gordon場,Dirac場,共変な光子場を導入し,量子電磁力学の摂動論を展開する.Feynman規則を導き,最低次のQED過程,輻射補正,理論の正則化の問題を論じる.
第1章 光子と電磁場
第2章 ラグランジアン形式の場の理論
第3章 Klein-Gordon場
第4章 Dirac場
第5章 光子:共変な理論
第6章 S行列展開
第7章 QEDのダイヤグラム規則
第8章 最低次のQED過程
第9章 輻射補正
第10章 正則化
付録A Dirac方程式
〈第2巻〉素粒子の相互作用
場の量子論の入門的教科書として定評のあるF. マンドル,G. ショー,"Quantum Field Theory",原書第2版(2010年)の邦訳.第2巻では,まずゲージ理論と,場の理論におけるGreen関数・生成汎関数の一般論を提示し,径路積分形式を導入して強い相互作用(量子色力学)を論じる.後半では弱い相互作用の現象論から,理論のゲージ化,自発的な対称性の破れの概念の導入を経て,電弱標準理論に到達する.
第11章 ゲージ理論
第12章 場の理論の方法
第13章 径路積分
第14章 量子色力学
第15章 漸近的自由性
第16章 弱い相互作用
第17章 弱い相互作用のゲージ理論
第18章 自発的な対称性の破れ
第19章 電弱標準理論
付録B 摂動論の公式とFeynman規則
翻訳されたのは樺沢宇紀氏。大学教授ではなく日立の技師の方で、本書を出す1年前に「サクライ上級量子力学」を訳されたばかりの方だ。1965年生まれだそうなので現在45歳。この10年あまりにこのように精力的に翻訳されている。すごい。。。
樺沢宇紀
1990年大阪大学大学院基礎工学研究科物理系専攻前期課程修了、(株)日立製作所中央研究所研究員。1996年(株)日立製作所電子デバイス製造システム推進本部技師。1999年(株)日立製作所計測器グループ技師。2001年(株)日立ハイテクノロジーズ技師
なお、同じ樺沢氏によって翻訳された以下の教科書もある。これらは今日紹介した場の量子論の教科書の前にお読みになるとよい。
サクライ上級量子力学〈第1巻〉輻射と粒子:J.J.サクライ
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f54547be0138322c412050725ce489c2
サクライ上級量子力学〈第2巻〉共変な摂動論:J.J.サクライ
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/ef07c6e9d17863ca8e6c48959925783e
第2巻のレビュー記事はここをクリックして開いてください。
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「場の量子論〈第1巻〉量子電磁力学:F.マンドル、G.ショー」
「場の量子論〈第2巻〉素粒子の相互作用:F.マンドル、G.ショー」
原書(英語)版をお求めの方はこちらから。ハードカバー版と廉価なソフトカバー版とKindle版がある。
「Quantum Field Theory: Franz Mandl, Graham Shaw (Hard Cover)」
「Quantum Field Theory: Franz Mandl, Graham Shaw (Soft Cover)」
場の量子論についてはこれまで啓蒙書レベルの本しか読んだことがなかった。本書は僕にとってこの分野の一冊目の教科書である。本書を選んだ理由は次のとおりだ。
- 有名なペスキンの「An Introduction To Quantum Field Theory」の参考文献の中で「最もやさしい場の量子論の教科書」と紹介されている。
- 日本語に翻訳されていること。
- 翻訳の元になった原書版(第2版)が出たのが2010年と最近のものであること。
- 米国アマゾンサイトで本書の原書版が読者レビューで絶賛されていること。
- 原書の著者のお一人のG.ショーがノーベル物理学賞を受賞したグラショー(Sheldon Lee Glashow)だと思っていたため。実はこれは僕の勘違いで本書の著者のG.ショーはマンチェスター大学の物理学教授Graham Shawという先生だということを後になって気がついた。間抜けな理由である。
この〈第1巻〉は260ページほどあり、量子電磁力学(QED)の理論と計算方法を詳しく解説する。量子電磁力学とは量子力学、電磁気学、特殊相対論を融合させ、光子や電子をはじめとするフェルミオン粒子、そしてそれらの反粒子の対生成、対消滅、衝突、散乱を摂動論という計算手法を使ってミクロの世界の物理現象を研究する分野である。1930年代から1950年あたりに研究されていた物理学だ。
本書の全体的な理解度は8割程度だが、これは自分で計算ができるようになったという意味ではない。式自体と式の導出の意味、過程が理解できるというレベルである。本書の最後の2章(第10章と付録A)は特に式の導出をするための公式やテクニックなど数学の技巧的な解説にあてられているのだが、この部分はついていけなかった。これらの2章は本文から必要なときに参照されている。
相対論的量子場を復習のような感じで導いてから第二量子化という手順を経て中間子や光子の伝播関数、光子や電子(フェルミオン)の交換について式の導出が行われる。陽電子など反粒子についてもこのあたりで学ぶことになり、Klein-Gordon場やDirac場の理解が鍵だ。
