「ロード・オブ・ドッグタウン」 スケボー少年じゃなくても

「ロード・オブ・ドッグタウン」　(LORDS OF DOGTOWN )

2005年の映画です。'70年代、カリフォルニアのやんちゃ坊主たちが
”スケボー”で注目を集めた・・・。
予告を見る限り、荒い映像とカッコイイ音楽でキメてる
青春映画、って感じで、パスだな・・・と思ってたんですが、
エミール・ハーシュが主役グループの一人を演じていると知って観ることにしました。

彼の映画は「ガール・ネクスト・ドア」を観ただけなんだけど、
なかなか好感の持てる、そして　ディカプリオにちょっと似た感じの
若手俳優だな！！と気になってました。

カリフォルニアのサーフショップZEPHERのオーナー（ヒース・レジャー）が
店にたむろする少年達を、プロのスケートボーダーとして
売り出そうとする。（で、自分の店の宣伝にする）
華麗なテクニックで度肝を抜き、世を席巻するZ-BOYS。
大人たちの金儲けに利用され、傷つき、チーム離散し・・・

これは実話に基づいたお話。実際、脚本はこのスケボーチームの
主要人物だったステイシー・ペラルタが書いてるし。
デヴィッド・フィンチャーが製作総指揮に名を連ねてます。

スケボー少年向けのドキュメンタリーちっくな話かと思ってましたが
青春ものとして面白かったです。
こういう映画観て、”なんじゃ　この悪ガキどもは！”と
思ってしまう自分は、年とったということなんでしょうね・・・。

貧しい暮らしに舞い込んだ儲け話、スター扱いに
自分を見失っていく若者・・・っていう話なんですが、
・・・友情っていいよね、結局！！
お金儲けなんか考えない。
ただただ、好きなことをやっていられるだけで幸せ。
みんながそんな気持ちだったはずなのにね。

注目のエミール・ハーシュは、ディカプリオに、
リバー・フェニックスの雰囲気もある俳優さん。
「ガール・ネクスト・ドア」での冴えないマジメ君とは
全然違います。　　要チェック！
ワルだけどナイーブ、という一番印象に残る役で、
強い目力のある人。

サラサラストレート・ヘアで綺麗なジョン・ロビンソンや
（キップ・パルデューに似てるなぁ）
ヴィクター・ラサックもイマドキっぽくて可愛かった。へへへ。
「旅するジーンズと16歳の夏」のカルメン役の女の子が
チョイ役で出てたのも嬉しかったな。

サーフ・ショップのオーナー役のヒース・レジャーは、
どうしようもないヤツだけど、時に悲哀をにじませつつ、
味のある演技してました。
「ブロークバック・マウンテン」が楽しみだわい！

スケボーやサーフィンやってる人には、その道の有名人の
カメオ出演があったり、'70年代のブーム創生期のムードも楽しめて、
嬉しい映画ではないでしょうか。
３人の若手俳優たちは　特訓したそうだから、
それなりに様になってるのでは。

地味にいい映画なのに、ソンしてる映画だなーという印象でした。
「ロード・オブ・ドッグタウン」公式ＨＰ