見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

ボニートの不思議な風景(その2/川)

2007-12-26 05:23:41 | 南米
自然保護に尽くす友人も多いので、あまり大きな声では言えないが、ボニートの川をシュノーケルとウエットスーツを着けて3時間泳いだ。



「泳いだ」は正確ではない。「浮遊した」というべきだろう。
私は、泳げない。平泳ぎと犬かきを駆使して25Mプールを渡るのが精々で、海は足の着くところだけ。頭が水の中に沈むのも怖い。というわけで、最大深度5Mと聞いて川に入ることは遠慮したいと思った。
が、ツアーデスクの人も、パンタナール湿原で出会ったベルギー人も、皆が「大丈夫!泳げなくても大丈夫。ウエットスーツを着るので、嫌でも浮きます。3時間なんてアッという間。疲れたら上を向いてぷかぷか浮かんでいればいいんです。ボニートまで来て、経験しないのはもったいない」と。
そして、気づいた。浅瀬はわずか水深50センチの川なのだ。海と違って川は真水。溺れて飲んでも塩辛くない。



というわけで、行くことにした。スーツを着て、シュノーケルを着けて、魚と一緒に泳ぐのである。夢のようだ。
[諸注意] 川の水を汚す行為は絶対禁止
・途中の川の中で絶対に立たないこと
・どんなに浅くても川底に触れないこと
・日焼け止め、化粧品など水を汚す物質を顔や肌に塗らないこと
・泳ぐ際は、足を絶対に動かさないこと。手で水をかいて前進するだけ。



まさに魚と一緒に泳いだ(=浮遊した、流された)。多種多様の大小の魚が私の体の下を横を泳ぐ。大きな魚が私の足をかすめていく。タイのように大きな魚やマスの種類が何匹も、人間を恐れずに泳いでいる。
一グループ8人。水中写真を持って撮影していたブラジル人のフランク一家に写真を分けてもらったが、実際の川の世界は映像以上。水は真水そのもの透過度100%に近いのではないだろうか。
魚たちの世界にちょっとだけお邪魔させてもらい、泳げない自分を忘れる3時間だった。



↑センターで着替えてから、ジープで川の中心となる森林へ向う。森林の入り口でジープを降り、そこから川上まで30分ほど林の中を歩く。暑いので、ウエットスールの上部を脱いで歩くのだが、途中、イノシシや珍しい鳥たちに出会う森の中でも、蚊が襲ってこない。なぜ?


↑川の浮遊スタート地点に限定された準備スペース。インストラクターが川の中の身の振り方を指導する。写真は、同行したフランク一家。アマゾン地帯の街に住むが、夏休みの2週間を北で過ごすために来たという。


↑「川底に足を付けると、藻がわきあがったり魚の巣を荒らすので、ぜったいに足を付けないように」との指導。練習中も魚は、人間にかまわず泳ぎ回る。


↑1時間浮遊すると、水が湧き上がるポイントへ着く。そこで、しばらく潜水や足を使った泳ぎが許される。

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