京都の闇に魅せられて(新館)

“異形の天才”曾我蕭白の世界にハマる!





 どうも、こんにちは。
 『京都妖怪探訪』シリーズ、北京都編を一旦休んで、今回は別の話題を。
 皆さんは、曾我蕭白(そがしょうはく)という人をご存知でしょうか。
 江戸時代に活躍した画家の一人です。
 同時代活躍した日本画家には、円山応挙、与謝蕪村、池大雅など、日本人によく知られた人たちが居ますが、その中では曾我蕭白は、近年まであまり知られてなかったのですが。
 この曾我蕭白という人は、私のお気に入りの日本画家でもあります。


 私が曾我蕭白を最初に知ったのは、昨年春頃に大阪市立美術館で行われ『ボストン美術館展』でした。





 『吉備大臣入唐絵巻(きびのおとど・にっとうえまき)』や『平治物語絵巻』等、ボストン美術館が所蔵する有名な絵巻が絵巻が展示される。
 当初私が、『ボストン美術館展』を訪れた第一の目的はそれでした。
 ですからこの時は、曾我蕭白という人や作品については全く関心が無いどころか、「そがしょうはく? 誰、それ?」という感じでした(笑)。

 しかし展示会場で、曾我蕭白の作品の数々を。
 特に『雲龍図』をひと目観た時に考えが変わりました。





 さすがに私のような一般人が、作品を直接撮影させてもらうことはできませんでしたので、会場にあった撮影用スポットを撮りました。
 こんなんで実際のオリジナル作品の良さ、凄さを伝えられないのが残念ですが……。
 
 大きな襖一面に描かれた『雲龍図』をひと目観て、圧倒され、大変な衝撃を受けました。
 その衝撃を何と表現したらいいのか……。
 それまで日本画というものに対して抱いていたイメージが、ガラッと変わったといいますか……。
 絵や美術などに対する知識とか、鑑識眼とか全く無い私でさえも、とにかくこの絵が凄いということだけはわかりました。
 
 ところで、この絵を見た時にひとつ、思い出した作品がありました。
 それが、これです。






 『京都妖怪探訪』第269回でとりあげました、京都・建仁寺の法堂天井に描かれた『双龍図』です。
 この『双龍図』は、平成14年(2002年)に創建800年を記念して小泉淳作(こいずみ・じゅんさく、1924~2012年)氏によって描かれた作品だそうですが、こうして観ると、曾我蕭白の『雲龍図』の影響があるようです。
 その時ファンタジーRPGオタクで、竜好き・ドラゴンマニアでもある私は、この『双龍図』を次のように評しました。


>西洋のドラゴンのような単なる邪悪な怪物とは違う。
 力強いだけではない。神・霊獣としての威厳と神々しさを身にまとい、その一方で表情にはどこか人間的な親しみやすさも見られる。
 やはり、日本の竜はこうでなければいけません!


 そんな竜画の元となる作品を描いたのは、曾我蕭白という人だったのか、と。
 
 それ以来私は、曾我蕭白のファンになってしまいました(笑)。



 最近でも、曾我蕭白の企画展が、神戸市の香雪美術館で行われていました。





 『曾我蕭白・鳥獣画の探求』という企画展ですが、私も早速行ってきました。
 様々な鳥獣画や山水画、故事に登場する人物を描いた作品などが観られました。

 非常に写実的で力強い、特徴的な画風。
 また、有名な仙人や賢人などを、バカっぽくというか、ユーモラスに描いた作品もあります。
 有名な神仙や聖人君子をバカっぽく描いたり、スケベそうに描いた作品もあったりなど。曾我蕭白とは、ある種のユーモアとか、反骨心とかを持っていた人物でもあったようです。

 そんな個性的というか、変わった作品をいくつも描いてきた曾我蕭白なる人物。
 そのご本人も、かなり個性的というか、クセのあるキャラクターだったようです。
 「口論で激高して人に斬りかかりそうになった」とか、「上から目線で仕事を依頼してきた有名寺院の僧侶に対して、蕭白は居らぬと返答した」とか、「旅の途中で行き倒れになっていたところを助けられた」とかのエピソードもある、かなり破天荒な人物だった。今で言えば「かなりの変人」でもあったそうです。

 いやはや、こんな面白い芸術作品と、それを創作したユニークな人物が、かつてのこの国に存在したとは。
 もしかしたら……。
 そんな個性的な人物や芸術作品を輩出してきた、元来の日本と日本人は、実はもっと大らかで、異質な存在も受け入れるような懐の深い国・民族だったのではないか。
 そんな気もしてきましたね。

 現在でも、曾我蕭白と彼の作品と。
 そして彼を輩出した江戸時代の日本に対して、興味が尽きずにいます。



 なお本記事の最後は、特に紅葉の季節に訪れたら面白そうな、香雪美術館の庭の光景をお届けします。









 それでは今回はここまで。
 また次回。





『京都妖怪探訪』シリーズもよろしく!




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