すべては神の・・・ 「マザー・テレサ」

”偉人伝”みたいな映画なんだろうなーと思ってましたが、
信頼する映画友達さんの感想を読んで、観てみよう！と思いました。

インドのカルカッタで修道院で教師をしていたマザー・テレサ。
路上で行き倒れの男性と出会い、神の啓示を受け、
スラムに入り、苦しむ人々を助ける活動をはじめる。
その型破りな行動は　さまざまな問題や反対、世間の耳目を集め、
世界中にその名が広がっていく・・・

マザー・テレサの名前は知ってても、恥ずかしながら　
どんなことをした人なのかは知らなかったです。
カトリックの教えや教会のしくみはほとんど知らないけど、
マザー・テレサの言動は心に訴えるもので、
飽きることなく見られました。
普通なら”ありえないっ！”ってな偶然も、
この映画の場合、すべてが神の思し召しかのように
思えてしまったなぁ～。

彼女の人生を描くには２時間では短すぎて、
たぶん　ダイジェスト版、って感じなんでしょうが
初心者（？）には十分でした。
どんな困難や中傷にも屈することなく、神の意志を貫こうとする
彼女の言葉には心を打たれます。
ローマを訪れた彼女が感じた、都会には貧困や疫病はなくても、
愛に飢えた人があふれている、
という言葉（だったかな？）は　今も変わらないのかも・・・。

オリビア・ハッセー演じる頑固で強引でお茶目なマザー・テレサは、
とても素晴らしく、渾身の演技でした。
演じるには相当の覚悟も研究も役作りも必要だったでしょうね。
私には「ロミオとジュリエット」というより、布施明の奥さんだった、
というイメージが強いのだけど。

2003年の映画なのに、今頃公開なのは何故だろう？？

ともあれ、説教くさくなく、お涙頂戴でもないけれど、心に残る映画でした。

前に"ラブ・バトン”の回答で、
「究極の選択。一生人を愛せなくなるのと、一生人から愛されなくなる、
どちらを選ぶ？」という質問に、
”私は愛せなくなっても、人から愛されることが可能なら、
愛せない方がマシ”と言った私は自分勝手で　まだまだですな・・・。
マザー・テレサの言葉は、愛されるより　愛することを求めなさい　です。