月乃和熊(ツキノワグマ)のささやき

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零式艦上戦闘機(56) プロペラ同調装置付機銃

2014-08-30 12:00:00 | 航空機・船舶(軍艦・機)
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零式艦上戦闘機(56) プロペラ同調装置付機銃  

胴体内に装備された7.7mm機銃はプロペラの後ろ。
しかもプロペラの回転圏内に装備されているのに、プロペラを撃ちぬくことがないのだろうか?

第一次大戦の初め、飛行機は偵察機として利用されていたが、そのうち飛行機同士が戦うようになった。

最初は偵察機同士がすれ違いざまに、積み込んでいた煉瓦を投げつけたり、パイロットが携帯するピストルで撃ったり、そんなことで撃墜できるはずもない。
そこで、各国は飛行機に機銃を装備することを考えた。

命中率を上げるためには、プロペラの回転圏内に機銃を置き、パイロットが直接操作できればよいのだが、それではプロペラの回転圏内の後方から弾丸を発射することになるので、プロペラの翅を撃ちぬいてしまうと自機も墜落してしまう。

しかし、勇敢にもそれを実行したパイロットが、フランス軍のロラン・ギャロだ。

機銃をパイロットの手の届くところに取り付け、プロペラの翅の付根に楔形断面の鉄板を取付けた。
機銃を放つと弾丸は鉄板に跳ね飛ばされるが、プロペラの翅と翅の間をすり抜けることができた弾丸が敵機を襲うというものだが、ギャロはこれで18日間に5機のドイツ軍機を撃墜したという。

第一次大戦後半に、ドイツでプロペラ同調装置付きの機銃を装備した”駆逐機”が出現すると、世界的にパイロットが一人で操縦と射撃ができるスタイルができあがった。

零戦は前方固定式同調装置付機銃、7.7mm機銃二挺を胴体内(プロペラ回転圏内)に装備。
プロペラはパイロットから見て左側に回転する。
零戦のプロペラ翅は3枚なので、射撃時に弾丸がすり抜けられる翅間の最大角度は120度。

パイロットが機銃の発射レバーを握ると、プロペラに合わせて回転する3つの突起のついたカムに同調して、二挺の機銃から弾丸が放たれるという仕組みだ。

日本海軍は非常に苦労を重ねて、プロペラの回転に同調して機銃弾を発射する、同調装置を調整したのであります。

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