エセ自由主義者にして、一部政治家とつるんだ「政界のキーマン気取り」の御用マスコミ人。「庶民の敵」とか「マスメディアの裏切り者」として、今私が最も敵視・軽蔑している人物のひとりである。
以前からやたらと、小泉政権を礼賛・正当化が目立つが、最近でもひどい。というか、だんだんとひどくなってくるようだ。
日本がアメリカの圧力によって、経済・社会の諸制度を(アメリカの都合のいいように)一方的に変化させられている事実を暴いて有名になった、関岡英之氏の著作『拒否できない日本』(文春文庫)という本がある。最近では、田原が司会を勤める『サンデー・プロジェクト』(11月13日放送)という番組で、竹中総務相とつるんで噛みついたらしい。その中で「何の根拠もない」とか「妄想」だとか一蹴したという。
私も『拒否できない日本』という本を読んだが、その中で関岡氏は、年次改革要望書などの公式文書や、図書館やインターネットなどでほとんど誰でも閲覧可能なものばかりである。特に年次改革要望書なるものは、アメリカ大使館の公式ホームページで誰でも閲覧できる。また著者の関岡氏自身、文芸春秋2005年12月号の『奪われる日本』で見せたように、確実に裏がとれないような主張や断言はしないという、非常に慎重な姿勢を貫いている。
にもかかわらず、田原・竹中両氏が「妄想」だとか「何の根拠もない」と断じた根拠こそ一体何だったのだろうか? 結論から言えば、どうやら田原・竹中両氏は「非常に悪質な確信犯」である疑いが濃厚だ。
今月発売の文芸春秋1月号『TVで暴言を吐いた竹中大臣へ』という文章で関岡氏は、田原・竹中両氏に対して反論している。それによると竹中総務相は、国会答弁でもアメリカの圧力があったことを認める発言をしていおり、しかもそれらは議事録に残っているという。ここでも関岡氏は、確実に信用できる資料しか使わないという姿勢を貫いているが、それに対して田原・竹中両氏のいい加減さが際だった。
それにしても、公の場で一貫性のない言動をする竹中総務相なども問題だが、それに対して突っ込みを入れるどころか、一緒になって誤魔化しを行うマスコミの方も問題だ。関岡氏の主張を「何の根拠もない妄想」だとする一方で、その根拠となっている年次改革要望書なるものをまともに検検証しようとさえしない。特に田原総一郎などは、その象徴的存在だと、私は考える。
もっとも、大分以前から私は、田原総一郎という人物のことを信用していない。
かつて、アメリカのクリントン前大統領が、ホワイトハウスの研修生だった女性と、いわゆる「不適切な関係」になったとして、騒がれていた時期のことだった。それとほぼ同じ頃実は、日本でクリントン前大統領のスキャンダル以上に重大な疑惑が持ち上がっていたのだ。
当時首相だった橋本龍太郎(以下、橋龍さんと呼ぶ)が、中国人女性と「不適切な関係」になったというものだ。しかもその中国人女性、中国政府の公安機関に所属していたというから大変だ。さらに、だ。その女性からの要求によって、「医療支援」とかいう名目で5億円のほどの金を中国に出したという疑惑まで持ち上がってきた。
もしそれが事実としたら、非常に重大な問題である。クリントン前大統領の場合は、確かに倫理的にあまりほめられたものではない。しかし彼は(誤解を恐れずに言えば)、自分の甲斐性だけでやった。言ってしまえば、ただ単に倫理の問題、本人たちのその家族の問題である。「いや、クリントン前大統領は、権力と権威を振りかざして、立場の弱い女性に性的関係を強要したのだから、許せない」というご意見もあろう。しかしそれでも、そのため公金にまで手をつけたという話は聞かない。だが、橋龍さんの場合はそれだけではすまない。何故なら、「医療支援」という名目で中国に出されたというのなら、それはおそらく橋龍さん個人のポケットマネーではない。公金、つまり国民の税金に勝手に手をつけて、女性(中国政府の女エージェントかもしれない)に貢いだということなる! もしそうなら、これは職権乱用どころの問題ではない。しかも、中国側もその疑惑を隠そうとしなかったというから、これは「日本が中国に完全にコケにされた」ということでもある。
当然のごとく、世界各地で橋龍さんの疑惑は大ニュースとなった。しかし、肝心の日本国民はほとんどこの疑惑を知らなかった。日本国内では、一部の週刊誌などを除いて、マスメディアがほとんど報道しなかったからだ。
当時、田原の司会番組『サンデー・プロジェクト』で、この問題がちょとだけ取り上げられた。そこで「田原ら日本のマスコミ人は何故、この疑惑を報道しないのか?」という疑問が持ち上がった。私の記憶が正しければ、田原自身も知人の外国人ジャーナリストから、そのような疑問を投げかけられていたようだ。
しかし、その時に発せられた田原の解答に、私は一瞬耳を疑い、そして唖然呆然とした。
なんと、田原は
「公安に行っても教えてくれないんですよ」
と、答えたのだ!
しかし、これでわかった。田原ら日本のマスコミ人の多くが、政治家や官僚などの取材対象に依存・癒着してしか、情報をとれないのだということが。堂々たるジャーナリスト失格宣言であるだけでなく、「自分は自立した大人ですらない」という事実を告白したも同然だろう。
このような人物が、『BIig tomorrow』などの雑誌で、若者に対して「自立せよ」とか「競争せよ」などと説教を垂れている。一体、どうなっているのだろうか。
田原のような人物がいつまでもでかい顔してのさばっているマスコミ業界こそが、「競争なきぬるま湯」のように、私には思えるのだが……。
それにしても、最近のテレビ朝日や朝日新聞には、田原総一郎以外にも、小泉政権を無批判に礼賛する言動が目立つ。
この投稿の題も、「朝日テレビよ、いい加減にしろ」とか「ふざけるな朝日新聞」としてもよかったかな?
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