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くまくまDays~アデレードな日常~

新しい環境の中で感じたことをつれづれに書きつづります。

海外からの義援金受付状況

2011-09-24 23:13:39 | その他
日本赤十字社のホームページに、東日本大震災関連の海外からの義援金受付状況がまとめられていた。
http://www.jrc.or.jp/vcms_lf/110831_kaigaikyuenkin_uchiwake.pdf

報告によれば、8月末現在で、各国の赤十字を通じて、日本赤十字社に寄せられた義援金の合計は約400億円。また、今後受け取ることとされている分を含めると、約500億円になるそうだ。

さらに、これらとは別に、各国の政府等から、日本政府(外務省)宛てに寄せられた義援金・支援物資もあり、実額ではこれらよりもはるかに多くなることであろう。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/saigai/pdfs/bussisien.pdf

義援金の多いところを見ると、

○ アメリカ赤十字社 約197億円
○ 台湾赤十字組織 約62億円(*今後受け取る分も含む。)
○ 韓国赤十字社 約28億円
○ カナダ赤十字社 約24億円
○ 中国紅十字会香港支部 約23億円(*今後受け取る分も含む。)
○ ドイツ赤十字社 約22億円
○ オーストラリア赤十字社 約18.7億円

などとなっている。

もちろん額だけがすべてではない。人口3億人のアメリカと、人口2,300万人の台湾を同列に考えることはできないし、人口比で単純に金額を比べることもナンセンスである(台湾の熱意については、3月・4月にも日本でも大きく報道されたから記憶に残っている方も多いだろうが)。しかし、一般論としてみれば、アメリカを除けば、比較的近隣諸国からの支援が多いように感じる。やはり、地理的なつながりは重要である。われらがオーストラリアの募金額というのは、決して過小評価されるべきものではないだろう。オーストラリアでは複雑な対日感情があるとはいえ、ビジネス・観光などの面で、いかに日本とのつながりが強いかということの表れではないだろうか。改めて多くの方が募金してくれたことに感謝である。

もっといえば、それぞれの国の貨幣価値というものもある。日本円にすればわずかな額かもしれないが、アフリカの貧しい国からも、少額ながら、日本宛てに義援金が届いていることを忘れてはいけない。彼らにとってみれば、大枚をはたいて募金してくれているのだろうから。

これらの義援金は、国内の義援金とは別勘定となり、仮設住宅の家電(冷蔵庫・電子レンジ等)の購入に充てられているそうだ。被災者の方が生活を再スタートさせる上でこれらの家電は非常に役に立つことであろう。

繰り返しになるが、単純に、金額の問題ではない。日本という国に対して、世界中のさまざまな政府・国際機関・団体・企業・個人までもが温かい手を差し伸べてくれたことを忘れてはならない。逆にいえば、我々日本人は、これまで海外のさまざまな悲惨な災害などにどれだけ関心をもって、かつ、具体的な行動を起こしただろうか?

多くの方がNOであろう。大変だ・・と思いつつも、どこか自分とは関係のない世界の出来事と思ってしまっているのではないだろうか?

自戒の念も込めていえば、それでは、日本に寄せられた好意に応えることはできない。広い意味でいえば、「自分さえよければいい」といった内向きな態度ではダメなのである。

震災を機に「絆」を感じた方も多いと思う。地域の絆、家族の絆など身近な「絆」はもちろん大切である。ただ、「絆」のボールは海外からも多く寄せられている。世界各地に起こる問題のすべてを我々が、まして、一個人が解決することはできないが、少なくとも、海外で何が起きているのか、くらいは教養のひとつとして知ってほしいと思うのが切なる願いである。「対岸の火事」や「高みの見物」では、世界から総スカンをくらってしまう。日本(人)に対して、そんな危機感を、昨今抱かざるを得ない。

だいぶ話が飛んでしまったが、いずれにしても、海外の皆様、日本への支援ありがとうございました。

10年、半年。

2011-09-11 23:17:51 | その他
今日は、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロから10年。そして、東日本大震災から半年。いずれに関しても、関連の式典等が行われています。いずれの出来事も人々の記憶と印象に深く残っているもの。ということは間違いありません。

特に、アメリカ同時多発テロ関連では、オーストラリアは非常に敏感だと思います。というのも、アメリカの求めに応じ、アフガニスタンやイラクで、オーストラリア軍が活動しており、これまでにも29名の方が現地で命を落としております。アメリカと同盟関係にあり、かつ、積極的にイラク・アフガニスタンに展開しているオーストラリアにとって、テロの脅威は、「対岸の火事」ではないのです。さらにいえば、地理的にオーストラリアにほど近い東ティモールやインドネシアの政情不安定も不安要素の一つです。

