FZXな日々

YAMAHA FZX750を 旅の友として 気ままなツーリングの記録

紀伊半島ツーリング ~その1~

2010年01月04日 | Weblog
毎年のように年末年始の頃は、天気も良く仕事も暇になるので、あてもなく走り出していた。昨年は山中湖に出かけた。今年はどこに出かけようかとぼんやり地図をながめていた。

せっかくの休みなので、ETCの休日割引を利用して、遠くまで行ってみようと思ったが、年末の27・28日はETC割引が実施されないと知りがっかりした。

その代わりに2010年1月1日から5日まで休日割引が適用されるというので、仕事始めの4日~6日まで休暇を取った。

そんなに遠くまで行かなくても、バイクに乗って知らない道を走るだけで十分楽しいのだが、1000円でどこまで乗ってもいいよと言われると、時間が許す限りどこまでも走ってみたいという気になる。

ETC割引は5日までなので、4日からだと1泊2日で帰ってくるか、6日の午前0時前に高速に乗ればよい。地図を眺めていて、愛知県~滋賀県は走破ずみなので、紀伊半島を一周するのはどうだろうと思いついた。

さっそく距離を調べると、名古屋起点に紀伊半島を一周して約450kmあり、名古屋まで400kmとすると1泊2日で十分可能である。

友達のたかぴいさんやじょにさんは1日で紀伊半島を回ったそうだが、あの2人のスピードは別格なので、1泊すれば私でも回れるだろう。

東名で豊田JCまで行き、伊勢湾岸道路~伊勢道~R42~阪和道~名神という時計回りルートを考え、途中のどこかで1泊してこようと思った。

1月3日の夜、牧の原SAまで行くことも考えたが、寒さでめげてしまい、1月4日の朝8時に自宅を出発した。ホテルを利用すれば、テントや炊事道具は要らないので、荷物は着替えだけである。

しかし、寒さが厳しいことを考慮して、セーターやら長袖の下着やら万全を期したら結構な荷物になった。

4日は世間では仕事始めなので、混んでいるかと思ったが、それほどでもなく、ふだんの土曜日より空いている感じだ。レインボーブリッジから首都高3号線、用賀と走って東京料金所には9時半に着いた。


海老名SAで給油し、少し暖を取ってから出発。しかし、30分も走ると体が冷え切り、足柄SAに暖かいものを食べるため立ち寄る。気温は5℃を示しており、寒い。バイクも2台しか停まっていない。ロッテリアでハンバーグとホットコーヒーを注文する。

建物の中は暖かいので、冷え切った体も30分ほどで何とか元に戻る。30分おきに休憩するとは、へたれツーである。こんなペースではどこまで行けるのかちょっと心配になる。

牧の原SAで再び給油し、浜名湖SAを目指す。御殿場のあたりが一番寒かったが、海沿いになると気温は11℃まであがり、寒さを感じなくなった。

バイクで走れる限界は私の場合は8℃のようだ。以前暮れに富士山を1周した時も、河口湖のあたりで5℃だったが、とても風が冷たくて100kmは出せなかった。ところが、都心に入って8度になると100kmでも平気になった。

浜名湖SAは、さすが正月らしく人出もあり、売店も活気付いている。せっかくだからうなぎ弁当を買い求め昼食とする。


外のベンチで食べていても、天気が良いのでぽかぽかとして寒くない。さすが静岡県だ。

浜名湖SAを2時に出発し、豊田JCから伊勢湾岸道に入った。ここは、夏の比叡山ツーの時に入り損ねたところだ。今日は間違わずに伊勢湾岸道に入り、御在所SAに給油のために立ち寄った。


時刻はもうすでに午後3時半を過ぎている。このまま伊勢に行くとせっかくの景色が見られない。回り方を逆にして、夜のうちに高速で距離を稼ぎ、明日ゆっくり和歌山を走ったほうが良いのではないかと考えた。

さいわい、SAにコンシェルジュのおねーさんがいたので、大阪までのルートを聞いてみた。
「ここから大阪まで行きたいんですけど、どの道が良いですか?」
「そうですね、名阪道という国道を通れば信号がないので、1時間半で大阪に着けますが、高速ではないのでETC割引はありません。新名神を通るより距離的には短いですよ。」
「その名阪道は、夜走っても凍結とかの心配はありませんか?」
「少しお待ちいただければ、お調べいたします」

