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コニタス

書き留めておくほど重くはないけれど、忘れてしまうと悔いが残るような日々の想い。
気分の流れが見えるかな。

蛮勇の薦め

2008-01-23 00:04:52 | 
昨日の記事の続報。


中学生君はちゃんとメールをくれました。

昨日のページを見てくれたそうで、
僕が送った内容がそのまま書いてあったのでびっくりしちゃいました。メールの文章は、台本をそのまま写しました。
あぁ、びっくりさせてごめんなさい。
そうか、「台本」があったのかぁ。
きっと、先生が用意したフォーマットなんだろうなぁ。
情報リテラシー教育も兼ねてるんでしょうね。

さて、彼の知りたいことは何かというと……。

調べたい伝説は、「埋蔵金伝説」と「羽衣伝説」です。

羽衣伝説については、そのあらすじと、発祥地である三保の浜に天女が舞い降りたとされる樹齢650年の古松があり、近くの御穂神社には、羽衣の切れ端が保存されているということが、今のところ調べてわかりました。
知りたいことは、羽衣伝説がどうやって生まれたのかということです。あと、羽衣伝
説は三保以外にも、全国各地で似たようなのがあるらしいですが、どのような違いがあるのかということも知りたいです。
埋蔵金伝説は、静岡県で6ヶ所あって、まだ友達と調べている途中です。すみませ
ん。


ふむふむ。自分の言葉になっていてよろしい。

で、私の返事は、埋蔵金については市立・県立の図書館か、馬場町の某有名古書店主に訊いてみよ、ということにして、羽衣。

これは難しい!!
神話学や昔話研究の世界では、天女の羽衣の話と、鶴の恩返しは、同じ話だと考え
るんですよ。
でも、この話を中学校の総合学習のレベルでまとめるのは多分無理だろうなぁ。
ちょっとヒントを上げよう。
http://www3.pinky.ne.jp/~pippo/page/fften1.htm
読んでみて。
で、気になったら紹介されている本を読んでみる。

いやいや、そんなことを識りたいんじゃないよね。
でも、昔話というのは実は人間の奥深くで生まれる物なんだね。
だから、多分土地の人に訊いても誰も「本当のこと」は知らないでしょう。
図書館で本を探して、沢山似た話を比べて、変化を探るしかないんじゃないかな。
そうすれば、どこで生まれて、どうやって広がっていったのか、と言うことも判ってくると思う。
こんなのがちょっと便利。
http://www.nichibun.ac.jp/YoukaiDB/search.html

ブログにも書いたけれど、○△大学の□■◇◆先生が、羽衣伝説について研究されたことがあったと思うので、尋ねてみたらいいと思います。
>今、彼女のメールアドレスが判らないので、直接○△大学に電話してみてください。
□■さんは優しい人なので色々教えてくれるでしょう。



という感じ。

一つの昔話、あるいは伝説が、どうやって生まれたか、というのを知ることは多分出来ない。
推測するためにも、相当な手続きが必要だ。
だから、大学生が卒論で「羽衣伝説がどうやって生まれたのか」、やりたい、なんて言いしたら、無理だよ、と応えると思う。

しかし、実際のところ、彼の射程はそんなところまで及んではいないだろう。
だからこそ、こういう質問の仕方が出来た。

その心持ちをずっと大事にして欲しい。

大学の卒業論文でも、「文学とは何か」とかね、やればいいのにね。
「『×○△■(作品名)』の研究」はもう良いよ。

無手勝流で切り込んでいくからこそ、発見する楽しみがある。
それが見つかれば、学問から離れられなくなると思うぞ。



社会学科のフィールドワーク演習の発表会については明日書きます。
お疲れ様でした。
来週もありますね。
外部の人が沢山来てくれると良いですねぇ。

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