10年の区切りということで、ハワード首相(当時)や、ダウナー外相(当時)の証言をはじめ、アメリカ政府要人のインタビューも交えて、当時の危機的状況をいかにして切り抜けたか、極限状況でどのような意思決定を行ったのか等についての検証番組が多く報道されています。国際関係を学ぶ自分としては非常に参考になるのですが、やはり、どのような状態においても、「危機管理」がワークするためには、日頃からオペレーションを確立しておくことに加えて、政治的リーダーシップが欠かせないなと思いました。良し悪しは別にして、9・11後のアメリカが発した対外的メッセージや、それに基づく行動は、「素早い」以外の論評は当たらないと思います。

単純に比較するのは不適切ですが、9・11で被害にあわれた方は約3,000人。東日本大震災の死者数は15,000人を超えていることを考えるだけでも、今回の震災の被害の大きさが容易に分かります。

イラク戦争が始まった直後の2003年4月にニューヨークに行きました。空港などの施設の警備の物々しさは言うまでもありませんが、市民生活が落ち着いているのにはちょっと拍子抜けしてしまいました。誤解を恐れずにいえば、これが、戦争中の国なのか?というくらい。ただ、いろんな人と話すと、政府の方針を批判しつつも、「この国(アメリカ)を愛しているから。」と最終的に言うのが非常に印象的でした。

グラウンドゼロも行きましたが、その頃は、まだまだ工事もほとんど進んでおらず、衝撃が痛々しいほどでした。通りをはさんだ向かい側のビルの6階くらいまでが、飛んできたガレキや粉塵の影響で変色しているというのをよく記憶しています。

9・11も、3・11も、これからも我々の心に深く根強く残ることは言うまでもありません。とはいえ、時間がたつほど、それを知る人が少なくなってしまうのも、悲しいけど、厳然たる現実です。こういう区切り区切りにしっかりと思いだし、当時の教訓を、今の生活に活かすことこそ、我々に課された使命だと思います。

東日本大震災義援金受付期間の延長

2011-09-10 22:31:19 | その他
東日本大震災から、明日で6カ月。毎月この表現をつかっていますが、時間の流れは本当に残酷です。自分自身が日本にいない分、日本を思う気持ちというのは日に日に強くなっている気がします。海外で暮らす日本人は、皆、同じ思いだと思いますが。

さて、日本赤十字社のHPを見たところ、「東日本大震災義援金受付期間の延長について」という記事がプレスリリースされていました。それによると、本来、今年9月末までだった、東日本震災関連の募金受付を来年3月末まで延長するというもの。赤い羽根で知られる、中央共同募金会も同様のプレスリリースを出していました。

阪神大震災の時にも、約1年にわたって募金口座が開かれていたことを考えれば、今回の延長措置は妥当なものといえるでしょうし、募金でしか貢献できない小さな思いを大切にする意味でも、よかったと思います。特に海外にいる自分にとってはなおさらです。これまでも、せめて、赤十字の募金口座が空いている間は、毎月少しだけでも募金しようと呼びかけていましたが、どうやらその願いは来年3月まで続くことになりそうです。

毎日、新聞には、警察庁の発表ということで、死者・行方不明者の方の総数が掲載されます。死者15,781人、行方不明4,086人。改めて、被害者の方にお悔やみ申し上げます。

時事通信の記事を読んで初めて知ったのですが、「行方不明」のまま「死亡届」が提出された場合、上述の「死者」の数には含まれないものの、「行方不明」の数からは除かれることになっているそうです。「死者」は、ご遺体が収容されたものを数えているそうです。

「死者」のカウントされない、死者が実数として、少なからず存在するという事。非常にショックでした。これを知らなかった自分も恥ずかしいですね。行方不明のまま、「死亡届」を出さざるを得ない遺族の方の気持ちを考えると、何とも言いようのないおもいがこみ上げてきます。

避難所に暮らしている方は、6,800人、ホテル、旅館などに避難されている方は約1万人。震災から6カ月がたっても、依然として少なくない方が不便な暮らしを強いられています。