というわけで、いろいろなところに電話してくれ、天気が良いので、凍結等の心配はない、ということがわかったので、亀山ICで下り、名阪道に向かうことにした。

名阪道は、静岡の国道1号バイパスのような道で、高速道と同規格である。ただ、一般道なので、60kmの標識がしっかり立っている。捕まったらいやだなぁと思ったが、どの車も100kmで走っているので、「一般道、みんなで飛ばせば恐くない」ということわざに従って、私も流れに乗った。

途中、針T・R・S(テラスと読ませるようだ)という道の駅があったので、休憩した。たこ焼きを売っていたおばちゃんに「ここは何県ですか?」と聞いてみると、「ここは奈良県や。すぐ隣は三重県やけどなぁ。」と関西弁が帰ってきた。おお、ついに関西に突入したか、とカンドーした。


おいしいたこ焼きをほおばりながら、「このまま大阪に行けば、安いビジネスホテルはたくさんあるだろう。FZX友の3ちゃんに会えるかも~」と期待を膨らませ、道頓堀で夕食を食べてる自分を思い浮かべた。

天理ICから西名阪道に乗り、大阪を目指す。もうすっかり日が暮れてしまったが、あたりの景色は次第に山の中から大都会に変わりつつある。松原JCで大阪市内ではなく関西空港に向かった方が、和歌山には近いとわかり左に進路を変えた。

ところが、左は阪和道となっており、急に交通量が少なくなって、まるで館山道に乗ったような気がしてきた。「えっ、道頓堀は?食い倒れは?」と思う間もなく関西空港分岐となり、紀ノ川SAに着いた。

紀ノ川って、まるで和歌山じゃん!と地図を確かめると、目の前を流れる紀ノ川を隔てて和歌山市だ。SAから見える美しい夜景は、和歌山市の市街地なのだ。大阪を通り過ぎてしまった!時刻は午後8時近い。和歌山に宿なんか確保できるんだろうか?


携帯を取り出し、Yahooトラベルで宿を検索すると、和歌山市にも格安のホテルが見つかった。ただし、夜10時以降の到着に限るとある。そんな~、2時間も時間を潰すなんて。

もう少し先ではどうか、と検索すると、南紀白浜の近くにビジネスホテルが見つかった。朝食付きで5500円。ここにしようと決めて予約を入れると、OKの返信が来た。場所は紀伊田辺の駅前だ。

駅前なら探す手間も省ける。寒さはそれほどではないのだが、足先が冷たい。ステップに足を置くと、つま先がクランクケースより前に出るので冷えるのだ。バックステップ代わりのFZX特有のマフラープロテクター?に足を置くと、シリンダとクランクケースを通った温風が足先を包んでくれるので暖かい。

和歌山市を過ぎるとトンネルの連続だ。片側1車線の対面通行なので、上りの大阪方面は帰り車で大渋滞しているが、白浜方面はほとんど車はない。

いくつかのトンネルを抜けた時、ヘルメットのシールドにポツリと水滴がついた。「えっ?雨!」通り雨のようだが、強くなったら困るので、ウェストポーチやポケットの携帯をリアBoxに入れた。雨具をつけるか迷ったが、あと30分も走れば着くだろうと考え、雨具は着なかった。

終点の南紀田辺ICで下り、R42号で田辺市街を目指すが、ツーリングマップルではごちゃごちゃしていて駅までの道がわからない。雨は小降りになってきた。

セルフスタンドがあったので、給油して道を尋ねると「わかりにくいので、2つ目の信号を左折して」と教えてくれた。ともかく行ってみると、にぎやかな通りに出て食べ物屋が左右に軒を連ねていた。

そのまま走っていくと駅前のロータリーに出たので、周りを見渡すと今日泊まる「ステーションホテル」の小さな小さな看板が出ていた。フロントは地下だった。フロントに行き、駐車場を尋ねると、朝8時までならホテルの中に入れてよいとわざわざ1階のシャッターを上げてくれた。1階は喫茶店になっている。

料金を支払い、部屋に着いたのは9時ちょうどだった。フロントに行って近くに温泉はないかと聞くと、歩いて20分ほどのところにあると教えてくれた。

行ってみると「弁慶のさと湯」というりっぱなスーパー銭湯だった。風呂の帰りにスーパーがあったので、夕食用の弁当とお菓子を買いホテルへ戻った。


本日の走行距離 697km。燃費 18.5km。


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8 コメント

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Unknown (3ちゃん)
2010-01-11 21:33:59
なるほど、松原から関西空港方面は和歌山に向かうわな?道頓堀とわ反対でっせ。キムさんといいたかびいさんといい、感心いたします。
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道頓堀 (キム@FZX)
2010-01-11 22:21:45
関西の地理には全く疎いもんで、あんなに早く和歌山に着くなんて思いもよりませんでした。

