KIMUKAZU blog

健康とiMacに関する情報
最近は天体観察と公園散策の情報

MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(44)

2020-11-06 00:02:13 | 火星
天体望遠鏡:MAK127SP[1-4]にイメージセンサSV305[5-8]を取り付けて、火星[9]の直焦点撮影を試みた[26-35]。
撮影データのスタック処理にAS!3(AutoStakkert!3)[11]を用い、その後のWavelet処理にRegiStax6[12-13]を用いた。
ここでは、8月11日~10月25日の間で撮影した火星画像の中から、火星の模様の一致する4組の画像を抽出し、その撮影時刻より火星の自転周期を試算したので、その結果を記す。

(1)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影概要
MAK127SPにイメージセンサSV305を取り付け、ポルタ経緯台に搭載し、火星の撮影を行った[21-35]。
SV305からの映像信号は、SharpCap3.2[10]を用い、WindowsノートPCに取り込んだ。
火星の望遠鏡の視野への導入は、付属のファインダ(レッド・ドット式)を用いてアライメントし、ノートPCの画面に火星が写ることを確認することで行った。
火星の撮影は、ノートPCの液晶画面を見ながらピントを合わせ、SharpCap3.2のキャプチャ機能を用いてaviファイルを取り込んだ。
撮影時間は、約15秒(約450フレーム)である。
取り込んだaviファイルは、AS!3を用いてスタック処理(取り込みフレームの品質上位50%をスタック)を行った。
AS!3からの出力画像(tif)は、RegiStax6に入力しWavelet処理を行った。
また、RegiStax6からの出力画像(bmp)は、ImageMagickを用いてjpg変換、および、トリミング処理を行った。

(2)火星の模様が一致した撮影画像(上が北)

#1 2020-08-11 01:10、2020-10-20 20:19 火星
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, 露出 約1.6ms, WB(B=223 G=100 R=135), 1920x1080, RGB24, 30fps


#2 2020-10-18 21:59、2020-10-20 23:19 火星
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, 露出 約1.6ms, WB(B=223 G=100 R=135), 1920x1080, RGB24, 30fps


#3 2020-10-01 22:08、2020-10-02 22:54 火星
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, 露出 約1.6ms, WB(B=223 G=100 R=135), 1920x1080, RGB24, 30fps


#4 2020-10-24 19:21、2020-10-25 20:00 火星
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, 露出 約1.6ms, WB(B=223 G=100 R=135), 1920x1080, RGB24, 30fps

・口径:127mm
・ドーズの分解能:0.91"[16]
・イメージセンサ分解能:0.80"相当[16]
(イメージセンサ画素ピッチ:2.9μm[17])

(3)火星の自転周期の試算
火星の模様が一致したそれぞれの撮影時刻から、火星の自転周期を試算した。
その試算結果は、次の通りである。(いただいたコメントに沿って、単純平均から加重平均に訂正)


(4)まとめ
MAK127SPにSV305を取り付け、火星の直焦点撮影を試みた。
撮影データのスタック処理にAS!3を用い、その後のWavelet処理にRegiStax6を用いた。
さらに、8月11日~10月25日の間で撮影した火星画像の中から、火星の模様の一致する4組の画像を抽出し、その撮影時刻より火星の自転周期を試算した。
その結果、火星の自転周期は、約1.026日(24.63時間)と試算できた。

参考文献:
(1)Maksutov Cassegrains
(2)マクストフカセグレン式望遠鏡-Wikipedia
(3)Sky-Watcher-Wikipedia
(4)Sky-Watcher Global Website
(5)SV305デジアイピースの使用方法
(6)SVBONY SV305 取扱説明書
(7)Svbony SV305 Camera FAQ
(8)SVBONY
(9)火星-Wikipedia
(10)SharpCap
(11)AUTOSTAKKERT!
(12)RegiStax6
(13)RegiStax-Wikipedia
(14)ImageMagick
(15)今日のほしぞら
(16)望遠デジタルカメラの分解能-goo blog
(17)IMX290NQV
(18)極冠-Wikipedia
(19)大シルチス-Wikipedia
(20)GIFアニメーション-Wikipedia
(21)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影-goo blog
(22)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(2)-goo blog
(23)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(22)-goo blog
(24)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(26)-goo blog
(25)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(27)-goo blog
(26)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(28)-goo blog
(27)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(29)-goo blog
(28)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(30)-goo blog
(29)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(31)-goo blog
(30)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(34)-goo blog
(31)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(35)-goo blog
(32)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(37)-goo blog
(33)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(38)-goo blog
(34)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(39)-goo blog
(35)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(41)-goo blog
(36)火星最接近2020
(37)特集 2020年 火星-天体写真ギャラリー

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 都内の星空・光害減少処理 | トップ | 遊星號による天体観察(26) »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
火星写真からの自転周期測定について (starskys2)
2020-11-06 11:27:22
新星空の友です。

またまたコメントさせて頂きます。
火星の自転周期測定写真と計算を拝見しました。
観測写真データが1~4ありますが、測定回数(自転回数)の重みが異なりますので、データ1~4の単純平均では測定誤差が大きくなります。
自分の測定誤差精度を最小にすることを考える必要があります。
データ1~4の自転73周の加重平均で算出しますと、各データの重み付けが均等になり、自分の測定誤差が平均化され測定誤差が測定データの中の最小になります。
このように考えますと、自転周期は74.909日/73周、つまり1.02615日/周になります。
測定結果は天文年鑑記載値の1.026日/周とほぼ同じです。
測定誤差は+0.00015日/周(+13秒/周)です。かなり高精度の観測ですね。
データ1の観測値69周分だけで計算しますと、ピッタリ自転周期1.026日/周になり、凄い高精度の観測と言えます。
私は自分の測定誤差を最小にすることを考慮して、今季37周(最初の観測から火星模様がずれて1周ずれて同期する回数)で観測して自転周期を確認しました。
以上書きましたが、結論としましては、貴殿の火星の自転周期観測は素晴らしい観測値だと思います。
今後も撮影した写真から天文学的な観測結果を導き出して検証することも意義があり、続けて頂きたいです。
それでは、写真撮影や観測を頑張り過ぎずにマイペースで行って頂きますようよろしくお願いします。



返信する
Re:火星写真からの自転周期測定について (KIMUKAZU)
2020-11-06 18:45:03
新星空の友 様

火星の自転周期算出に関する貴重なコメント、ありがとうございます。
ご指摘の通り、当方の測定誤差に関する考察が不足しておりました。
後ほどブログ掲載内容の一部を訂正させていただきます。

ご指摘の通り、これからも体調に留意しつつ、火星などの天体観察の事実から、自ら自然法則を導くプロセスを楽しんでいければと思っております。
引き続き、ご指導よろしくお願いいたします。
返信する

コメントを投稿

火星」カテゴリの最新記事