その意味でも、まだまだ募金。続けましょう。もちろん、私も、続けます。

(参考:日本赤十字の募金関連のページ)
http://www.jrc.or.jp/contribution/l3/Vcms3_00002069.html

なでしこジャパンおめでとう!!~女子サッカーチームの愛称~

2011-07-18 16:23:57 | その他
今日は寝不足の方も多いかもしれませんね。くまは、早々に寝てしまいました。朝起きてニュースを見た瞬間びっくり!!いやはやおめでとうというか快進撃というしかないですね。ワールドカップ優勝なんてビッグニュースですね。オーストラリア国内でも日本女子サッカーチームの活躍は大きく取り上げられています。

さて、日本女子サッカーチームの「なでしこジャパン」という愛称。誰がつけたんだろう?ということも気になりますが、他国にも同じような愛称があるのか気になったので、ちょっと調べてみました。

日本・・なでしこ
アメリカ・・The Yanks
オーストラリア・・Matildas(マチルダズ)
ドイツ・・Die Mannschaft(マンシャフト、軍隊)
スウェーデン・・Blågult (ブローグルト、青と黄)
フランス・・Les Bleues
イングランド・・Three Lionesses
アルゼンチン・・Albicelestes(アルビセレステ、空色と白)
スペイン・・La Furia
中国・・中国玫瑰(鋼鉄のバラ、または力強きバラ)
ナイジェリア・・Super Falcons(スーパーファルコンズ)

などなど調べていけばいくらでも出てきそうな感じです。国旗をヒントにしているものが多いみたいですね。「なでしこ」というのが一番しっくりくるのは、やはり私が日本人だからでしょうね。。

繰り返しになりますが、なでしこジャパンおめでとうございます!!




マードック帝国はアデレードから

2011-07-15 19:09:43 | その他
日本ではそれほど大きく取り上げられていないかもしれませんが、英国のNews of the World紙の記者が得ダネをつかむために政治家などの盗聴を行ったことが大問題となり、同紙は廃刊、英国議会は専門調査委員会を設置、各国でも同種の事案が次々と明らかになるなど、報道の自由と取材の権利の問題で大きく世界は揺れています。

Newscorporationを支配するマードック氏のこれまでの経歴は、こちらをご確認いただければよくわかると思いますが、オーストラリアのアデレードから出発し、世界へ進出したことは意外にも知られていません。実はくまも知らなかったくらいです。オーストラリアの主要紙であるオーストラリアンをはじめとして、世界の名だたるメディアを支配するマードック氏の影響力は計り知れないですよね。

全体像が明らかになっていないのでわからないことも多いのですが、一般論としていえば、不正を告発するための取材(活動)はどこまで認められるかという問題に尽きると思います。もちろんメディアの重要性は十分に認識しており、正当な取材活動を通じて、社会に認識されていない問題を公にするということの意義は決して小さくないと思います。

ただ、その「崇高」な目的のために、「盗聴」という行為が認められるか。常識で考えればNOですよね。我が国の憲法上でも、正当防衛や緊急避難といった場合に、刑法、民法上の違法性阻却事由が認められる場合があります。しかし、不正を告発するために、当事者は「正当」だと主張したとしても、現行法体系に鑑みれば、不法事項に当たるわけです。

同じことは、シーシェパードの活動にも言えます。彼らは、自分自身の活動が、日本の「不法行為」を止めるためのものであり、本来は国際社会や他の主権国家が果たすべき役割を代わりに行っているのだから、違法性はない。と主張しています。昨今のグリーンピースの鯨肉持ち出し事案でも同じ主張をしていましたね。

これら違法性阻却事由にはグレーゾーンが伴っていることは事実なので、一概に、AはOKで、Bはダメという線引ができないのが悩ましいところですが、不正を告発する目的であっても、不正な形で入手した情報はその価値が低減するということになるのではないでしょうか。ウィキリークスもその真偽のほどはよくわからないですよね。

話がだいぶそれましたが、マスメディアと公権力の関係は絶妙な緊張関係に基づいているものだと思います。多少グレーの世界がありつつ、それを超えないようにするのが「常識」の力でしょう。そういった意味で、こういった不正には厳正に対処する必要があるのではないかと考える次第です。いったん、不正を認めてしまえば、現行の社会システムは、警察力を失い、崩壊してしまいかねません。

ちょっといい話・・

2011-06-27 21:57:01 | その他
読売onlineにこんな記事が掲載されていました。

「ご褒美そっくり義援金に…ちょっと良い話の会社」

詳細は → こちら

義援金の話も、もちろん素敵だな~と思いましたが、

「同僚の行いを称賛する投書運動で、褒めた側が1ポイント、褒められた側が2ポイントを獲得。1ポイントを缶ビール1本として金額に換算し、これまでに200万円を寄付した。」

これも素敵だな~と思いませんか??

