コニタス

書き留めておくほど重くはないけれど、忘れてしまうと悔いが残るような日々の想い。
気分の流れが見えるかな。

不人気教師の辨

2009-04-08 10:06:50 | 
新年度が始まりました。
昨日が入学式、今日は、1年生ガイダンスが行われているはずで、午後から学科主催の歓迎会です(これも学生厚生会費からの支出ね)。

今年の新入生はどんなかな。
「どんな先生だろう」という期待や不安は、私達教員の中にもあります。
言語文化学科は入試を変えてから色々批判もされたけれど、去年の1年生は本当に素晴らしかった。
もう一年、続いてくれたらいいな、とか。

今日中にバレちゃうことだからここに書いてしまうけど、実は私、この春、推薦の面接を担当しました。
だから、すでに「面識」のある人もいるわけです。
課題図書についての受け答え、大学でやりたいこと、等々、なかなか面白かったですよ。
その元気のまま、学問の海にこぎ出して欲しいです。


と、それはさておき……。
この春、ゼミ生を3人送りだして、私のゼミには留年生が、休学を含めて3人残っただけ。4年生と3年生が居ません。
新2年生のコース決定面接でも、私のゼミに来そうだな、と言う人はゼロ。
このままだと、3学年「コニケン」が居ない、と言う事態になりそうです。

それで何か不都合があるわけではないし、気の合わない人と一緒に過ごしたくはないので構わないのですが、ちょっと残念だな、と思うことはあります。

最初の「コニケン黄金時代」の人たちは、私が読んでないような馬琴や南北を読んでたし、つい2年くらい前、「コニケン」が異様に盛り上がっていた時は、本当に好き勝手やっていたけど、いい卒論があったよね。
それは、「言語文化学科」ならでは、という感じだったと思う。

いま、色々学生の希望を聞いていると、古典回帰というか、高校の教科書に載っているような作家・作品の研究ばっかりになってる印象。
それを否定するつもりはないし、作家研究・作品研究の中に、例えば情報意匠論や、門前塾で学んだこととか、「いま・ここ」を活かしてくれればOKなのだけれども。

私は、卒業論文の材料が『井関隆子日記』『小梅日記』『日知録』と言う、江戸時代のおばさん達の日記でした。指導教員も初めて知ったと言う……。
修士論文は実録。
どっちにしても、教科書でも、大学の授業でも、まずお目にかからない材料です。

だからえらい、と言う気はないのだけれど、身近な人にオーソライズされた材料を安心して扱うだけが学問じゃないぞ、というか、むしろそれってどうなの、と思うのだよ。

もちろん、みんなが私のゼミに来ない理由は、学問の種類の問題ではなくて、多分私の気まぐれさとかキレやすさとか、要は性格の悪さなんだろうという自覚はたっぷりあるのだけれどね。

だから、コニケンに来なさい、とは言わないけれど、どのゼミに進んでも、旧来の学問のフレームの中で何かしようと思わないで、教員を挑発し続ける学生であって欲しいな、と思うのであります。

以上、挨拶終わり。

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1 コメント

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トラックバック削除しました。 (小二田)
2009-04-09 12:55:38
合格祈願の神社リストなどが中心のサイトからのトラックバック要請がありましたが、受け付けませんでした。

タイミングもよく判らん。
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