目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

「蜜蜂と遠雷」世界は音楽に満ちている

2019年10月28日 | 映画タイトル ま行
映画館に行って日本映画を観ようとはなかなか思わないのだけど
これはすばらしい原作の映画化に興味があったので・・・

「蜜蜂と遠雷」(MITSUBACHI TO ENRAI 2019年・日)

恩田陸の原作「蜜蜂と遠雷」
直木賞と本屋大賞W受賞の小説は
分厚くてしかも二段組という本だけど、
たちまち引き込まれてしまう物語で、
その年の自分のベスト10入り。

・・・とはいうものの
全体的なことは覚えているけれど小説の細部はすっかり忘れてる。
なんてこと!!もう一回読まなくては。

しかも、ピアノ、クラシック音楽の知識は皆無。

それでも、国際ピアノコンクールを舞台にした
若手ピアニストを描く物語は、頭の中に音楽が聞こえてくるような
幸せな読書時間を与えてくれました。

そして、この映画は・・・
予想以上に素晴らしくて、美しい音楽をもっと聴いていたい気持ち。
映画館で観て欲しい映画です

全体的に静かで抑えたトーンながら、
4人のピアノ演奏のシーンが本当に素晴らしくて
こういう演奏会に行ったことがない私も
少しだけ気分を味わえました。

本で読んでいると、悲しいかな知識がないので
恩田さんの文章で想像をめぐらせ、
Youtubeで検索して出てくるピアノ曲を聴いてみたのだけど
(わざわざ「蜜蜂と遠雷」でリストアップ
してくれている人もいて便利な世の中!)
映画では実際に聴けるんですもんね。

俳優さんたちもかなり練習したみたい。

原作では、無名の天才・風間塵の破天荒で
魅力的な演奏がメインに描かれていた気がするけど、
映画では「元・天才少女」栄伝亜夜が主人公。

彼女の回想シーンやイメージのシーンは
もう少し変化があっても、と思ったけれど
松岡茉優の抑えた演技と揺れる黒髪が
感情を物語ってました。
クライマックスの演奏は圧巻!

天才少年の風間塵役の男の子もイメージどおりだったけど
うーん もっと演奏や彼の背景も描いて欲しかったな。

「レディ・プレイヤー1」以来、日本のテレビでも
よく観る森崎ウィンも
サラリーマンピアニスト、松坂桃李もよかった!

登場人物みんなのエピソードや演奏をもっと
観たかったけど、長い原作をまとめるためには
端折るのも仕方ないか。

何の世界でも、その道をきわめて頂点に立ち、
なおかつそれで食べていける人ってほんの一握り。
”神様に愛された天才”もいるだろうけど
みんな血のにじむような努力をし続ける。
それが本当に好きなことだから。

音楽は世界を、人生を豊かにしてくれるね。

このところ、「ボヘミアン・ラプソディ」
「アラジン」「ライオンキング」「ロケットマン」「イエスタデイ」と
音楽映画づいてますが、音楽映画って昔から大好きなジャンル。

「蜜蜂と遠雷」、地味な映画ではありますが
満足の1本でした。


余談ですが・・・
お化粧っけがなく、さびしげな表情の松岡茉優ちゃん
松居直美に見えたの私だけ??
(松居一代じゃないよ!)

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2 コメント

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いい映画でしたね! (のら)
2019-10-28 12:50:06
私も先々週見てきました。原作未読ですが…ピアノの演奏シーンはワクワクしましたし、美しい月を見ながら亜夜と塵が連弾するシーンにも心躍りました。同じ道を一筋に歩む同志にしかわからない何か、シンパシーがあるんでしょうね。

よく実写化できたな~って見ながら感動しました^^
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Unknown (kino06)
2019-10-29 06:46:31
原作もね、すごかったですよ!引き込まれる!
小説や漫画の映画化にはいつも不満ですが、今回は満足です。
音楽の力かもしれませんが。
あのシーンはとってもよかったですよね。好きです。

機会があれば原作もぜひ!
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