BLOG 思い遥か

日々新たなり/日本語学2020

助動詞

2021-06-14 | #日本語教育

日本語教育文法の品詞分類に、国語文法にある連体詞、助動詞を立てない。また国語文法にある品詞名が異なっているものもある。助詞には係助詞と取り立て助詞の出入りがある。係助詞は現代語の副助詞に及ぶ。さてその対照には10品詞、8品詞をはじめとした、どのような文法範疇によるものであろう。


国語文法
品詞名と説明
 自立語
 付属語

国語文法の品詞
 自立語 - 単独で文節を構成できる品詞
 活用するもの [用言と言う]
動詞
形容詞
形容動詞 (学校文法では品詞とされているが、学校文法以外では意見が分かれる。)
 活用しないもの
名詞 [体言と言う]
代名詞 (学校文法では名詞とされているが、学校文法以外では意見が分かれる。)
数詞 (同上)
連体詞
副詞
接続詞
感動詞
 付属語 - 単独で文節を構成できない品詞
活用するもの   助動詞
活用しないもの  助詞

英語学習文法
 英語学校文法の品詞  次の8品詞とする説が一般的である。4品詞とする説などもあった。
名詞 (Noun, n.; Substantive, subst.)
代名詞 (Pronoun, pron.)
形容詞 (Adjective, adj.またはa.)
冠詞 (Article, art.) (広い意味では形容詞に含める)
数詞 (Numeral, num.) (広い意味では形容詞に含める)
動詞 (Verb, vb., v.)
代動詞 (Auxiliary verb, aux. v., e.g. do, does, did) (広い意味では動詞に含める)
助動詞 (Modal verb) (広い意味では動詞に含める)
副詞 (Adverb, adv.)
前置詞 (Preposition, prep.)
接続詞 (Conjunction, conj.)
感動詞(間投詞) (Interjection, interj.またはint.)

次のような用語もよく使われる。
関係詞 (Relatives) (代名詞と接続詞の機能をもつ関係代名詞と、副詞と接続詞の機能をもつ関係副詞がある)
疑問詞 (Interrogatives) 生成文法の観点から、限定詞(Determiner, determinative)概念も有力となっている。


2 コメント

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品詞分類 (Maria)
2021-06-14 13:50:33
 理工学関係の言葉(おそらく「俗語」です)に、「ディメンジョン(次元)」というものがあります。
 また、現代数学(微分・積分などは、「近代数学」です)においては、「束(そく)」という概念があります。
 国文法における品詞分類は(学校文法としての)「教育文法」におもねっていて、現代の情報社会においては、「運用に無理がある」と思うのですが、教科書会社や現場の教育者が固執しているために旧来の品詞分類が横行している、と考えます。
 動詞・形容詞は、「自立語」であり、同時に「用言(活用する語)」です。かつ「述語」なのですが
「助動詞」である「です(だ/である)」も述語です。けれど「ます」は活用はしますが述語ではありません。
 「なり」「たり」は自立語ではありませんが、「述語としての機能」は「形容動詞」のほうに担われているのでしょうか? 「する」の場合、「述語」としての機能は、どっちに担われているのでしょうか。
 品詞分類は単純な木構造ではなくて、「多重継承」に基づいた(おそらくは「束構造」よりも複雑な)構造に基いた、けっこうややこしいものだと思います。
 少なくとも、動詞・形容詞の連体形・連用形は、「過去または過去完了」「現在」という直交した ふたつの次元によって構成されています。
 小学校の算数の先生が、「正方形は長方形ではない」と教えていたりします。「正方形は菱形」だし「平行四辺形は台形」だし「正三角形は二等辺三角形」なんですが、「『こっち』と『あっち』に分類しちゃったら、二度と交わることはない」という奇妙な信念に囚われている先生が、いらっしゃったりします(はい、子供の授業参観で見ました。子供はあたしに苦笑を送っていましたが)。
 動詞・形容詞・「です」は、「自立語」であり、「活用する語(用言)」であり「述語」です。
 助動詞「ます」は、用言であり自立語ではなく述語でもありません。
 じゃあ、形容動詞はどうなんだろう?という話にはなります。うちらは「タル・ト(taruto)」と品詞分類していますが、「堂々たり」「堂々たる」「堂々と」は、何が述語として機能しているのか?という話にはなります。
 なんだか、いわゆる「学校文法」は、分類を並べているだけではないのか、と思います。生物だったら「交配可能なのが種(しゅ)」なので種の分類は木構造になるのですが、品詞分類(や、図形の分類)は多次元構造になっています。
 学校教師は、「構造」について理解していただきたい、と思います。あたしは高校在学中には(構造主義のバイブル的な書籍である)ピアジェの『発生的認識論・序説』(上下巻)を読んでいたぞ。
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分類 (ksky)
2021-06-15 19:13:39
いつも、たくさんコメントをありがとうございます。
生産的、創造的思考についていきたく、ここから失礼いたします。

英辞郎 on the WEB によると、便利な用語でしょう。俗語ですか?

《数学》次元
空間上の点の位置を一意に指定するための座標の数。立体は3次元で表される。
・Sensors read your body size in three dimensions. : センサーが3次元で体のサイズを読み取ります。
・How many dimensions does the universe have? : 宇宙は何次元ですか?
《物理》次元
物理量を定義する物理特性で、長さ、質量、時間などがある。

であるとして、どうして文法の話になると、「おもねる」とか、無理だとか、言葉に説明がないようで、わからない。
>「教育文法」におもねっていて、現代の情報社会においては、「運用に無理がある」と思う・・・

だけでなく、いきなり、わかったような、ご注文は、
>学校教師は、「構造」について理解していただきたい、と思います。
というふうに、なぜ学校教師を決めつけているのか、と思いますが、それまでのなかで、
>動詞・形容詞・「です」は、「自立語」
と言っているのは、これが次元であって、構造があるのでしょうか?

>品詞分類(や、図形の分類)は多次元構造
というのを誰に説明するのでしょうか。学校文法を聞いている、生徒ですか。現代社会の運用に、でしょうか。

いま、下記の、この解説がわかりません。
>「助動詞」である「です(だ/である)」も述語です。けれど「ます」は活用はしますが述語ではありません。

それで、まず、「です」は、「自立語」であるという解説を、簡単にお願いします。

(ミラー投稿)
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