遊亀公園附属動物園スタッフブログ

甲府市にある遊亀公園附属動物園で働くスタッフのブログです。
普段は見られない動物たちの暮らしをお届けします!

大雪からの警告

2014年03月13日 15時41分54秒 | 日記

みなさん、こんにちは。

かなり遅めの話題ですが、大雪の影響はいかがでしたか。

 もう雪の話はたくさんだ!と思うかたも多いかと思いますが(私もその一人です)、

今回はちょっとまじめなお話と、

このような景色はこれが最初で最後と思われますので、雪景色の動物園をご覧頂きたいと思います。

 

2月15日(土)の朝の風景です。

駐車場から園の入り口までの道

 

ワラビー舎の前です。ワラビーたちは寝室内なので無事です。

 

ペンギン舎もすっぽり埋もれています。

 

ペンギンは喜んでいますか?という問い合わせを数件いただきましたが、

当園のマゼランペンギンたちの野生の生息地は暖流と寒流のまざる地域なため、

あまり喜んでいませんでした。

カメラを向けたら慌てて水中に入ったものの、大急ぎでプールから出ていました。

 

 

池もこのとおり、凍り付いています。

静まり返っていて、ちょっと幻想的ですね・・・。

 

橋の下の真ん中あたりにハクチョウが2羽います。

池が凍ってしまい、氷上を歩いています。

 

アジアゾウのテルちゃん前の案内看板もご覧のとおり。

ペンギンの募金箱も頭まで埋もれています。

 

ミニウサギの富士山も雪景色。

 

幸いなことに、動物たちや獣舎は無事でした。

基本的に動物たちは夜間は寝室に入っており、

動物によっては暖房も入っているため快適に過ごしてはいましたが、

運動場の大量の雪をかくまでは外に出すことができませんでした。

 

毎日少しずつ人力で雪を片付けていき、

3日後にようやくポニー舎の運動場の雪を掻き終わりました。

 

メーデーもシエルも、久しぶりの運動場で大はしゃぎ!元気に駆け回っていました。

 

このように、着々と雪を片付けていき・・・・

 

先日の2月25日(火)に約10日ぶりに開園できることとなりました。

 

今回の大雪で一番気がかりだったのは、動物たちのエサについてです。

当園では、数日分の野菜を蓄えて置けるだけの大型冷蔵庫がなく、

毎日八百屋さんやお肉屋さんに一日分のえさを配達してもらっています。

 

幸いなことに今回は業者さんに数日分の在庫があり、数日で山梨県への物流が再開したため、

動物たちのエサが足りなくなることはありませんでしたが、

山梨県が長期的に陸の孤島となった場合に

いかに動物たちのエサを確保するかという大きな問題が露呈しました。

 

今回は動物への被害が無く済みましたが、ゾウをはじめとする大型動物が複数いる当園、

今回の大雪はいつか来るかもしれない大災害への準備のための警告ととらえて

動物たちが安心して生活できるための準備に取り組まねばなりません。