狭き門より入れ

スペイン在住クリスチャン。聖書にある救いとは?罪の赦しとは? 礼拝などから、福音メッセージを載せています。

イエスキリストの系図 6

2021年02月23日 | 聖書
今回はイエスキリストの系図に出てくる三人目の女性です。

3)ルツ (マタイ1:5)
ルツはモアブ人です。 モアブ民族は、昔、イスラエル民族に敵対したために、神に呪われていました。
エリとナオミというイスラエル人の夫婦が、イスラエルの飢饉の時に、二人の息子を連れてモアブの野に滞在しました。 ナオミの夫は死んでしまい、その後、二人の息子たちは、それぞれ嫁を迎えます。 そのうちの一人がルツでした。 けれども、この二人の息子も死んでしまいました。
ナオミは、嫁たちに、モアブの実家に帰るように勧め、自分はイスラエルに帰ろうとします。 しかし、ルツは、姑と一緒にイスラエルに行くと言って譲りません。 ルツは、彼らと一緒に暮らしている間にイスラエルの神に対する信仰を持ったのです。 ルツは結局、姑ナオミと共にイスラエルに帰り、落ち穂拾いをして、健気に姑に尽くすのでした。
そして、結局、ボアズというイスラエル人と結婚し、子供を生みました。 ボアズは、ルツが落ち穂拾いをしていた畑の所有者で、姑ナオミの親戚だったのです。 彼女はこうしてイエスキリストの先祖に加えられました。(ルツ記)


神がモーセを通して与えられた律法の中に、こういうものがあります。

「あなたがたが自分の土地の収穫を刈り入れるときは、刈るときに畑の隅々まで刈り尽くしてはならない。 収穫した後のの落ち穂を拾い集めてはならない。
また、あなたのぶどう畑の実を取り尽くしてはならない。 あなたのぶどう畑に落ちた実を拾い集めてはならない。 それらを貧しい人と寄留者のために残しておかなければならない。」(レビ記19:9,10)

「寄留者を苦しめてはならない。…
やもめ みなしごはみな、苦しめてはならない。
もしも、あなたがその人たちを苦しめ、彼らがわたしに向かって切に叫ぶことがあれば、わたしは必ず彼らの叫びを聞き入れる。
そして、わたしの怒りは燃え上がり わたしは剣によってあなたがたを殺す。 あなたがたの妻はやもめとなり、あなたがたの子どもはみなしごとなる。」(出エジプト記22:21-24)

今のように社会福祉制度が無い時代の在留異国人、やもめ、みなしごは、どんなに苦労しなければならなかったでしょう? 神様は、そんな、社会の弱者たちを守るように配慮しています。
また、他に、こんな律法もあります。

「あなたは、耳の聞こえない人を軽んじてはならない目の見えない人の前に、つまずく物を置いてはならない。 あなたの神を恐れよ。 わたしは主である」(レビ記19・14)

このような弱者に対する配慮の他、貧民の救済、裁判の公正など、神がイスラエルに与えた律法には、神の正義、愛、恵み、憐れみが、隅々まで、行き届いています。
こんなに素晴らしい律法が、日本で邪馬台国ができる1200年以上も前に与えられていたのでした。
(しかし、残念ながら、どんなに律法が素晴らしくても、罪ある私たち人間には、それを守ることができません。律法が与えられたのは、イスラエル民族を良くするためではなく、彼らの中には罪があり、彼らが律法を守ることができない罪人であることを自覚させるためでした。この事については、「信じるだけで救われる 8」をご参照下さい。)

話がそれてしまいましたが、こうして、神に呪われた民であったモアブ人ルツは、その信仰により、神の御恵みを受けて、イエスキリストの系図に加えられたのでした。
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