遊亀公園附属動物園スタッフブログ

甲府市にある遊亀公園附属動物園で働くスタッフのブログです。
普段は見られない動物たちの暮らしをお届けします!

開園100周年

2019年11月14日 00時04分29秒 | 日記

今年、甲府市遊亀公園附属動物園は開園してからちょうど100年目を迎えました。

大正8年、まだ国内に動物園は少なかった時代に、近隣の方々が小鳥などの小動物を集めて飼い始め、甲府市が小屋を作ったのがきっかけだそうです。

100年間もの間、動物たち、多くの方の支えや、足を運んでくださる皆さんの力で動物園が続いてきたことと思います。

多くの方への感謝を込めて、11月9、10の2日間で動物園の開園100周年イベント、その名も「げんき ゆうき 100周年ずーっといっしょありがとうウィーク」を開催いたしました。(ウィークなので、正しくは11/15金まで開催中です※園内で動物園の歴史が楽しくわかる映像を公開中です)

 

 今回はイベント運営会社の方にも委託しながら大規模なイベントになりました。

そこからのオファーでアニマルマルシェ実行委員会による「アニマルマルシェ」が行われ、また今回も「動物園応援団」の皆さんがボランティアでイベントをサポートしてくれました

まずはイベント初日の朝、9:00から応援団主催で事前応募してくれた「お掃除隊」のみなさんが、園内の落ち葉拾いや草むしりなど園内美化作業をしてくれました

 おかげさまで、イベント前に園内がとてもきれいになりました!

 

ステージでは式典が行われ、甲府市長のお話があり、動物園の基金の設立を目標とした寄付が応援団の皆さんから寄せられました。

現在、100年目を迎えた古い動物園ですが、施設の老朽化や昔のままの獣舎は決して快適とはいえないのが現状です。

ハードを変えるには大きな金額が必要で、なかなかすぐには難しいなか、飼育職員の努力で動物のための道具や遊具やベッドなどを作ってくれていますが、よりよい環境を整えたいと、毎日動物を見ながら感じています。

そんな中で「動物たちのために自分たちが出来ることをしたい」、と集まってくださった応援団の皆さん、賛同してくださる多くの方々、そして動物たちに会いに来てくださる来園者の皆様に、職員一同心から感謝しています。

毎日、動物たちの身近にいる私達に出来ることをこれからもっと取り組んでいきたいと思います。

 

それでは、イベントについてご報告です!どんどんいきますよ~。

まずこちらは、zooっといっしょポスト!

イベント中は動物園に対する想いを手紙に書いて入れてもらっており、抽選のときに手紙を読ませていただきましたが、どれも暖かく優しいお手紙でした

今後は動物園と来園者を繋ぐツールとして活用させていただきます!

こちらは、両日とも30名がブラジルバクにカシの葉をあげるコーナー

もしゃもしゃと葉をたぐり寄せるバクの口元は、他の動物にはない独特な動き。見たことありますか?

プーロとハナが優しく受け取ってくれるので、小さなお子さんでも怖がらずに渡していました^^

 

ステージでは、「動物クイズdeビンゴ大会」が行われ、動物園に関する数字をもとにビンゴを行いました。

1~75までの数字ぜんぶでクイズを作るのは難しく、中には「園長さんの年齢は?」とか「ニワトリの頸椎の数」「ヤギの歯の数」というマニアックな問題も。。。

それらの数字でビンゴを当てた20名には、もぐもぐタイムプレゼンター、ライオンのお肉をあげる券、後日開催のバックヤードツアー参加券、を選んでもらいました。

 

もぐもぐタイムのプレゼンターには、動物たちのごはんを運んでもらいます。イベントなので、ちょっと特別な食べ物を。

マレーグマには柿、メロン、ゆでたカボチャが。

サンディもサクラも、まずは柿をぺろりとたべ、メロンに取り掛かります。

写真はサンディの目の届かない2階へメロンを抱えて運び、独り占めポーズのサクラちゃん。

このあと、何度かサンディが自分のぶんがあるのに奪おうとやってきますが・・・

なんだかんだサンディもおなかいっぱいだったので無事に食べられたようです。

 

ライオンのショウコにも鶏肉を運んでもらいました。ゆっくりかみしめるショウコ。

オスのレオンは現在高齢化が激しく、担当者が口元まで肉を差し出すなどの介助を行っており寝室で食べるため参加しませんでした。

 

また、今回初めて行ったゾウ舎とバク舎のバックヤード見学にも大勢の方が来てくれました。

普段はなかなか入る機会がない場所ですが、動物たちのすまいに関心を持ってもらい、今後より良いすまいにしていくため公開いたしました。

テルは一日にウンチを50kgほどするのですが、その重さ体験もしていただけたようです。

ゾウ担当になった職員が、2名立て続けに腰をやられていることに納得していただけるかと・・・

 

ステージでは江戸家小猫さんの動物なきまねショーや、飼育員トークショー、吹き矢体験、

そしてサクライザーショーなどなどなど。。。ステージをみているだけでも一日が過ごせそうな内容でした。

 

 また、事前に応援団と飼育職員が協力して出来た、「ヒトのオリ」も完成お披露目となり、たくさんの方が参加してくれました。

入った人の名前と特徴を書くパネルがあり、自己紹介にも使えそうです。

 

10日は総合市民会館で「100周年思いでフォト」の展示を行いました。

事前にご応募いただいた96作品から、上位2作品が来年度のチケットデザインになる投票も行いました。

開票結果はまもなくHP、公式ツイッター、Facebookページで発表いたします

また戦後すぐ甲府空襲で焼け野原となった動物園を、私財をなげうって復興させてくださった小林元園長さんたちの展示も行いました。

同室でニュースコムさんの、歴史年表や遊亀公園周辺の歴史的な写真展も行われ、多くの方が足を運んでくださいました。

どなたも、一日だけの展示ではもったいない、とおっしゃってくださっていたので、また展示できる機会を設けたいと思っています。

 

また、2日とも「アニマルマルシェ」が芝生広場で行われ、おいしそうなフードのお店、動物グッズの販売、前回も好評だったフラミンゴの羽とヤマアラシの針を使ったアクセサリーやペンづくりのワークショップや、モノづくりなどで賑わっていました。

12月には「クリスマスマルシェ」が行われるので、お楽しみに!

 

 まだまだ紹介しきれていないイベントがたくさんありましたが、とりいそぎ写真が入手できたものをご紹介させていただきました^^

二日間で1万2千人もの方が動物園内に足を運んでくださいました。ありがとうございます。

 

 

動物園は今100周年目を迎え、老朽化や動物たちの飼育環境など、課題がたくさんあります。

それらの課題を一つずつ明確にして取り組みつつ、この次のステージとして動物福祉や野生動物の保全などに取り組む100年にしていきたいと思います。

これまで支えてくれた多くの方への感謝を忘れず、動物にも人にも優しい動物園を目指していきたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いいたします。

 

 

 

 


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