京都の闇に魅せられて(新館)

祇園祭・神輿洗い(その2) @ 京都妖怪探訪(562)





(記事中の写真はクリックで拡大します。プライバシー保護等の為、人の顔部分に修正を加えていることがあります)


 どうも、こんにちは。
 本シリーズで何度も登場していただきました、京都の妖怪伝道師・葛城玄幽(げんゆう)氏
 今年の祇園祭初日7月1日に、葛城氏主催の「京都魔界ウォーク」に参加しました。
 シリーズ前回に引き続きまして今回はその2回目です。
 しかも、今年の祇園祭に関する話です。
 本シリーズでも何度も、専用のコーナーまで設けて取り上げてきましたが、よくよく振り返ってみますと、私の祇園祭に関する知識の多く(少なくとも3分の2くらいは)、葛城氏から教えていただいたものです。
 なんか、葛城氏は私の妖怪知識の師匠か大先輩みたいな人ですが、今回は祇園祭のうち、毎年7月10日・28日に行われる「神輿洗い(みこしあらい)」をとりあげます。
 「神輿洗い」とは、祇園祭で行われる神事のひとつであり、一般には「祇園祭で使用する3つの神輿のうち、中御座を鴨川の水で清める神事」として知られます。
 また、本シリーズの過去記事(第188回「2012年祇園祭・神輿洗」)にもそう書いていました。
 が……。
 それは違っていたのですね。
 10日には「鴨川の中に居ると言われている“牛頭天王(ごずてんのう)”を神輿の中へと移す」、28日には「神輿の中に居る“牛頭天王”を鴨川の中へと還す」という神事だったのです。


 神事が行われる四条大橋。





 四条大橋南東付近にある一角で、「神輿洗い」の神事は行われます。
 シリーズ前回では、元々の鴨川は8本の小川が流れていたもので、河原の流域も現在より広かったそうです。
 その8本の小川のうち、「宮川(みやがわ)」という川が流れていて、普段はその中に牛頭天王が居る、と古人は考えたそうです。


 ちょうど、工事中の「京都四条南座」の現場壁に、江戸時代に描かれたという『皇都祇園祭礼四條河原之涼』という絵図がありました。当時の祇園祭と鴨川の様子が(かなりデフォルメとか入っているようですが)描かれています。











 鴨川の中には中州もあり、その上では多くの出店等も並び、大勢の人々で賑わっています。
 その中に「宮川筋」と書かれた川がありますが、それがおそらく当時の「宮川」」でしょう。
 「疫病は川の水を媒介して広がる」ことから、「疫病の神である牛頭天王も川の水の中に居る」と古人は考えたそうなのですが、現在のような医学や細菌学などが無い時代にそんなことに気付いたとは、昔の人はいい勘をしていたのですね。
 現在はひとつの大きな川になってしまった鴨川ですが、その鴨川の中から水を汲み上げ、それを八坂神社の祇園祭の3基の神輿のうち、牛頭天王が乗るという「中御座(なかみざ)」にかけることによって、牛頭天王の霊体を御輿の中へと移します。


 葛城氏の魔界ウォーク後の7月10日、御輿洗いの当日、その神事の様子を実際に見て撮影しようと、四条大橋東詰付近へと行ってきました。
 






 
 先日の豪雨により、当日の鴨川は水量が増し、濁流が音を立てて流れていました。
 これで御輿洗いを開催できるのかと少し不安になりましたが……。
 四条大橋南東の一角にありました。








 ここで、鴨川から汲んだ御用水を置いて、奉る神事が行われるみたいです。


 また、四条大橋の真ん中には、神事が行われそうな場所が。





 昔のように宮川も、8本の小川もありませんが、この場所から(牛頭天王の霊体が宿った)鴨川の水を「御用水」として汲み上げるのでしょう。


 しばらく待ち、時間になりますと、八坂神社の方向から神事を行う神職や関係者の皆さんが来られます。









 まず四条大橋のあの場所で、神事が行われます。
 





 御用水の桶が鴨川に下ろされ、水が汲み上げられます。












 無事、御用水を汲み上げが終わりました。


 そして次は、四条大橋南東の、神事の続きが行われる場所へ。
 私は少し先回りして、神事の皆さんが来られるのを待ちます。






 少し待ちますと、神事の一団がやって来ます。









 先ほど汲み上げられた御用水が積み上げられていきます。






 神様の入った水を崇め、奉る神事が行われます。









 御用水に蓋が被せられます。






 神事の皆さんが一旦退出されます。






 後には御用水の桶と、それを奉った神棚、祭壇が残されます。








 
 この御用水は、夜に行われる神事の続きで、御輿にかけて、つまり御輿に神様を降ろす為に使われるのですが、ここでひとつ問題が。
 このまま置いたままにしておいて大丈夫なのか?
 万が一でも、誰かがつまずいたり、ぶつかったり、ひっくり返してしまったら、神事そのものが……というより、祇園祭全体がだめになってしまいます。
 そうなった時の為に、予備の御用水を準備しておく場所もあるのです。
 それが……シリーズ前回記事の仲源寺の門の横にあるあの場所です。


 


 実はこれも、1日の葛城氏のツアーで教えてもらったことです。
 この後。仲源寺へと行ってみたら、本当に神事が行われていたようです。






 勿論、予備の御用水もありました。






 この後、夕方の6時くらいから神輿洗いの続きがありますが、長くなりましたので一旦切って、この続きはシリーズ次回に。






 今回はここまで。
 本シリーズは、しばらく葛城氏の「京都魔界ウォーク」の記事が続きます。



*祇園祭のHP
https://www.kyokanko.or.jp/gion/




*八坂神社のHP
http://www.yasaka-jinja.or.jp/




*八坂神社へのアクセスについてはこちらを参照。




*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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