目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

「ジョーカー」予想はしてたよ・・・

2019年10月12日 | 映画タイトル さ行
予告をさんざん観ていて、是非とも観なければ!と
思ってた映画。

「ジョーカー」(JOKER 2019年・米)

予告で想像はついてたけど・・・
そりゃR15やわ

クリスチャン・ベールの「バットマン」3部作
(「バットマン ビギンズ」「ダークナイト」「ダークナイト ライジング」)を観た息子も
「観たい!」と言ってたんですが
R15ということで残念がってました。

いや、これは見せたくないです。
大人になってからでいいよ、こんな映画を観るのは。


大都会の片隅で、体の弱い母と2人で
つつましく暮らしている心優しいアーサー・フレック。
コメディアンとしての成功を夢みながら、
ピエロのメイクで大道芸人をして日銭を稼ぐ彼だったが、
行政の支援を打ち切られたり、メンタルの病が原因で
たびたびトラブルを招いてしまうなど、
どん底の生活から抜け出せずに辛い日々を送っていた。
そんな中、同じアパートに住むシングルマザーの
ソフィーに心惹かれていくアーサーだったが…。
(allcinemaより)

クリストファー・ノーランのバットマンで
今は亡きヒース・レジャーが演じた、悪の権化ジョーカー。
あの極悪非道な異常な男の過去を描く今回の物語。

ただの犯罪者、悪役ではなく、
人間の善を試し、追い詰め、自らは手を下さず
人の醜い本性が暴かれる瞬間を嬉々として楽しむジョーカー。
あの救いようのなさ、おぞましく恐ろしいのに
どこか惹かれるもののあるジョーカーは
ヒース・レジャーの命をかけた名演だったと思う。

今回のホアキン・フェニックスも、素晴らしかった。
きっと次の賞レースの主役になる!

痛々しく悲しい、優しい青年が
道化のメイクに素顔を塗りこめて
世の中の何も信じず、
愛も幸せも富も名誉も命も奪い去る人間に変わっていく様は
目を背けたくなるほどだった。

「ダークナイト」のジョーカーを観て、
こんなモンスターはいったいなぜ生まれたのかと思ったし
「ジョーカー」の予告を観てるだけで
きっと暗澹たる気持ちになる映画なんだろうな、ってことは
予測はついてた。

でも、こんな、誰にでも起こりうる不幸の連鎖と
抜け出せない暗闇でもがき苦しむ絶望の日々が
ある日 全てどうでもいいことのように吹っ切れることで
「ジョーカー」が生まれた、だなんて
本当に恐ろしいことだし
悲しすぎると思った。

ジョーカーはジョーカーで謎のままだったほうが
「アーサー・フレック」の悲しい瞳を思い出さずにすんだな・・・。

なんかうまく言えませんが。

とにかく、ホアキン・フェニックス、すごいです。

ご存知かと思いますが、ホアキンは
夭逝したリヴァー・フェニックス(オーバードーズにより、享年23歳)の弟で
子供の頃は「リーフ・フェニックス」という名で映画に出てました。

今の濃さからは想像つきませんが、子供の頃はリヴァーとよく似てた!



↑「バックマン家の人々」という映画。

今のホアキンの立派な役者ぶりをみるにつけ、
リヴァーが生きてたらどんな俳優になってたかなぁ・・・と
いまだに思わずにはいられないのです。

ホアキンの映画で私が好きなのは
「グラディエーター」「her/世界でひとつの彼女」です。

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2 コメント

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演じ手  (もののはじめのiina)
2019-10-19 10:12:14
演じ手にとって、演じる相手が特異である方が演じ甲斐があると申します。非日常の架空の相手ですもの。

しかし、感情移入がはなはだしいと「ダークナイト」のヒース・レジャーのような悲劇になってしまいます。

たとえば、勝新太郎の息子が真剣で演じていて、相手方も殺してしまった事件が起きています。演技と現実の境があいまいになったのでしょうね。

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役者って (kino)
2019-10-20 01:36:51
コメントありがとうございます。
おっしゃるように、演じ甲斐のある、役者冥利に尽きる役でしょうね。
でも、ホアキンもメンタルも心配になってしまうほどの
素晴らしいジョーカーでした。
役者って大変な仕事ですね。
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