海鮮ＤＯＮツーリング

年内にもう一度みんなで走りたいね、という声が上がり、たかぴいさん案内で混浴ツーリングとなる予定だったが、たかぴいさんが来られなくなったので、急遽千葉の山道をイタさんの先導で走ることになった。

集合は圏央道木更津東ＩＣそばのセブン。参加者はイタさん、シラさん、私のＦＺＸ３台とめじさんのジェベルの計４台。当日は最低気温が２℃という極寒日だったが、雲一つなく晴れ上がった。

朝７時３０分に自宅を出発したが、千葉県地方は前日の夜にわか雨が降ったため、それが凍って路肩に白いものが見えた。房総に行くときはたいてい市原ＩＣから乗るのだが、いつもの土曜よりＲ１６号が渋滞していたので、遅れないよう千葉北ＩＣから高速に乗った。

しかし、高速は渋滞していなかったので、市原ＳＡに８時半過ぎに着いてしまった。市原ＳＡから木更津東は３０分とかからないので、市原ＳＡで朝食をとることにする。ロッテリアに入ると、「おはようございます、○○はいかがですか？」といきなりＷバーガーのようなボリュームのあるものを勧められたので、「もうちょっと軽いものにします」といって、１００円バーガーとホットコーヒーを注文した。チキンもうまそうだったので、１本追加した。

腹ごしらえもすんだので出発しようとバイクに戻ると、隣に緑色のトライアンフが停まっていた。カワサキのＷ６５０のようなクラシカルなデザインだったのでどんな人が乗っているのかと思ったら、若い女性だった。「どちらまで？」と声をかけようと思ったが、ＨＯＮＤＡのＳＳが近寄ってきたので連れかなと思いやめた。


東ＩＣそばのセブンには９時過ぎに着いた。すでにイタさんとシラさんが来ていて駄弁っていた。シラさんとは草津以来、イタさんとは１年ぶりだ。１年前はまだイタさんのＦＺＸは仕上がっていなくて調整中とのことだったが、今日はＶＡＮＣＥのマフラーといい、ＦＺＲ４００のマスクといいキマっている。



シラさんのＦＺＸ同様、ＨＩＤ化しているという。




ＨＩＤバラストも小さくなったものだ。シラさんのはヘッドライトの下に補助灯をつけている。

先日、浜名湖へ行った時夜間走行をしたが、ヘッドライトの暗さを感じた。途中シルバーウィングと並走したが、あちらはＨＩＤ、こちらはハロゲンで明るさの差は歴然だった。
私も早くＨＩＤ化しようと心に決めた。

そうこうするうちにめじさんも到着し、４台がそろった。


今日のルートはイタさんにお任せなので、私は写真撮影に専念するため最後尾を走ることにした。しかし、３台は出発早々フルスロットルで、写真を撮っていると遥かに置いて行かれ着いていくのは容易ではない。






Ｒ４６５は、国道とはいえ山の中に入ると酷道に早変わりする。亀山ダムを過ぎると、県道８１号清澄―小湊線を通って安房天津（あわあまつ）に出た。私は、今まで天津小湊という街があると思っていたのだが、正しくは安房天津と安房小湊（あわこみなと）だとわかった。

Ｔ字路の信号で停まり、どっちに行くのかな？とイタさんのバイクを見るがウィンカを出さない。青になったら、いきなり直進し、細いドブ板道を走って二夕間浦（ふたまうら）海岸に出た。


時刻は１１時になっていたが、今日のお目当てである海鮮ＤＯＮの店が１１時３０分開店なので、時間調整するという。

今日は海が穏やかだねえというと、イタさんは外洋ではなく内浦だからだという。たしかに地図を見ると湾の形をしているが、目の前は太平洋だ。

駄弁っているうちに時間になったので、お店目指して出発だ。街の中をくねくねと走り、安房小湊駅前に出た。


開店したばかりだというのにもう客が入っている。ブーツからするとバイク客らしい。席は１階と２階になっている。

我々は１階に陣取った。オネエサンが注文を取りに来たが全員「海鮮ＤＯＮ！」。オネエサンはすかさず「大盛りにできますよ」ときた。私は、最近の体重の増加傾向に鑑み、一瞬躊躇したが、他の３人の勢いに押され、「私も」と言ってしまった。

運ばれてきた丼は、ボリューム満点。


３人はペロッと平らげたが、私には少々多すぎたようだ。

店で小一時間駄弁ってから外に出ると、他のグループと一緒になった。向こうはスクーター軍団だ。行く方向が同じ館山方向だったので、まるで同じグループかのようにつるんで走った。


