目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

「6人の容疑者 上・下」 ヴィカース・スワループ

2010年12月10日 | 読書
映画「スラムドッグ$ミリオネア」の原作
ぼくと1ルピーの神様」が
新鮮でとても面白かったヴィカース・スワループ、
(表記がヴィカス・スワラップから変わってます)
待望の新作!
(現在、大阪のインド総領事として赴任中・・・)

「6人の容疑者 上・下」
(ヴィカース・スワループ 武田ランダムハウスジャパン)

悪名高い若き実業家ヴィッキー・ラーイが、
パーティの席で撃ち殺された。
容疑者はパーティ会場に居合わせた6人。
元官僚、女優、部民族、泥棒、アメリカ人、
そして被害者自身の父親。

6人の背景やその事件当日に至るまでが
それぞれの章で描かれていて、
読み始めは人名やら地名やらが
まどろっこしくてたびたび睡魔に襲われたのだけど、
半分くらいから急に面白くなってきて
下巻はイッキに読みました。

前作同様、怒涛のラストになだれ込むのが
気持ちいいいんだけど、残念ながら
ストーリーのオチとしてはイマイチでした。
ちょっとすっきりしない。

でも、多様なインド社会がリアルに描けるのは
この人ならでは。
ボリウッドの人気女優の苦悩も興味深かった。
”アメリカのコールセンターに電話するとインドにつながる”
の裏側が、さもありなん。
(インド人の英語って流暢だけど訛りがすごい。
ホントに大丈夫なのか不思議)

この小説も映画化されるそうだけど
さて、柳の下にドジョウは2匹いるか?

スワループさん、インド同様に強烈なキャラの
大阪人を、是非とも次回作に登場させてくださいませ。
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