特に、褒められた側だけではなくて、褒めた側にもポイントがもらえるという点。人から褒められることをする場合、多くの場合、褒められたいと思ってするわけではなく、どうしたら会社がよくなるかや、どうしたら作業効率がよくなるか等自然に考えたところから生まれるんですよね。しかも、褒める側がそれに感謝するということは、その行為を自分でもやってみたい(もしくは非常に役に立った)とポジティブに捉えている証拠ですから、それが会社をさらによくするということですよね。

会社の同僚とでも、競争。競争。

もちろんそれらすべてを否定するわけではないし、切磋琢磨することは決して悪いことではないと思います。ただ、こうやって、職場全体の雰囲気を改善することで、職員のモチベーションをあげるという、いわば「和」の心。日本的会社経営かもしれませんが、素敵だな~と思った次第です。

小笠原諸島世界自然遺産登録!!

2011-06-26 23:19:08 | その他
先般行われたユネスコの会議で、小笠原諸島が世界自然遺産に登録されたとのこと。自然遺産関連では、屋久島、白神山地、知床に続く4番目だそうです。小笠原諸島ですが、なんとその8割が国有林。これはあまり知られていない事実ですし、国ももっとアピールすべきでしょう。

数年前のことになりますが、くまも、1回だけ小笠原へ行ったことがあります。ご存知の方も多いと思いますが、東京から小笠原へ行く際には船で行くしかないんですね。島には自衛隊の基地を除いて、飛行場がないので。しかも24時間。まるまる1日かけなければ到着しないという、同じ日本とは思えないくらい遠い場所にあります。余談ですが、飛行機で24時間かければ、地球の裏側であるブラジルまで行くことができます(笑)

しかも、船は、少しだけ個室があるのですが、90%以上は雑魚寝。自分に与えられたスペースは毛布1枚を半分に折ったくらいのスペース(予約が直前だったので、そこしか空いていなかったというのもありますが。。)。船の中で3食。食事はそれほど遊園地価格ではなく、そこそこ美味しかった記憶がありますよ。

私の旅行記に戻ります。東京~小笠原の船便は1つの会社が1便だけ運行しており、その一隻を1週間かけて往復させる運用です。つまり、小笠原に行こうと思ったら、1泊や2泊ではなく、帰りの船が出港するまで滞在する必要があり、あしかけ1週間はまるまる滞在しなければいけません。

もちろんそのつもりでルンルン気分で小笠原に到着したのですが、着いた瞬間に、「台風が接近しています。そのため、明日、出航します!」とのアナウンスが!観客からは、「えー。」の大合唱。上記のとおり1隻での運行であり、台風により東京に戻れないとなると、次の便が東京から出発できないということになり、会社にとっても、町のインフラ(郵便、食品等の輸送はこの定期便が行っています。)を支えるという意味でも大打撃。つまり、小笠原に来てしまった以上、便が遅れるという選択肢はありえず、台風が来る前に東京に逃げ帰るという結論に達したようです。

ただ、小笠原は快晴。どこに台風が?という天気ですが、自然の摂理には逆らえません。その後は、宿にチェックイン。体験ダイビングしたり、夜のウォーキングツアー参加したり、島の名物料理を食べに行ったり。。24時間でできることはぎゅっと詰め込んでやりました。24時間かけて来て、24時間滞在し、24時間かけて帰るという素晴らしい旅は、きっとこれが最初で最後でしょうね。

話が随分それましたが、外界とこれだけ遮断されているからこそ、豊かな自然が残っており、それゆえに自然遺産たる価値があるんですよね。オーストラリアの海もきれいですが、日本でこんなにきれいな海があるのか!と感じたのはいうまでもありません。過去には飛行場を建設しようという動きもあったようですが、頓挫。飛行機があれば数時間でアクセスできるでしょうが、逆に、自然遺産には登録されていなかったかもしれませんよね。そう考えると人間の営みと、観光、自然保護のバランスをどのようにして取るのか、非常に難しい問題だと思います。

人生で、もう一度小笠原に行くことがあるのか、ないのか・・。うーん。船旅24時間はもはやさすがに辛いな・・。

100日

2011-06-18 23:26:11 | その他
震災から今日で100日。どこかで祈りをささげた方も多かったのではないでしょうか。「100日」という月日の流れをどのように解釈するかは非常に難しいところですが、一つの区切りになることは間違いないと思います。