寒いので、３０分ごとにトイレ休憩しようと提案したが、千葉の田舎にはコンビニなんかないし、結局１時間走ることになった。天気が良いせいか朝の寒さも和らぎ、海岸は１５度近くまで暖かくなった。

Ｒ１２８号の黒潮ラインからＲ４１０のフラワーラインに入り、さらに海寄りの道を進んで千倉潮風王国に着いた。私はいつもフラワーラインを走っているので、千倉は初めてだった。

千倉潮風王国の手前で、朝、市原ＳＡで停まっていたトライアンフとＳＳのペアとすれ違った。彼らは私たちとは逆回りをしたようだ。







潮風王国の駐車場にＢＭＷの６気筒が停まっていたが、「次はＢＭＷなんかいいんじゃない？」とひとしきり盛り上がった。たしかに最近のＢＭＷは魅力的だ。私はチェーンの手入れが面倒なので次は絶対シャフトドライブだと決めている。ＹＡＭＡＨＡではＦＪＲが狙い目なのだが、ＫＡＷＡＳＡＫＩのＧＴＲもシャフトドライブだ。


バイクとの出会いは運命的だ。ＦＺＸと別れる時がいつかは来るのだろうか。まあ、当分はないだろうと確信しているが(笑)。

潮風王国は道の駅だが、館内には大きないけすがあり、お土産も豊富に置いている。いつもお菓子をお土産に買って帰ると、女房が「魚がよかったのに」と愚痴をこぼすので、今日はアジの開きともう１種類干物を買った。胸に「研修生　○○」という中国名の名札を付けた美人の店員が応対してくれた。「マケてよ」と値切ろうかと思ったが、美しさに負けた(笑)。

この道の駅の名物は、「マリーンキャッチャー」というクレーンゲームで、なんと中には本物のアワビが入っている。１回２００円だが誰も挑戦していなかった。






時刻も２時を過ぎたので、そろそろ出発しようということになったが、イタさんが海底地滑りの跡が見られる場所があるというので、みんなで見に行くことになった。新しくできたグリーンロードという道を作る時に発見されたらしい。

地質マニアの私としては外せない見ものだ。




千葉は昔海底だったので、いたるところで地層は見られ、どれもきれいな整った地層だが、この地滑り跡はすごい！今年の東日本大震災を起こした海底地震もやはりこんな地滑りを起こしたのだろうか。

新しくできたグリーンロードは地図にも載っていなくて、どこを走っているのか不明だったが、信号もなく快適な道路だ。




県８８号を通ってＲ１２８号を横切り、長狭街道を経て、志駒川沿いの道を富津中央ＩＣ目指して爆走した。志駒はもみじろーどというくらいもみじが多く、ちょうど紅葉の終わりで真っ赤に彩られた道を走りながら、「シャッターチャンスだなぁ」と思ったが、一度停まると二度と追いつけない速さで３人が走るので、必死に着いて行ったが、見失った。

コンビニの手前で待っていてくれたので、ようやく合流することができた。コンビニで「次のツーは３月かねぇ」と話していると、イタさんが「走らなくても泊ダベというのはどうですか？」と言い出した。

前回の草津ツーの経験から、１泊すると帰りを気にしなくてよいので楽だねぇということになったのだが、名古屋辺りで宿をとれば、関西支部や東海支部も参加できる。ＦＺＸ関東支部としては泊ダベも有りかもしれないということになった。



あたりが夕焼け色に染まり始めた。冬の日没は早い。そろそろお別れだ。富津中央ＩＣで館山道に乗り、めじさんとシラさんはアクアラインを目指した。イタさんは木更津北で下り、私は千葉北を目指す。手を振って別れを惜しんだ。


千葉東ＩＣからは渋滞が始まっていたが、貝塚を過ぎたあたりで左から急に車線変更してきたハイエースに接触しそうになった。さいわい右に避けることができたがヒヤッとした。

千葉北ＩＣで下り、自宅まであと２００ｍという交差点でも前の２台が右折車だったのだが、直進しようとしたら、前方から来た車が一時停止せず私の目の前を横切ろうとした。アッと思って急ブレーキをかけたので事故にはならなかったが、３年前の悪夢を思い出した。

無事これ名馬。３０日の免停は、私の平均スピードを２０ｋｍほど低くしてくれ、命を守ってくれたようだ。

本日の走行距離　３１０ｋｍ。平均燃費　２２ｋｍ／Ｌ。