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どうも、こんにちは。
リアルではもうそろそろ、今年も梅の時期も終わったようですが、霊場魔所の梅花シリーズ最後、今年の記事を。
京都の梅といえば……本シリーズで欠かせないのが、「菅原道真・伝説の飛梅」です。
ほぼ毎年、梅の時期には必ず観に行っているのが、その「飛梅」です。
過去記事の復習になりますが、ここで「飛梅」とは何かを説明します。
菅原道真が藤原時平らの謀略によって太宰府へ飛ばされる時のこと。
屋敷の庭木のうち、日頃から特に愛でてきた梅の木・桜の木・松の木との別れを惜しみました。
そのときに梅の木について、次のような歌を読みました。
「東風(こち)吹かば にほひをこせよ 梅花(うめのはな) 主なしとて 春な忘るな」
あるいは、
「東風ふかば にほひをこせよ 梅の花 あるじなしとて 春なわすれそ」
現代語に訳すますと「梅の木よ。主(私)がいなくなっても、春が来るたび忘れること無く、芳しい花を咲かせておくれ」という意味になるそうです。
3本の木のうち、桜の木は悲しみのあまりみるみるうちに葉を落とし、ついに枯れてしまいました。
松の木は、道真の後を追おうと空を飛びましたが、摂津国八部郡板宿(現在の兵庫県神戸市須磨区板宿町)辺りで力尽きて、その地に根を降ろします。その地は後に「飛松岡」と呼ばれるようになります。
梅の木は、その日のうちに道真の居る太宰府へ降り立ち、その地に根を下ろしたと伝えられています。
太宰府に根を下ろした方の木は、太宰府天満宮の本殿前に御神木として祀られているそうですが。
この伝説の「飛梅」が……いや、一本の梅の木が1000年以上も生き続けているとは思えないので、その何代目かの子孫の木でしょうが……が今も植えられていることが、私の知る限り京都市内に2箇所あります。
そのひとつが、菅大臣社です。
交通アクセスについては、京都市営バス「西洞院仏光寺」停留所が最寄りですが、京都市営地下鉄「四条」駅か「五条」駅から少し歩いても行けます。
今回は「五条」駅から、高辻通りを通り、前回記事で紹介した旧成徳中学校の早咲き桜を見ながら、菅大臣社を目指します。
高辻通りに面した、菅大臣社の南鳥居から。
境内の白梅はわりと早咲きだったかな。
西(正面)からの参道はこんな感じ。
まずは本殿へ礼拝しに行きますが、本殿前鳥居東側の梅はこの時もう既に見頃を過ぎていたようです。
本殿前の梅が。
伝説の飛梅の木は、本殿前鳥居の西の内側に立っています。
飛梅と狛犬、石灯籠との組み合わせは、私のお気に入りなので、今年もこの光景を拝みました。
西(正面)鳥居から帰りますが、帰り道にも梅が。
梅以外の花も。
次に訪れた時にはご覧の通り。
人の世の移り変わりを。
その哀しさや愚かさを見続けてきたであろう梅の木が。
千年以上も昔から、「私が居なくても春を忘れるな」という主の言いつけを守り続けて今も、今年も花を咲かせ続けている。
そう考えたら、感慨深いものがあります。
また来年も……。
今回はここまで。
また次回。
*菅大臣社へのアクセス・周辺地図等についてはこちら(「京都観光Navi」より)。
*北野天満宮へのアクセス・周辺地図はこちら。
*北野天満宮のHP
http://www.kitanotenmangu.or.jp/
*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ(新)
https://kyotoyokai.jp/
*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ(旧)
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm
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