きょうだいの個性

とっとっと、と逃げて行くのは、まだ仔猫。




よく見ると、もう一匹、木陰から心配そうに見るきょうだい。


「ちかよらないで」


「わるいひとなの？」


野良猫のきょうだいは、それぞれかなり個性がある。
人なつこい子、警戒心Maxの子。
状況に応じて、少しでも生き残るための神様の計らいにも思える。
外の世界では、後者の方が無事に大人になれるのだろうけど、前者は人間社会に入り込んで幸せになる可能性もある。
でも、相手によっては危険な賭けにもなる。

猫を害獣と虐待した人が逮捕されたけど、大した罪にもならずまた繰り返すのだろう。
昔はもっともっと動物だけじゃなく人も理不尽な目に会うことが多くて、やり切れなさが地獄の概念を生み出したんだと思う。
動物を殺した人が落ちるのは、不喜処地獄だっけ。
鳥や動物に骨になるまで突かれ喰われるとか。