道頓堀、行きたかったです。本場の串カツを一度食べてみたかったです。

今回は、高知ツーの下見みたいなものでしたので、関西の地理的大きさが少しつかめただけでも成果がありました。

この次はぜひ、大阪で時間を取りたいと思いますので、案内よろしくです。
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Unknown (たかぴい)
2010-01-11 23:06:04
キムさんこんばんは

大阪に行くなら第二名神ですよ。やっぱり。
時間的には早いはず。あそこは皆さん140なので。(名阪国道はバックミラーみてないとパ
トカーが後ろにいますよ。)

キムさんが、トコトコ和歌山にたどりついた
と書いてあったので、パンツと靴下だけ詰めて
出発したら、なんじゃこの寒さは?ということ
になり、日帰りのつもりが一泊することなって
しまいました。
(静岡県のつもりで走るととんでもないこ
とになります。)

徳島は日帰り可能です。夏なら道後温泉も可能
かと。

後半、紀伊半島編に期待します。

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冬のツーリングは (キム@FZX)
2010-01-12 00:07:58
たかぴいさん、V-Stromeは快適そうですが、グリップヒーターだけはつけたほうが良いですよ。指先が暖かいと寒さの感じ方が全然違いますから。

たしかに一般道は、常にバックミラーや前後の様子に気を遣いますので、新名神の方が時間的には早かったかもしれません。

でも冬場に140は無理ですよ。私は、山登りをしていたので-30度までは平気ですが、風速1mで体感温度は1度下がるといいますから、0度に近い中を走るのは30分が限界です。名阪道はちょうど良かったと思っています。

FIRESTORMさんが、四国の夏は暑すぎて走れないと言っていましたので、春先にしませんか。日帰りは可能でも、ゆとりのあるツーリングが私は好きです。
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Unknown (MENTESAN)
2010-01-12 10:56:36
寒い中 がんばってますね。

私はまだ今年の初乗りをしておりません。
(根性が無いです)

針テラスは、実家から30分足らずで行けますが、実はあまり行ったことが無いです。

なんか雰囲気が苦手です。

四国ツー楽しみにしております。
(休みが合うかな??)
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針T・R・S (キム@FZX)
2010-01-13 08:57:30
MENTESANさん>
実家は奈良でしたねえ。ではあの辺はホームグランドということでしょうか。

針T・R・S私が行った時は若いバイカーが多かったですが、雰囲気ってあのことでしょうか。

でも、道の駅にしろSAにしろ、だいたい同じような感じだと思うのですが。。。ツーリングの際にはトイレがあり、ちょっとした売店があり、所によっては産直があったりして、私にとっては道の駅は助かる存在です。
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若い人は いいのですが・・・ (MENTESAN)
2010-01-15 10:56:58
自分がバイクに乗っているくせに、
同じバイクが集団でいる絵は 好きになれません。

針テラスができるまでは、大内の伊賀上野ドライブインが、そのような状態でした。

集まるのはいいのですが、長時間同じ場所にいられると、他の車両の邪魔になります。


大内ではそれが問題となり、バイクは結構邪魔者扱いをされていました。

いい大人がそれに気付かずにいるのを見てると
「なんだかな」と思ってしまいます。

針テラスは、昔の大内の状態になっていませんけど。
(それだけバイクに乗っている人が減ったのですが)
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そういえば (キム@FZX)
2010-01-17 23:46:23
針T・R・Sの正面にバイクの集団(10台くらい)が陣取って、何やらやっていました。

バイクをばらしているようなので、何をしているんだろうと見ていると、どうやら、1台が走行不能となったようで、ヘッドライトステーからライトを取り外し、そこにロープを掛けて仲間のバイクで牽引しようとしていました。

駐車場ではなく通路をふさぎ、周りなどお構いなしでした。バイク乗りとして、正面ではなく、駐車場の端でやるぐらいのマナーは欲しいと思いました。

ソロツーの時ああいうのに出くわすと、私も「なんだかな」と感じます。でも、マス・ツーの時は、自分も案外集団の一員になりきって、同じようなことをしているのかもしれないと、自戒しました。
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