東京都現代美術館。

MOTアニュアル2024「こうふくのしま」開催中。
会期は2024年12月14日~2025年3月30日。
「MOTアニュアル」は、1990年に始まり、若手作家の作品を中心に現代美術の一側面をとらえ、問いかけや議論のはじまりを引き出すグループ展のシリーズ。
20回目の今回は「こうふくのしま」。
足元に広がる汲みつくせない世界を個々の視点から見つめ、形を与えようとする4名の作家の試みを紹介する。
「しま」は4名の作家が拠点を置く「日本列島」の地理的条件に対する再定義を含むという。
「しま」を、海に浮かぶ閉じられた地形ではなく、海底では他の大陸や島とつながっている開けた地形としてとらえ、目に見える世界とその背後にある見えざるつながりを意識させるという。


臼井良平。
臼井良平(1983~)は静岡県生まれ。東京都在住。
普段よく目にするプラスチック製品の形をガラスで精緻に再現し、既存のものと組み合わせることで、無人称の風景を仮構するシリーズ「PET ( Portrait of Encountered Things ) 」を制作している。


そこかしこにペットボトルがある。
ペットボトルに見えるけどガラスでできたペットボトルが居る。











なにもわざわざガラスで作らなくてもペットボトルそのまま使えばいいようにも思う。
そういうインスタレーションだと鑑賞者は受け入れるだろう。
そもそも作品に触れるわけにはいかないし照明を落とした展示室では遠目には区別がつかない。
なぜ?

臼井は見慣れたものや見過ごされてきたものに対する再認識を促すという。
ガラスもプラスチックも土に還るまでに膨大な時を要することは同じだ。
しかし容器がなければ液体を運ぶことはできないことも事実なのだ。。。
