目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

「日日是好日」毎日が愛おしい

2018年11月03日 | 映画タイトル た・な行
予告を見て気になり、原作(「日日是好日 お茶が教えてくれた15のしあわせ」森下典子)を
先に読んでからの鑑賞。
平日昼間の映画館、年齢層の高さハンパない!

「日日是好日」(にちにちこれこうじつ 2018年・日)

二十歳の大学生・典子(黒木華)は、母にすすめられて近所の
”タダモノではない”武田さん(樹木希林)に茶道を習うことになった。
同い年の従姉妹(多部未華子)も一緒。
はじめてのお茶。何もかもが不思議で意味もわからず戸惑うばかり。
やがて大学を卒業し、いろいろありながらも茶道を続けるが・・・。

静かで穏やかな映画でした。
私自身は若い頃、それこそ”花嫁修業”に、と
親戚の怖い叔母さんに言われてカルチャースクールに
習いに行ったことがあります。
でも、大勢の生徒の中で本当に意味も何もかもわからず
面白くなくて数回でやめてしまった。

主人公もはじめはそんな感じだったけれど、
ある日不意に、考えずとも手が自然にすっと動く瞬間を体験する。
それが先生の言う、”考えない。とにかく数多くお稽古すること”
であり、自分の中で何かが動いたんだろうな。

それから、人生の節々でいろんなことがあり、
お茶に行くの、イヤだなぁと思うこともあるけれど、
茶器に、掛け軸に、茶花に、お菓子に
雨音に、蝉の鳴き声に・・・五感で季節の移ろいを感じ、
茶道の意味を知る。

原作にもあった、印象的なシーン。(抜粋ではありませんが)

”一期一会っていうけど、利休の時代には
昨日一緒にお茶を楽しんだ人が今日殺されてしまったり
飛行機も電車も車もメールもない時代、
遠く離れてもう二度と会えないことがあったんだろうね。
だから二度とないかもしれないこの時を大切にしたんだね。”

そして、大切な人を失ってから後悔しても遅いから
今日という日を大切にしなければいけない・・・。

ほぼ原作に忠実で、お茶の所作など未経験者にはわからないだけに
映像で観られてよかった。
(でも、原作の描写も とてもよかったので、もう一度読みたい!)

20代から40代まで演じた黒木華ちゃんもとてもよかったけど
やっぱり樹木希林さんに尽きる。
ご冥福をお祈りします。
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