さて、昨日、日本赤十字社と中央共同募金会から発表されたプレスリリースによると、両団体に寄せられた義援金のうち、一定額を留保したうえで、大半を被災県に送金したとのこと。その額、1446億円。これまでに配分されたお金を含めると2289億円となるそうです。

詳細は以下のとおり
http://www.jrc.or.jp/vcms_lf/20110617_PressRelease.pdf

被災状況に応じて送金がなされたようで、宮城県の622億円、福島県の538億円、岩手県の166億円と続きます。一日も早く、これらのお金が被災者の方に届くことを祈るばかりです。一次配分よりも多くのお金が投入されています。単純に考えれば、一次配分で受け取ることができた額よりも多くの額を追加で受け取ることができます。もちろん、お金が全てではないでしょうが、少しでも糧になれば、と思う次第です。

さらにいえば、留保分として残されたお金は、新たな被災状況に対応するために保険として残されたお金です。もちろん両団体では現在も募金を受け付けており、我々が継続的な募金をすることで、この保険としてのお金が積み上がり、将来的な3次、4次配分につながることは言うまでもありません。

まだまだ長い道のりになるかもしれませんが、まだまだ募金生活、続けていきましょう。





3カ月

2011-06-11 13:34:12 | その他
今日で震災から3カ月。改めて被害の大きさと日本経済を含めた社会全体へのダメージの深刻さを感じるところです。3カ月たった今でも、残念ながら8千人以上の方が行方不明となっているという現状には言葉を失わざるを得ません。自分の無力さに打ちひしがれるところですが、被害にあわれた方、避難されている方、大切な方を亡くされた方など全ての方に心からのお見舞いを申し上げます。

経済が回復するためには、社会が回り続けなければいけません。震災直後、「不謹慎だ!」として、各種イベントが自粛されたものの、最近では「通常ベース」に戻りつつあり、一方で歓迎すべきものであるものの、個人的な思いとして割り切れない気持ちはあります。

10万人近くの方が避難生活を送っている一方で、「普通」のイベントが行われている。あたかも3カ月前に震災が起きたことがはるか昔の出来事のように・・。一部芸能人等が継続的な取組を行っているのはもちろん評価すべきですが、2カ月、3カ月の節目のこの日に、3・11を改めて悼むことのできる方はどれほどいらっしゃるでしょうか。ブログ等を見る限り、それがひしひしと感じられる方は決して多くありません。

四六時中そればかり考えろという訳ではありませんが、少なくとも、当面の間、毎月11日には、1カ月を振り返り、手をあわせて祈るといった時間があってもいいのではないかと思います。新聞記事は、未だに震災関連のものが多いですよね。その中には心を打つ出来事とともに、全てを失ってしまった方の悲痛な叫びに言葉を失ってしまうこと、あまりの悲惨さ、むごさに目をそむけたくなってしまうこと、そんなことがまだまだあります。

実際にこれらを体験していない我々が何を言ったとしても、被災者の方にとってみれば、所詮「戯言」であり、そのお気持ちを理解することはできないし、しようとしても無理でしょう。少なくとも我々にできることは、この日を「過去」しないこと。それだけだと思います。

これも、以前からの継続案件となりますが、日本赤十字社では、義援金を募集しています。集められた義援金は、適時、被災された県に送られておりますが、昨日(6月10日)現在で、約2225億9199万円の義援金が集まっています。
参考(日本赤十字社HP)→ http://www.jrc.or.jp/contribution/l3/Vcms3_00002096.html

このように比較するのは不適当かもしれませんが、震災1カ月後の時点で集まった義援金は、約1,200億円。そして、震災2カ月の時点今月は約1,800億円。約半分のペースです。さらに1カ月たった3カ月の時点で約2,200億円。その伸びはさらに半分程度になってしまいました。

前言を引用すれば、「過去」にしないこと。その方法は人それぞれであり、画一的なものではないと思います。ただ、義援金は有効な手段であり続けることは紛れもない事実でしょう。息の長い支援こそ、最も必要なものなのですから。

政官要覧

2011-06-10 23:06:39 | その他
あまりなじみのない本かもしれませんが、我が家には、「政官要覧」という本があります。

政治家、中央省庁、地方自治体の幹部名簿などが掲載されており、一冊でぎゅっとコンパクトにまとまった本です。年に2回(春・秋)発行されます。興味深いことに、「政官要覧社」という会社から発行されております。会社の名前に採用されるほどなので、政治の世界では重要な冊子ということがおわかりいただけると思います。

