こーすけの独り言 ~言霊を求めて~

日々感じた事、特にBOOK・OFF徘徊や歌詞に関することなど
たまに「こばな詞」というものをしたためる癖あり

第二ボタンを

2018-07-14 01:01:14 | こばな詞のはじめ

桜の花も芽吹いて、すっかり春めいてまいりましたね。

謎の導入で始まりました今回。
また、詞というか小噺みたいなものを書いてみました。

最初に出来たものはそれはもう長かったとです。
なんとか頑張ってここまで削ったのですが、まだまだ長いスタイル。

--------------- キ リ ト リ ---------------
「第二ボタンを」 詞 Kosuke Yamada


部活の先輩 赤いゴム
フルーツ牛乳 登下校
数え上げればキリがないほど
あなたの事が好きなのです

屋上で梅のおにぎりを食べていれば
あなたがフルーツ牛乳を買ってきてくれる幸せ
だけど「おにぎりにはあわないぜ」って
強めの語気で突っぱねると
「好きなくせして」とドキッとする言葉
「僕が好きなのはあなたなんだよ」
その本音だけはいつも喉に
梅の種と共につっかえてたんだ

明日あなたは卒業する
そんな日に在校生代表の挨拶をしろとはね
緊張ついでにあなたへの愛の告白も
なんて出来っこない事を思ったり
ぶちかましたら卒業式が爆笑の渦にのまれ
あなたが恥をかいちゃうなと独りで悶え死ぬ


結構長身 大きな目
意外とグラマー 長い髪
数え上げればキリがないほど
あなたの事が好きなんだよ

汗香る体育館であなたを目で追いかける
茶色い長い髪を赤いゴムで縛るのがルーティン
そして躍動するあなたと共に
たわわな胸も躍動してる
目が離せないのは男の性だよな
ずっと憧れで ずっと大好きで ずっと追いかけて
そんなあなたの大きな目に僕はどう映っていたのだろう

今日であなたは卒業する
壇上で任務を果たした時 あなたを探したんだ
背が高いのも魅力な女性(ひと)
大きな瞳から真珠の涙をこぼしてくれてた
その姿を見てしまった時
不覚にも我慢してた
とっておきの秘密兵器がこぼれ落ちちゃったんだ


夕焼け空の校門脇
あなたが僕を待ち伏せていたんだ
「二人で帰ろう」って
不意な展開にきょどってると
トレードマークの赤いゴムを出して僕に結わえ笑う
「丁髷も似合うでござるな 拙者はおぬしのその…」
ふざけてるのか照れなのか
第二ボタンを盗られたんだ
秘密兵器を出す暇もなく


部活の後輩 梅おにぎり
あの第二ボタン 他は何?
数え上げても思いつかない
不甲斐なさ過ぎる僕なのに
あなたはそんなヤツの
第二ボタンにどんな想いを?



--------------- キ リ ト リ ---------------

そんなわけで、世間は卒業シーズン。
ゆえに、春なのです。