初めての東京日帰り(2)

　東京ドームを外から眺めたことはありますが、これまで中へ入ったり、野球を見たことはありません。しかし、遠い遠い記憶をたどってみると…。先代の後楽園球場の時代に一度ナイトゲームを見たことがあります。中学校の修学旅行。もともとの行程表にはなかったオプションでした。巨人－広島戦。たしか巨人が勝ったのを広島側の外野席から見ていたような。当時持っていたオリンパスペン(現行のデジカメにあらず)で写したら、ちゃんとプリントになって、ナイターというものは明るいものだと実感したのでした。もとより野球をするのも見るのもオンチな私です。阪神タイガースが仮に消えてなくなろうが、法律で野球が禁止されようが、ほとんど自分の生活にはなんの影響もないような野球オンチです。ずっと関西に住んでいながら、阪神の話題を持っていると、挨拶代わりになる便利なものだということに気づいたのも、そんなに古いことではありません。自ら、チケットを購入して野球を見に行こうなどとは到底選択肢の中にはない者です。

　今日はイチローを見に来たご主人様のお供ですから、一塁側です。正面にはどことなく黄色い阪神の応援席。鳴り物つきです。応援旗も左へ右へと振られています。ではこちら側はマリナーズ応援席かといえば、どうもそうでもない様子。まず楽器の類がありません。拍手を聞いていても、どちら側の応援とも受け取りづらい。つまりは、イチローを見に来た人、阪神の応援だけれど何らかの理由でこちら側の席になっちゃった人が大半で、周囲の人たちもイチロー以外の選手はよくわからないみたいです。仕事とはいえ、マリナーズの大半の選手はアウェイで気ぃ悪いでしょうね。

                                                                      （つづく）