３月６日の私の意見にあった小泉批判に対してのものだ。
以下、紹介する。
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小泉純一郎は間違ってないと思いますよ(^-^)
間違っているのはその逆手、抜け道を利用して不当に自己利益をあげる人たちです(^^)
今の世を騒がせている人たちは人間としての道徳、モラル、生き方を教わらず数字と自己欲のみに捕らわれた結果でしょう(^-^)大丈夫ですよ(笑)神様はきちんと見て居られます。悪いことをすればそれに見合う償いをしなければならないのですから(笑)
誰が悪いとか誰のせいだとか関係ないですよ(^-^)人として人を思いやり笑顔で楽しく過ごせば必ず幸せな人生を送れます♪
自分自身の考え方一つで未来は変わります(^^)
日本は素晴らしい恵まれた国ですよ(^-^)
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以上。
人それぞれ考え方の違いはあるだろう。
私と彼とでは考え方の違いはあって当然かもしれない。
ただ私の方も、『ＳＴＯＰ ＴＨＥ ＫＯＩＺＵＭＩ』という運動への参加をはじめ、ネット上で、それなりの考えを持って反小泉を表明し続けている。その立場にある者として、少しばかり反論させてもらいたい。
ここでは、主に以下の２点に絞って反論をする。
（１） 悪いのは小泉首相（政権）ではなく、その隙をついた人たちである。
（２） 誰かのせいとか関係なく、自分の考え方ひとつで幸せになれる。
まず（１）の点から。
結論から言うと、「少なくとも今回の問題に関して言えばそれは当てはまらない」と、私は考える。何か大きな社会悪がある場合、その背後にはたいていさらに大きな悪がある。では、その「さらに大きな悪」とはどのようなものか？ それは、そのような社会悪がのさばる背景を作った者である。
今回の場合もまさにそうである。ライブドア堀江やヒューザー小嶋という悪者の背後には、彼らを増長させる原因を作ってしまった小泉・竹中の市場原理主義路線という、より大きな悪がある。
例えば、ライブドア堀江の不正。１月24日の投稿でも言ったが、虚業家ホリエモンの増長は、小泉とその先輩たちが進めてきた「規制緩和」がなければありえなかった。そこで私はこのように発言した。
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野党の台詞ではないが、小泉政権が進めて来た「構造改革路線」（＝新自由主義、市場原理主義）の中でこそ、ホリエモンのような虚業家が誕生し、そして増長してきたのだ。「規制緩和」とか称して、1999年に自社株と相手企業の株を交換して企業買収できるように商法を「改正」。さらに2001年の商法「改正」によって、株式分割への規制をなくした。これだけでも、ライブドアの犯罪行為が小泉政権と決して無関係ではないことがわかる。
ポスト小泉の一人とされている、安倍晋三官房長官も、８月17日のテレビ番組で、次のように言ったではないか。
「小泉改革が構造改革を進めなければ堀江氏は出てこなかった」
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また、ヒューザー小嶋などによるマンションの耐震強度偽装事件もそうだ。この問題が起こった最大の原因が、「規制緩和」と称して建築確認業務を民間に委託してしまったことだ。世界最大の資本主義国アメリカでさえ、建築確認業務は公務員の仕事だという。建築確認業務の民間委託などということをやれば、顧客受けをよくしようとして、建築確認を甘くしたり、ごまかしたり者が出てくる。顧客の立場をタテにごまかしを強要する者も現れる。ちょっと考えれば十分に予想できたことではないか。
指導者・統治者の立場にある者は、自分たちが行った政策の影響によって生じた問題には責任を負わなければならない。
ライブドア堀江やヒューザー小嶋の問題には、小泉・竹中にも、少なくとも責任の一端くらいは感じてもらわなければならない。そうでなければ、「政治家・役人は、自らの政策の結果について責任を負わずともいい」ということになりかねないと、私は考えるのだが。
次に（２）ついて。
今回のお便りの後半部分を読んだとき、「なんか、どっかの宗教みたいやなあ（笑）」と、私は思った。というか、ある意味観念論の世界ではないか、と思った。
一般論としては、自分自身の考え方一つで未来は変わりますとは言えるかもしれない。だが、それが当てはまらない、というか、それを言うべきではない場合がある。一方的・理不尽に、生命や財産・権利などを侵害されている人たちに対して、である。それでも、「自分自身の考え方一つで未来は変わります」などと言えるのは、よほどの甘ちゃんか大聖人だけだろう。
さらに言えばこのような場合には、侵害した側の責任を免罪し、侵害された側に転嫁しかねない危険性もはらんでいる。
例えば現在、一生懸命に働いているのに正規の雇用につけず、生活苦や将来不安などに苦しんでいる人たちがたくさんいる。彼らの苦境には、幾分かは彼ら自身の責任によるものもあるかもしれない。だが最大の原因は、やはり小泉政権とその先輩たちが行ってきた雇用面での「規制緩和」（派遣社員・パートなどの不安定雇用の増大化政策）があると思う。特に、小泉政権になってから、製造業でも派遣が認められたことが大きいと、私は思う。つまり、彼らは小泉政権が現在推し進めている「規制緩和」と称した市場原理主義の犠牲者でもあるのだ。
権利や生活の基盤まで脅かされても、異議申し立てをすることなく「自分の考え方次第でなんとかなる」というのなら、あらゆる社会運動や政治参加などは意味をなさなくなるだろう。というか極論すれば、あらゆる政治や行政の意味すらなくなると思うのだが。「弱者は何をされても、御上のすることに従っていればいい」ということにもなりかねない、と思うのだが。
少なくとも私は、このような考え方には組しない。
私は弱い人間だ。本来なら自らを省みるべきところを、他社に責任転嫁して逃げてしまうこともあるかもしれない。そんな時には「誰が悪いとか誰のせいだとか関係ない」とか「自分自身の考え方一つで未来は変わります」などの言葉は有効かもしれない。
だが、小泉政権の問題……などの社会問題を考える時には、あまり使わない方がいいと思う。
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