旅行最終日は、サザンクロス駅を出発する「The Overland」に乗ることから始まります。今回の旅の目的の一つが、このオーバーランド号に乗ることだったので、ものすごくわくわくです。
ザ・ガンやインディアンパシフィックとは知名度の点で大きな差がありますが、運行会社であるグレイトサザンレイルウェイ社の3大看板の一つです。
ただ、アデレード~メルボルン間に乗る人は少ないのですかね。ザ・ガンやインディアンパシフィックであれば、700メートル以上の編成になることも珍しくないのですが、今日の編成は、レッドプレミアムサービス1両、レッドサービス3両+ラウンジカー、牽引車など短い編成です。
オーバーランド号のモチーフは、オーストラリアの国旗にも使われているエミュー。
オーバーランド号の歴史は非常に長く、その前身となった列車はなんと1887年から走っています。その当時はアデレード~メルボルン間が18時間かかっていたようです。
車内は相変わらず快適です。くまは、レッドサービスという安い座席に乗ったのですが、
基本的には、ザ・ガンやインディアンパシフィックのレッドサービス(座席)と同じ編成です。
足もとは十分すぎるくらいのスペースがあり、リクライニングもききます。トイレも広くてきれいです。写真左がダイニングカー、写真右が車内の様子。
ザ・ガンやインディアンパシフィックと異なり、途中の駅から乗ってくる人、降りる人もたくさんいます。地元の足って感じがいいですね。
走ること、約11時間。景色は段々と変わって行きます。ただ、いくら鉄道好きのくまでも一人で12時間はやはり長いですね(笑)でも、アデレードに近付くにつれて、収穫目前のぶどう畑がきれいに見られた時(写真右)には、一人で思わず「おー」と声をあげてしまいました。
そんなこんなで、おなじみのケズウィック駅に到着。出発目前のインディアンパシフィックを見られるという、オマケ付きでした。
今回の旅を一言で総括すると、「発見」だと思います。
オーストラリアは文字通りとにかく広く、まだまた知らない魅力、自然などがたくさんあります。
その不思議さに触れるのはもちろんですが、オーストラリアという国自体を考えるいい機会にもなりました。
あちらこちらで建築される家、道路、建物、鉄道、インフラ。リニューアルも含めて、オーストラリアという国自体がまだまた発展途上で拡張し続けているのだとまざまざと感じました。その意味ではまだまだ一人前の国家になりきらないうちに、アメリカや日本のような「大人」の国家と同じようなことをしようとしているからこそ、物価上昇、賃金上昇というバブルに突入しつつあるのではないかと感じました。このことは、また追って記事にします。
それと、なんといっても、鉄道の旅の醍醐味は、「移動を楽しむ」こと。
ザ・ガンやインディアンパシフィック、オーバーランドの3大列車を制覇した率直な感想です。