神田駿河台の山の上ホテル内にある「てんぷら 山の上」で、
江戸前の技で揚げるてんぷらをたのしんできました。
山の上ホテルの周辺、神田界隈は出版社が多いことから、
川端康成、三島由紀夫、池波正太郎、吉行淳之介、安岡章太郎、檀一雄など多くの作家が
執筆活動をしたクラシックホテル。
檀一雄が愛人の女優と同棲生活を始めたのがこの山の上ホテル、
愛人との生活、破局を書いたのが遺作「家宅の人」。
小さいホテルですが、古き良き時代の香りが残り、
1歩入ると都心とは思えない静かな空間が広がっています。
「てんぷら 山の上」は、多くの文豪に愛されたてんぷらの名店。
てんぷらが有名なのは当然ですが、銀座の名店「近藤」をはじめ多くの名店に
職人を輩出していることでも有名。
旬菜旬魚を江戸前の技で揚げる伝説のてんぷらは、
今も変わらず受け継がれています。
今日は、カウンターで揚げたての醍醐味を味わってきました。
今日は、エノちゃんのお誕生日のお祝い、
奮発して特選天ぷら定食をいただきました。
小鉢から始まりです。
さぁ、てんぷらです。たれは、塩、天つゆ、たっぷりの大根おろし。
活巻海老
海老の中心はほんのり生、絶妙な揚げ具合です。
こごめ・タラの芽
白魚
ふきのとう
こごめにタラの芽、ふきのとうなんて、春先取りですね。
あいなめ、おいしかったぁ。
筍
生うに
大葉で包んであります。
グリーンアスパラガス
ハス
さより
そら豆
これはおいしい
穴子
最後は、お店名物の薩摩芋のてんぷら「丸十」。
○に十と書きます。そうこれは、薩摩・島津家の家紋なんです。洒落てますね
だいこんのように太い薩摩芋をじ~っくり、
低温で40分掛けて揚げます。
高さは8cmほど、これは鍋の高さにあわせているんですって。
まわりはカリッと香ばしく、中は甘くてホクホクです。
ブランデーを落としていただくと、あらぁ不思議。
マロングラッセのよう、おいしい
最後のかき揚げは、天丼か天バラか天茶でいただきます。
お椀も赤出しかお吸い物を選べます。
こちらは天丼にしじみの赤出し。
タレは、甘口か辛口か選べます。
こちらは、天バラとお吸い物。
天バラとは、くずしたかき揚げがごはんにまぜてあり、さっぱりとした塩味。
塩加減が絶妙で、感激。
おいしくて、おかわりしたいほどでした。
デザートは、フルーツかアイスクリーム。
フルーツもアイスも3種類ほどの中から選べます。
これだけ天ぷらを食べたら、いくら老舗のお店でも油が多少でも胃に残りそうですが、
これがまったく残らないんです。
残らないどころか、てんぷらのコースを食べ終えたとは思えないほど食後はスッキリ。
お店も油の匂いがまったくしないので、洋服も油臭くなりません。
とても良い油をおしみなく使っているんでしょうね。
「食べても食べてもあとを引き、昼に身動きならぬほど食べても、
夕方になるとちゃんと腹が空いてくる・・・」といった池波正太郎の気持ち、
わかりますね。
もう他の天ぷらはたべれません。困りますね
旬のタネのおいしさを生かし、薄衣の天ぷらは極上でした。
さぁ次はいつ来れるでしょうか。
ぼくの採点(が5個で満点)
味:
接客:☆
お便所:☆☆
総合評価:☆
てんぷら 山の上
http://www.yamanoue-hotel.co.jp/rb/tempura/index.html
カウンターの正面にあるのが、創業以来使用されている氷の冷蔵庫。
てんぷらのタネを冷やすのは、やはり電気ではダメなんだそうです。
黙々と天ぷらを揚げるお姿、なかなか声がかけられません。
時々みせる笑顔が素敵でした
白木のカウンターです。
昨年12月、60周年をむかえたそうです。
エノちゃん、お誕生日おめでとう
「てをつなごう」という歌ができました
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