こんぶろ-高知の酒屋ブログ-

土佐の国の とある小さな酒屋、近藤印 高知酒店・こんじるが綴る お酒にまつわったり・まつわんなかったりするブログです。

救命救急

2006年02月28日 | Weblog

救命救急・・・

昨日、月曜日の夜のTVで
救命救急病院の特集を放映しているのを
みた時にふと思い出した昔話し。。

 



もう、7~8年前になるのかなぁ。


まだ若かりし日の当時、秋口から冬になろうとする頃
夜の7~8時。車での仕事帰りでしたがその日は
結構な雨。。



高知市内のメイン道路。路面電車が走る道路です。
私は西から東方面への帰路。



高知市は葛島という所を通過した辺りで
2台目前方は「カ●ーレ●ク」と塗装している社用の
軽の箱バンが走っていました。



大雨なので皆、40~50Km程度で運行。
特に急ぐこともありません。



はりまや橋前を過ぎた頃でしょうか。


2台目前方の箱バンがフラフラしている気がします。。



居眠りか!?



危ないかも!!



と思い、車間距離を十分に。



私の目の前の車も察知したか
減速。。。

しばし走っていたのですが

上町1丁目付近の出来事。。


その箱バンがあろう事か

路面電車用の電停アスファルト壁に
正面から激突!!!!!!!



一瞬の事でしたがわたしも瞬間


「おいおい!!」


と声が出たくらいの勢いで激突。。


しかも片側2車線の右側車線からの
突入です。


直前方の車は急停車。

私は左に避けて、歩道に停車。。


後続の車のほとんどは避けるように
通過。。玉突き事故にならなかったのは
幸いです。



が・・・・電停に激突した軽の箱バンの
つぶれ具合は尋常じゃない!


大雨でしたが私は車から降りて
駆け寄りました。

前方で急停車した運転手さんも降りてきました。

車を降りた時点で「ズブ濡れです」。


二人で中を見て絶句・・・・


箱バンの運転手さんは40~50代の方でしょうか。
「ぐったり」して動きません。。


というか、外から見ても胸にハンドルが食い込んでます。。



2人でドアを開けようとしましたが
車体がかなり歪んでドアが開かない。。。

ややパニックです。


そこで私はこの車は箱バン!!
とスイッチが入り、後方ハッチバックのガラスを
必死の一撃で割って車内に突入!

突入時にもう一人の方に

『119番か110番を!』

と言いました。




突入して判りましたが
運転手の方は足をつぶれた車体に挟まれて
動けないし、胸にハンドルが食い込んで動けない。
頭部もフロントガラスで強く打ったのか血が出てる。。




「大丈夫ですか!!」




と何度か声を掛けるも返答無し。。


どうやら呼吸すら出来ていない。。




私はまず運転手胸の圧迫を!!
と思い、シートを後ろに倒しました。


そして、運転手さんの頭を
右腕に抱え、再度大声で

「大丈夫ですか!聞こえますか!!」



          と。。



今でも覚えていますが、か細い声で




「う~。。ふぅ~。」




と聞こえました。



お!!!生きている!!

しかも息ができている!


と思ったのも束の間。。

 



私の右腕に生温かい感触。。。


運転手さんの耳から流れ出した
私の右腕に流れ込んでいました。



私はずっと

「おい!!もうすぐ救急車くるから!しっかり!」


「もしもーーーし!!」


と繰り返した記憶があります。。




5分10分もたたない内に、消防隊員と
救急隊員さんが来て、




「どんな状況ですか!?」


と聞いてきたので、



「最初意識はあった様だったんですが・・」


「耳から血が出てきた頃から返事が無いです」


と伝えたらもちろん交代です。。。






救急隊員さんも必死で呼びかけていました。

消防隊員さんも挟まれた足を引き出すために

特殊な工具で車体を切っていました。。


私は少し離れて大雨の中傘もささずただ
ボーっと見ていました。。





車体を切り、運転手さんは救急車で
何処かへ搬送されて行きました。。

 

 





最後は事故が起こってから小一時間はたっていたとは
思います。。

通報して頂いた方に警察官が質問しています。。


私は何故か・・・「助けられなかった」


と思い、その場から立ち去ってしまいました。

 

 





翌日の高知新聞朝刊にその事故で
運転手さんが亡くなった記事が出ていました。。



救命って本当に素人事では出来ない
すごいお仕事だと思います。。

 

 






私の右拳に今も残っているガラスの切り傷跡を
みるとその時の光景が浮かんで来ます。













コメント (4)
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