情報量としては政治家の先生方の情報量が一番多いです。1ページに2人ずつ。出身、経歴、当選回数、(これまでの)役職、秘書名、派閥などの基本的な情報の他に、「プロフィール」として、最近の選挙の状況、政治信条、出身母体、座右の銘、趣味などが書かれており、まさにその人の「人となり」を垣間見ることができます。

たとえば、

(前略)「趣味は、刺繍、料理、足つぼマッサージ(自分で)、春はワラビ採り、自然と戯れること、愛犬と遊ぶこと」

と、記載のある先生もいらっしゃいます(ウソのような話ですが、本当です)。たいてい、人間ドラマ的な構成になっており、いかにして激動の政治家生活を送ってきたかが記載されています。

きな臭いといわれる政治の世界ですが、この本を読めば、多少は人間味あふれるものとして身近に感じられる・・かも。。特に最近は、当選1回の先生方が多いので、「あれ、これ誰だっけ?」といった疑問を持たれる場合も多いかもしれません。その際には、政官要覧を辞書代わりにして調べてもらうといいと思います。バックグラウンドを知っているのと、しらないのでは、その議員の発言の重みや真意のくみとりに違いが出てくると思います。

興味をもたれた方は、ぜひご購入を!!

3780円と少し高いですが、十分その価値はあると思いますよ。選挙がある度に、議員の構成が大きく変わるので、本の「賞味期限」が2年程度というのが多少たまに傷ではありますが・・。




義援金配分の遅れ

2011-06-09 23:32:56 | その他
義援金配分が遅れているという報道をよく目にしますが、実際のデータはどうなっているのでしょう。

(A)日本赤十字+中央共同募金会に寄せられた募金額:約2,558億円(赤十字は6月8日現在、共募は6月6日現在)

(B)両団体から各県に設置された「義援金配分委員会」に送金された額:約823億円(6月7日現在)

(C)「義援金配分委員会」から被災市町村に送金された額:約723億円(6月3日現在)

(D)市町村から被災者の方へ送付された額:約370億円(6月3日現在)

一部報道を見ると、D/Aを比較して、「両団体に寄せられた金額の15%しか被災者の方に届いていない!!」と批判する旨がありますが、数字の評価にはいろいろな尺度が必要です。

B/A≒約32%
C/A≒約28%
D/A≒約15%

C/B≒約88%
D/B≒約45%

D/C≒約51%

確かにA→Bの金額は比較的少ないと言えるかもしれませんが、それ以上に問題なのは、既に送金されたお金が十分配布されていないことでしょう。具体的にいえば、市町村まではお金は届いているものの、そこから先に届いていないというのが数字からみてもお分かりいただけると思います。ただ、一部の町役場は壊滅的な被害を受け、住民の安否確認もままならないような状況。そこで市町村を責めるのもお門違いかと思います。

6月6日に、「義援金配分割合決定委員会」が開催され、「迅速な義援金配分を期するため、死亡・行方不明者や家屋の全壊・半壊といった被災状況をポイント化し、その数値に応じて現在集まっている義援金を被災都道県に振り分け、送金する方針が示されました」(共募HPより抜粋)。

一定額を留保し、両団体に寄せられた金額の大部分は被災県に送付されるようになるようです。

もちろん義援金配分の遅れはあるかもしれません。ただ、義援金自体の必要性が薄れるわけでもなくなるわけでもありません。多少遅くなっても、義援金はかならず被災者の方に届くのですから。

震災から約3カ月。まだまだ募金しましょう。


偶然か因縁か

2011-06-03 22:04:43 | その他
内閣不信任案をめぐるドタバタは意外なことにオーストラリアではそれほど大きく取り上げられていません。やはり日本の国際的地位の地盤沈下感は否めません。いや、むしろ、なぜこの時期に政局?という疑問の方が大きいのかもしれません。5年連続で総理が変わっているというネガティブな報道はありましたが。

民主党政権になって約2年。衆議院議員の任期(4年)のうち、約半分が過ぎたことになります。去年の今頃はどうしていたかな?とふと考えてみたのですが・・。

昨年(2010年)の6月2日、鳩山総理は辞意を表明しました。それから1年後の全く同じ日の今年の6月2日、管総理は、「大震災に一定のめどがついた段階で、若い世代の皆さんに色々な責任を引き継いでいただきたい」と述べ、将来的な退陣を示唆しました。「辞めるとは言っていない」など述べるなど、後者については議論の残るところですが・・。

いずれにしても同じ日に、同じ党の総理が辞意を表明するとはなんという偶然でしょう!!

