目の中のリンゴ

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「鹿男あをによし」 万城目学

2008年09月09日 | 読書
この小説も、関西人が読むと特に楽しめるのでは。

「鹿男あをによし」 (万城目学 幻冬舎)

玉木宏主演でドラマやってましたね。
私は観られなかったので原作を読んでみたのですが
ドラマも、ちょっと変わったお話で評判だったから
観てみたかったな。
再放送しないかな。

関東の大学院の研究室で、助手とのトラブルで
”神経衰弱”とあだ名されうまくいかない”おれ”。
教授から、2学期の間だけ奈良の女子高で
常勤講師をしてくれ、と言われる。

ところが、奈良に暮らし始めた早々
奈良公園の鹿に声をかけられてしまった。
「お前を”目”の運び番に任命する」と。

なんでもその”目”を使ってある儀式を行わないと
日本が大変なことになるという。
”おれ”の神経衰弱も極まれり?!

しかし、数々の符号、鹿に付けられた”印”に
”おれ”も”目”探しに真剣にならざるをえなくなる。
狐や鼠まで出てきて、一体どうなるのか・・・

面白かったです!
よく行ったことのある奈良が舞台ということもあり、
頭の中に風景を思い描きつつ イッキに読めました。

しかし、こういう話をよく考えるもんだねー。
細かい伏線とかネタとかウンチクとか
ちりばめて、日本史のミステリーに迫りつつ(?)
ワクワクするような話です。

文体が独特だなぁと思ったら、
「坊ちゃん」へのオマージュなんですね。
(マドンナやキザな教頭、人のいい同僚、
世話好きなバアちゃんまで出てくるし)

ラスト、鹿が1800年もこの儀式を続ける理由を
説明するシーンに感動してしまった。
渋いぜ、鹿!

久しぶりに鹿にせんべいやりたくなりました。

ドラマは設定が変えてあったり、
話が端折られている部分があるみたいなので
原作を先に読んでよかったかも。
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
原作読んでみようと思います (sabunori)
2008-09-10 00:13:21
kinoさん、こんばんは。
原作読みたい読みたいと思っているうちにドラマが始まってしまい、話題のドラマだから原作読むのね、と思われたくないというアホらしい見栄(?)で原作未読です。
ドラマは惚れたはれたが中心のストーリーではないところが大いに気に入りました。
鹿が1800年もの間この儀式を続ける理由・・・ドラマでの鹿の告白にもズキューン!とやられました。
原作もやっぱり読んでみようと思います!
返信する
面白かったですよ (kino)
2008-09-10 01:21:41
>sabunoriさん
あー、そうだ!sabunoriさんのところで
ドラマの記事、拝見しましたね。
”Myシカです”の意味がやっとわかりました(笑)

ドラマをごらんになってると、謎解きのワクワクは
ないかもしれないけど、面白かったので
ぜひぜひ読んでみてくださいませ。
(ひとつのヤマ場の”サンカク”が
アレじゃなかった?!には私もびっくり。)

普通の時間帯(?)にやるドラマにしては
面白い内容ですよね!
原作の鹿も、いい味出してるので楽しんでください。
返信する
はじめまして (山手のドルフィン)
2010-06-12 23:46:10
TBさせていただいたので御挨拶です。
私は実は、ホルモーより鹿男の方が好きです。
奈良は京都に比べると、素朴な感じで雄々しくていいですよね。まさに”鹿”な感じです。
返信する
わーすみません (kino)
2010-06-24 01:17:13
>山手のドルフィンさん
わー コメントお返事漏れていました、すみません。
私も、「鹿男」の方が好きです。
ロマンがある(笑)
旦那が奈良出身ということもあり、奈良びいきです。
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