花の御寺、西国33所8番札所長谷寺、染井吉野が散り、楓が薄緑に芽吹く頃本坊付近の庭に「御衣黄桜」(ギョイコウ桜)は咲き始めていた。
緑色の花を咲かせる唯一のサクラである。この緑色は葉緑体によるもので、同じく葉緑体をもつ鬱金も若干緑色がかかるのだが、その量が少ないためにもっと薄い淡黄色である。また濃緑色の筋の部分には、江戸時代に、京都の仁和寺で栽培されたのがはじまりと言われている。名前の由来は、貴族の衣服の萌黄色に近いため。古くは「黄桜」「浅葱桜(浅黄桜)」などとも呼ばれていたが、それが御衣黄なのかそれとも鬱金を指すものなのか不明である。
珍しいサクラではあるが、沖縄を除く日本各地の100ヶ所以上で見ることができる(Wikipedia)