Ali'i Drive Breeze

The Big Island
ハワイ島で体験した思い出を写真とともに綴る旅日記

今度は下るぞポロル渓谷<Pololu Valley>

2008年09月03日 | 北コハラ地区

2006年1月8日。

打ち寄せる波の音、鳥の囀りで目覚める早朝。
今日もコナは快晴のようです。
朝食は、昨夜作っておいたカレーをラナイで食ることに。
潮風を感じながらの朝食もまた格別です。

腹ごしらえをし、
支度もできたところで、車に乗り込み出発です。
今日は、ポロル渓谷を砂浜まで下り、
バンブー・レストランで昼食を食べ、
その後パーカーランチ・ショッピングセンターに行く予定。

まずは、軽快に19号線(Queen Ka'ahumanu Hwy.)を北上。
途中、私達夫婦にとっては定番となっているキングス・ショップでトイレ休憩。
それから、ミネラルウォーターを購入。
妻は前回の無謀な行動を反省し、
今回はしっかりと着替えまで準備しています。

平日はあちこちで道路工事が行われていて渋滞していたのですが、
この日は日曜日で工事も休み。
車はスイスイと走れます。
(そもそも、ハワイ島が渋滞するなんて以前は考えられなかったんですけどね。)
ワイメアに行く道との分岐点を過ぎ北コハラ地区へ。

270号線(Akoni Pule Hwy.)は、まだ開発されていない土地を貫く道なので、
古いハワイを感じながらドライブすることが出来ます。

ハヴィの町、
そして、キング・カメハメハ像のあるカパアウを通り過ぎて、
かなり急なワインディング・ロードを抜けると、
270号線の行き止まり、ポロル渓谷です!

道路脇に車を停めると、ラバ(mule)が出迎えてくれました。

  

餌でも欲しいのか、柵の中から顔を突き出してきます。

               

基本的に動物が苦手な妻は、怯えながらそそくさと車を離れます。
(ポロルにはラバに乗って巡る
 ミュール・ライドというアクティビティもあるようです。)

さて、今回は途中で引き返さずに、
下の黒砂海岸まで降りるつもりです。
ミネラルウォーターとタオルを持って、
トレイルを下ります。

途中で景色を撮影しながらゆっくり下っていると、
アメリカ人の若者たちが僕たちを追い抜いていきました。
その彼らの足もとを見て、
「おいおい、ここでもか!」と思わずつっこんでしまいました。
岩で凸凹しているトレイルは、決して歩きやすくはないのに、
彼らはビーチ・サンダルで、駆け下りて行ったのです。
溶岩の上をビーチ・サンダルで歩くのに比べれば、まだマシかもしれませんが、
それにしても如何なものかと、我々は思ってしまうんですけどね・・・。
まぁ、それはともかく、私達夫婦は足元に気をつけながら下っていきます。

 (拡大できます。)

前回、引き返した見晴らしいのいいポイントまでやって来ました。
眼下には、遠浅の砂浜が白く波立っているのが見えます。

(拡大できます。
              (↑Google Earth 掲載用に選ばれました。)


*ポロル渓谷について:
    ポロル川の豊富な水が流れ込んでいた谷底は、
    かつて一面にタロイモの水田が広がっていた長閑な田園地帯でした。
    しかし、北コハラ地区でのサトウキビ栽培が盛んになると、
    灌漑用水路 (2007/04/02 のブログ参照) が建設され、
    豊富な水はサトウキビ畑で使われるようになりました。
    そのため、谷底のタロ栽培は終焉を迎え、
    暮らしていた最後の住民も約60年前に渓谷を去り、
    現在は森林保護区になっているとのこと。

私達が下っているトレイルも、
かつて灌漑用水路の建設に向かう日本人移民が通っていた道です。

展望台から下り始めて約25分。



ようやく谷底の林にたどり着けました。
ここを抜ければ、待望の黒砂海岸に到着です。

拡大できます。)

いやぁ、参りました。こんな景色になっているとは!
上から見下ろす景色も素晴らしいけど、
砂浜から渓谷を見上げる景色にも、圧倒されます。

振り向けば、下ってきたトレイルも斜面に垣間見えます。

         
                   (拡大できます。)

初めて見る景色に感動しつつ、
時間の経つのも忘れてカメラのシャッターを切り続けました。

拡大できます。)
   (↑Google Earth に掲載用に選ばれました。)

黒砂の浜は約800メートルほど続いています。
離岸流もあるので、海に入るのは止めておいたほうがいいようです。

それにしても、この日は風が強く、
波が打ち寄せるたびに、飛沫が風に乗って霧のように流れ、
足元では、波の花がいくつもいくつも砂浜を転がっていました。

結局、30分ほど砂浜にいたでしょうか。
そろそろお腹も空いてきたので、展望台まで引き返すことに。

            

さすがに凸凹の急な坂道はテンポよく登るというわけにはいきません。
その上、お昼近くの太陽が強烈に照りつけてきます。

下りてくる人たちに「Hi!」、
「Hello!」と声を掛け道を譲り合いますが、
その声も、次第に弱々しくなってきました。
上り続けるうちに息も上がり、汗が滴り落ちてきます。
前回、水やタオルの準備もせずに下ろうとしたことは、
やはり無謀だったと改めて実感です。
「あのまま下りてたら、きっと死んでたよ。」と、妻が言います。
「おいおい、それはこっちのセリフだって。」

トレイルを登りきり展望台まで戻った時には、
汗でTシャツもぐっしょり濡れていました。
急いで車に乗りこみ、Tシャツを着替えることに。
と、そのとき妻は、Tシャツどころが下着まで脱ぎ始めたのです。
「オイィィ~?!」
車内とはいえ、近くには渓谷を見に来た観光客が立っています。
僕が慌ててタオルで覆うと、
肝心の妻は、「どうせ誰も見てないわよ。」と、お構いなし。
さっさと下着まで着替えてしまったのでした。
「あのぅ、恥じらいってものはないんですか?」
僕の問いかけに妻は、
「はぁ?何言ってるの?風邪引いたら困るでしょ!
 (車の)クーラーだって入れたんだし。」
と逆切れ気味の返答。
一理あるなと思いつつも、何かが違っているような気がしている僕の横で、
「ああ、お腹すいた。早く行こう。」と、妻。
急かされるまま、
ポロル渓谷を後にハヴィの町まで戻ったのでした。

(2008/02/11のブログの後半部に続く。)

Aloha nui loa.



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