場の量子論で欠かせないのが「摂動」という近似による計算方法である。ハイゼンベルグ描像(行列力学)の摂動を行うと計算はとても複雑になるので、粒子どうしの相互作用描像を場の理論で考察することが必要になる。相互作用、つまり粒子どうしの衝突の記述に適した摂動級数が「S行列」である。S行列によって衝突過程に関わる遷移振幅を任意の次数まで得ることができる。
実を言うと「素粒子論のランドスケープ:大栗博司」には「場の量子論は数学的に定式化されていない。」とか「摂動は近似的な方法である。」のように書かれていたので、場の量子論を学んでいこうとするモチベーションが少し下がっていたのだが、近似理論であっても「量子電磁気学による理論と実験結果の驚異的な一致」のことや「QCD(量子色力学)」や「(電弱)標準理論」の成果を知っていたので、学ぶ価値が十分あるものという意識を持ち続けて本書を読むことができた。
第7章からファインマン・ダイヤグラムが本格的に解説される。「物理法則はいかにして発見されたか:R.P.ファインマン」の第2部「ノーベル物理学賞記念講演」で述べられていたことの具体的な計算をやっと学べる段階になったのだと思うとうれしくなった。
ファインマン・ダイヤグラムでは、粒子や反粒子の考え方と時間を遡る粒子の考え方をひとまとめにして考える。また、ひとつの衝突現象に対してファインマン・ダイヤグラムは光子や電子の自己エネルギーを考慮することで、摂動の次数は上がり、ダイヤグラムはより複雑なものを付け加えて計算が正確なものになっていく。仮想光子の考え方もここで導入される。
「重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る:大栗博司」の中で「あったかもしれないことは、全部あったと考える。」と書かれていたファインマンの考え方とはこのことなのだなと思いながら計算手順を追っていった。ひとつの衝突現象から複数のダイヤグラムを導く手法は「ファインマン規則」に従って行う。
なお、本書では粒子の衝突現象だけでなく、静的な電場や磁場による粒子の散乱現象も摂動論を使って解説している。これは第8章の中の「外場による散乱」で導出され、理論による予測と実験との驚異的な一致もこの章で紹介されている。
第9章の「輻射補正」では2次以上の摂動を取り扱う。計算はより複雑になるので気が抜けない。この章ではQEDがもつ光子や電子の自己エネルギーの「発散の問題」の解決手法としてファインマンの「繰り込み理論」が紹介される。「電荷の繰り込み」と「質量の繰り込み」を具体的に紹介しているが、アクロバットのような数式変形はマジックを見ているようだった。数学的な厳密性が全く考慮されていない印象がしたが、「現実の結果を重視する」というファインマン流儀が色濃く出ていると思った。これらの繰り込み手法のほか、この章では計算上あらわれてしまう「赤外発散」と「紫外発散」の補正のしかたも示されている。
この章では最後に応用例として「異常磁気能率」と「Lambシフト」の計算例が紹介されている。残念ながら僕はこの部分の計算にはついていけなかった。
第10章の「正則化」ではQEDの輻射補正をしていくと生じるループ積分の発散をどのように有限な値に補正するかという数学的なテクニックを紹介している。これを「正則化」と呼び「切断法」と「次元正則化」の2つがある。後者はより一般的ですべての摂動次数において自動的にゲージ不変性が保証され、QCDや電弱統一理論においても重要になる。
付録Aは「Dirac方程式」。ディラック方程式の平面波解を求めるほか、彼の相対論的量子力学で使われているγ行列の表示形式や公式集である。
本書全体を通じ、量子電磁気学で行う計算方法だけでなく、計算にかかる手間がどれだけ大変なのかが実感としてわかったこと、手探り状態のような理論であるのがわかったことが僕にとって収穫だった。もし僕が若いころ物理学を専攻し大学院に進めていたとしても、こういう計算を自分でできたとはとても思えない。この膨大な計算ができる程度の忍耐を維持するには理論物理学に対する極めて強いモチベーションが必要だ。
場の量子論の全体は巨大で、教科書はワインバーグ先生のものを筆頭に種類が多い。とりあえず本書の第2巻に進み、その後どの教科書を読むべきか考えることにした。
ところでワインバーグ先生の有名な場の量子論の教科書であるが、日本語版より原書を読んだほうがよいということをときどき耳にする。詳しく比べたことがないので僕にはそのわけがわからないのだが、日本語の翻訳品質が悪いということなのだろうか?そのあたりの事情をご存知の方がいらっしゃったらアドバイスいただけるとありがたい。
ちなみに本書の翻訳はかなりよい出来だと思う。
本書の内容は以下のとおり。
〈第1巻〉量子電磁力学
場の量子論の入門的教科書として定評のあるF. マンドル,G. ショー,"Quantum Field Theory",原書第2版(2010年)の邦訳.第1巻では,まず輻射の量子論を簡単に復習してから,ラグランジアン形式の下でKlein-Gordon場,Dirac場,共変な光子場を導入し,量子電磁力学の摂動論を展開する.Feynman規則を導き,最低次のQED過程,輻射補正,理論の正則化の問題を論じる.
