
道の駅「あいの土山」でご主人様への献上の品も仕入れましたし、ここからは一気に国道1号線を走って鈴鹿峠を越えようと、軽快に走り出しました。片側2車線。峠という割にたいした登りもないじゃないかと思っているうちに鈴鹿トンネル。暗闇が開けたら伊勢の国。このバイクが初めて踏み入れる三重県です。
トンネルよりも高いところが旧東海道の峠になるはずなのですが、その峠には行き損ねました。滋賀県側トンネル手前に万人常夜灯はこちらという案内がありましたが、片側2車線の国道から右へ入っていく仕組み。こちらは左側レーンを走っていますから、「あー」と言っている間に通過、そしてトンネルです。ここはいつかまた来てやるぞと念じました。
さぁ、伊勢の国です。トンネルを出て気づいたのは、トンネルの東西で風景が随分違うということ。西側である滋賀県側はほとんど登らずにトンネルに入るのに、東側の三重県側は急な下り坂とタイトなカーブの連続。それに三重県側では上下線でルートも違っています。
坂下宿には、前に関宿を訪れたときから興味がありました。傾斜地にある宿の風景はどんなものだろうと思うこと。そういう想像ができたのは亀山市が作る、亀山宿、関宿、坂下宿の三部構成のパンレットでよく勉強ができたお陰です。もうひとつは、そのとき、坂下茶と呼ばれるお茶を買って帰ったことが理由です。
国道1号線に並行して走る旧東海道に入り、下り坂をゆっくり走ります。時折、鈴鹿峠を目指すハイカーとすれ違います。関宿から歩いてきたんでしょう。
やがて坂下宿の街並み。思ったよりも道路が広い。観光化もされていませんから、地元の人々の暮らしがある街道といういでたちです。とはいうものの、商店らしきものも見当たりませんでしたから、坂下の人たちも生活の基盤は関や亀山なんでしょうね。
次に見つけたのが昔懐かしい木造の校舎。昭和13年に坂下尋常小学校として建築されて、昭和54年に廃校、今は鈴鹿峠自然の家という研修施設になっているそうです。趣ある校舎、そして広いグラウンド。自分の小学校時代に戻ったかのようです。
坂を下りきったら関宿西の追分。坂下宿と関宿は案外近いように思えます。
(つづく)
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