木のぼり男爵の生涯と意見

いい加減な映画鑑賞術と行き当たりばったりな読書によって導かれる雑多な世界。

『庭に孔雀、裏には死体』

2013-03-18 03:12:04 | 日記


「庭に孔雀、裏には死体」ドナ・アンドリューズ

主役のメグに興味を持つのに時間かかるなぁ~。
とは言え、中盤以降は好感を持って読み進める。
周囲の変人達にも、親近感?を抱くに至る。

鍛冶職人のメグは、しっかり者。
その頼もしさを見込まれ、現在3組の花嫁付添い人。
弟の婚約者、親友、再婚する母。
3人の花嫁のワガママに振り回され、式の準備でキリキリ舞い。
そんな中、嫌われ者の死体が見つかり…

若干、ティーンズ小説風な匂いのするシーンもチラホラ。
ハリウッド黄金時代の映画風なとこもある。
まぁ、のんびり楽しめるミステリではあるものの。
ファンになるほどでもなし。

死体も、毒も爆発もあるが。
事件よりも、結婚式のバタバタの割合が大きい。
そこへ恋愛模様が大いに絡む。

ミステリ好きの父が、張り切って目に余る頑張りを見せたり。
自分の思い通りにさせてしまうワザを持つ魅惑的な母や。
やたら顔を出し、何事にも遭遇する協力者で理解者のマイクル。
自己中以外、何も持ち合わせないサマンサ。
田舎の噂網の凄さ、好戦的な犬、アヒルや孔雀も活き活きと描かれる。
孔雀、放し飼い…の衝撃。
割とどーでもいー人が死体となる心遣い。

3組の結婚式の行く末も楽しみつつ、
(案の定、考え付く限りのハプニングが起こり。)
発狂寸前に追い込まれながらも、ありとあらゆる事に決着。
収拾つかない事態を解決に導く活躍ぶりを発揮するメグ。
どー考えても、しょい込み過ぎだと思いますけど?
呪われたしっかり者、モーレツ働き者メグのハプニング・ミステリー。