第1章 光子と電磁場
第2章 ラグランジアン形式の場の理論
第3章 Klein-Gordon場
第4章 Dirac場
第5章 光子:共変な理論
第6章 S行列展開
第7章 QEDのダイヤグラム規則
第8章 最低次のQED過程
第9章 輻射補正
第10章 正則化
付録A Dirac方程式
〈第2巻〉素粒子の相互作用
場の量子論の入門的教科書として定評のあるF. マンドル,G. ショー,"Quantum Field Theory",原書第2版(2010年)の邦訳.第2巻では,まずゲージ理論と,場の理論におけるGreen関数・生成汎関数の一般論を提示し,径路積分形式を導入して強い相互作用(量子色力学)を論じる.後半では弱い相互作用の現象論から,理論のゲージ化,自発的な対称性の破れの概念の導入を経て,電弱標準理論に到達する.
第11章 ゲージ理論
第12章 場の理論の方法
第13章 径路積分
第14章 量子色力学
第15章 漸近的自由性
第16章 弱い相互作用
第17章 弱い相互作用のゲージ理論
第18章 自発的な対称性の破れ
第19章 電弱標準理論
付録B 摂動論の公式とFeynman規則
翻訳されたのは樺沢宇紀氏。大学教授ではなく日立の技師の方で、本書を出す1年前に「サクライ上級量子力学」を訳されたばかりの方だ。1965年生まれだそうなので現在45歳。この10年あまりにこのように精力的に翻訳されている。すごい。。。
樺沢宇紀
1990年大阪大学大学院基礎工学研究科物理系専攻前期課程修了、(株)日立製作所中央研究所研究員。1996年(株)日立製作所電子デバイス製造システム推進本部技師。1999年(株)日立製作所計測器グループ技師。2001年(株)日立ハイテクノロジーズ技師
なお、同じ樺沢氏によって翻訳された以下の教科書もある。これらは今日紹介した場の量子論の教科書の前にお読みになるとよい。
サクライ上級量子力学〈第1巻〉輻射と粒子:J.J.サクライ
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f54547be0138322c412050725ce489c2
サクライ上級量子力学〈第2巻〉共変な摂動論:J.J.サクライ
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/ef07c6e9d17863ca8e6c48959925783e
第2巻のレビュー記事はここをクリックして開いてください。
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「場の量子論〈第1巻〉量子電磁力学:F.マンドル、G.ショー」
「場の量子論〈第2巻〉素粒子の相互作用:F.マンドル、G.ショー」
原書(英語)版をお求めの方はこちらから。ハードカバー版と廉価なソフトカバー版とKindle版がある。
「Quantum Field Theory: Franz Mandl, Graham Shaw (Hard Cover)」
「Quantum Field Theory: Franz Mandl, Graham Shaw (Soft Cover)」
日本語の教科書では意味不明で矛盾してるとしか思えなかった事が、しかたなく英語の本で読んでみたら明快にアッサリ理解できました。
分かってる人が翻訳しても、細かい文章ごとに完全に理解している訳ではないからか、翻訳自体が完璧にするのは不可能なのか分かりませんが。
コメントありがとうございます。
> 日本語の教科書では意味不明で矛盾してるとしか思えなかった事が、しかたなく英語の本で読んでみたら明快にアッサリ理解できました。
誤訳あるいは文章の意味の伝わりやすさの違いということになりますね。
ワインバーグ先生の教科書を読む段階になったら、日本語版を第1巻だけ入手して原書とくらべてみたいと思います。