さらにいえば、自民党政権時代でも、安倍氏が総理に就任したのは、2006年9月26日、その後任の福田氏が総理に就任したのは、1年後の全く同じ日である2007年9月26日。こちらも偶然!?とはいえ、よく出来過ぎていますよね。さらにもう少し多めにみれば、福田氏の後任である麻生氏が総理に就任したのも、1年後の2008年9月24日とほぼ同時期。

政治の世界は、一寸先は闇。

そんな言葉は使い古されている感はありますが、どんな力学が働いてこれらの「偶然」が創り出されているかと思うと、非常に興味深いところです。

震災から2カ月

2011-05-11 22:44:36 | その他
「あの日」から、もう2カ月もたつのかと思うと、時間の流れの早さを感じざるを得ません。非常に残念ですが、今日現在でも、9800人以上の方が行方不明のままというのは、何とも言えない悲しさがこみ上げてきます。何度もこれまでにこのブログにも書いてきたことですが、震災を「過去」にすることがあってはならない。その気持ちでいっぱいです。

時間がたつごとに、被災者の方、被災地のニーズも変わってくるのは当然です。震災直後は、水、食料、毛布などが必要であったのに対して、現在では、仕事、住宅などなど。義援金も含めて、各種制度による支援は徐々に始まっていますが、今回の地震のことに限らず、世の中一般が、「うまくいくこと」を前提に設計されているため、予想外の事態には弱いというのが実感です。

その場限りのものであっても、対処すべき問題には対処する。その積み重ねによって、機械の歯車が少しずつまわっていき、通常の「うまくいく」状態まで回復してくれるのではないかと思っています。

偶然ですが、二人のクラスメートから、最近の日本(特に、福島原発)の状況はどうか、と別々に聞かれました。以前も書きましたが、震災関連の報道は最近ではほとんどなくなってしまったのが実情です。彼らには、(1)依然として多くの方が行方不明であるなど厳しい状況にあるが、仮設住宅などの建設が進んでいること、(2)福島原発に関しては、依然として予断を許さないものの、震災後初めて、原子炉建屋の中に作業員が入り、冷却システムを起動させるための作業をしたことを説明し、最後に、心配してくれてありがとう。と伝えておきました。特に(2)については、びっくりしていました。

これも、以前からの継続案件となりますが、日本赤十字社では、義援金を募集しています。集められた義援金は、適時、被災された県に送られておりますが、昨日(5月10日)現在で、約1811億9554万円の義援金が集まっています。
参考(日本赤十字社HP)→ http://www.jrc.or.jp/contribution/l3/Vcms3_00002096.html

このように比較するのは不適当かもしれませんが、震災1カ月後の4月11日頃までに集まった義援金は、約1200億円。そして今月は約1800億円。約半分のペースです。もちろん個々の生活もあろうかと思いますが、継続的に募金していただきたいというのが素直な気持ちです。少しばかりですが、もちろん私も募金を続けています。多くのお金が集まれば、被災者の方へ、2次、3次割当ができるようになるのは言うまでもありません。

これからも、被災者の皆さんをしっかりと応援していきましょう。

青森デスティネーションキャンペーン

2011-04-30 22:53:36 | その他
4月23日から「青森デスティネーションキャンペーン」が行われています。デスティネーションキャンペーンとは、JR東日本管内の各地を一定期間(3カ月程度)フィーチャーし、官民挙げてその地方への旅行、観光などを促すキャンペーンのことです。期せずして、今回のデスティネーションキャンペーンは、青森であります(これは震災のずっと前から決まっていたことです。)

大型連休を前にして、東北新幹線も全線復旧しました。未だ徐行区間もあるので、本来の速度・時間では運行できませんが、それでもインフラとして復旧すること自体に大きな意味があると思います。時を同じくして、秋田新幹線(東京~秋田)も直通運転開始、そして大きな記事にはなっていませんが、長野県北部で大きなダメージを受けた飯山線も全線復旧と徐々に復旧への道が進んでいます。

