VISTAへの誤解

  Windows Vistaがリリースされてから2週間ほどでしょうか。新聞を広げても、雑誌を広げてもVista、Vista、Vistaの大騒ぎ。手元にコンピュータ関係の雑誌がありますが、統一されたデザインの広告、「Windows Vistaで○○しよう」が何ページも続きます。大変な盛り上がりです。OSの新バージョン発売での大騒ぎはもしかしたら、Win95の時以来かも知れません。もっとも、巷でユーザーがどれくらい盛り上がっているかはよくわかりません。電器屋さんに行っても、大騒ぎの雰囲気はイマイチに見えます。
   Vistaの発売以降、私が職場でよく聞かれるのは、大半が誤解というか脅迫観念に基づいている気がします。「Vistaになると今のXPは、使えなくなるのか」とか、「僕も（XPの使用をやめて）Vistaを買わなきゃならないのか」とか、「Vistaを導入すると、現在XPで動いているソフトウェアは使えなくなるのか」。挙句は、「VistaとXP、どっちを選ぶべきなのか」などなど。単に、新しいバージョンのWindowsが発売され、XPという旧バージョンは販売されなくなるというだけのことなのに、過剰な反応が多いように思います。我が家では、Meも98SEも元気よく働いていますよ。
   Windowsのバージョンアップを何度か経験した人なら何でもないことに、多くの人が過剰な反応を見せるのは、XPになってようやく家電として定着した、つまりXP機が初めてのコンピュータだったという人が多いということなのではないかなと思います。 マスコミもコンピュータ関連会社も、Vistaはここがすごい、ここが格好いいという、売り込みばかりで、ついこの間からユーザーになった人へのフォローはほとんどないに等しい。商売だから、ある程度は仕方ないと思いますが、5年ぶりだかの新バージョンの定着を図りたいMicrosoftや、この新バージョンの発売にあやかって売り上げを伸ばしたい各社のあからさまな姿勢がよく見えるような気がします。