余談ですが、東北新幹線の全線開業に伴って、本州の北(新青森)から九州の南(鹿児島中央)まで新幹線でつながりました!!上記のとおり徐行区間も多いので、新幹線の速度を実感できるまでにはなっていませんが、間引いたダイヤでも、新青森発の始発(6:30発はやて100号)に乗れば、東京、小倉と2回乗り換えるだけで、なんと18:14には鹿児島中央駅に着いてしまう!!12時間かからずに陸路で本州から九州を制覇できてしまうなんて、さすが日本の技術力ですよね!!(飛行機の方が早いという突っ込みはナシですよ(笑))

営業距離、2177キロ。運賃(含む特急料金)は41,510円。約2,000キロという営業距離はアデレードからアリススプリングス(約1,500キロ)を超える長丁場です。ザ・ガンに乗ってアデレードからアリススプリングスまで行くまでに24時間かかりますが、それ以上の距離を12時間で結ぶなんて、繰り返しになりますが、日本の技術力はすごいですね!!

余談がだいぶ長くなりました。個人的には青森は非常に思い出深い場所です。大学生の頃、青春18きっぷで旅した青森各地、特に奥入瀬渓流やその先の十和田湖は本当に心が洗われるように美しかったことを覚えています。ねぶた祭もよかったですね。また、五能線を走るリゾート白神に乗って不老不死温泉へ。ここでも得も言われぬような夕日を見ることができました。めっちゃ寒かったですけど(汗)

くまは、アデレードにいるので、残念ながら青森にはいけないのですが、日本にいたら、行ってみたい場所がたくさんあるのが、青森を含めた東北地方です。この連休中は桜が満開と聞きます。開通した東北新幹線に乗って、青森へ行ってみませんか?最後に、今回の青森デスティネーションキャンペーンのテーマは、「行くたび、あたらしい。青森」です。


ロイヤルウェディング

2011-04-29 23:02:30 | その他
ご存知のとおり、今日はイギリス王室のウィリアム王子とケイト・ミドルトンさんの結婚式が行われました。くまはロンドンにいるわけではないので、アデレードにいる限り、それほど熱狂は伝わってきませんが、それでも国全体で結婚式をお祝いする雰囲気はニュース等から十分伝わってきます。あっ、でも結婚記念切手がオーストラリアでも販売されたのはニュースになっていましたね。

余談ですが、結婚相手のケイト・ミドルトンさんの「ケイト」という名前は愛称で、本名は「キャサリン」らしいです。ニュースでもケイト・ミドルトンと言っているので、それが本名だと思っていました・・。本名と違う愛称を用いることは、海外では珍しくないですが、キャサリンとケイトってあまり似ていないな・・と思ったのはくまだけでしょうか(汗)

ウエストミンスター寺院で行われた結婚式の模様は、BBCを通じて世界に放映され、世界全体で20億人(一説には30億人とも)の方が視聴したと言われています。世界の3分の1が視聴可とは驚きですよね。オーストラリアからも、ギラード首相や水泳のイアン・ソープ氏が参加したと言われています。


これまた余談ですが、オーストラリアのテレビ局(ABC:日本で言えばNHKのような存在)が、結婚式に先駆けて、お笑い芸人らによる結婚式パロディーを放映しようとしたところ、英国王室の品位を下げるものとして、結婚式の放映を行うBBCがストップをかけ、もし放送を強行するようであれば、ABCには映像は流さない!!としたもんだから、あら、大変。

ABCに映像が流されなければオーストラリア国民はテレビで結婚式の様子を見られないですからね。結局はABC側が折れて、その放送はお蔵入りになりました。警備等に過敏になっているイギリス側の事情も分からんではないですが、強行な態度に出るBBCもBBCなら、微妙な時期にそんな番組を企画するABCもABCですよね・・。

詳細は → こちら

余談がだいぶ長くなりました。

イギリスの世界的地位というのは昨今難しいところに立たされていると言われていますが、こんなにも注目が集まるとはやはり「大国」であることをまざまざと感じられますよね。イギリスの旧植民地である各国の旗がなびいていたのが非常に印象的でした。

今回の結婚式を通じて、イギリスにもたらす経済効果は、800億円とも言われており、それはそれで非常に大きいですが、それよりも、テレビを見ていて感じたことは、国全体で皇室行事をこうやって心の底からお祝いしているということ自体が非常に素敵だなと思いました。

結婚式において、僧侶さんが、'You both made dicision'と二人に向かって言った時に、お二人が自然と頷きながら見つめあっていたのが非常に印象的でしたね。お二人の様子が非常に幸せそうで、こっちまでなんだか嬉しくなるような式でしたね。


それにしても、「ロイヤルウェディング」という言葉をこんなにもぴったりな結婚式はなかなかないですよね~。