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望遠デジタルカメラの分解能

2019-05-18 23:21:38 | 写真
望遠デジタルカメラを用いて月を撮影[14,15]したが、その分解能はどの辺にあり、どれくらいの天体ならば撮影可能なのか調べてみた。

(1)ドーズの分解能
まずは、天体望遠鏡の分解能について、調べてみたところ、次のドーズの分解能の式[1-5]で得られるようである。
 ドーズの分解能(")=115.8/D ここで、D:対物レンズ口径(mm)
具体的にblogに記載した、COOLPIX L120[6]と、OLYMPUS E-PM2[7]の望遠レンズの口径を調べると、いずれも30mmなので、ドーズの分解能は、3.86”となった。

(2)焦点面でのスポットサイズ
上記の分解能を、焦点面でのスポットサイズに換算すると、
 焦点距離:94.5mmのCOOLPIX L120[6]では、1.77μmになる。同様に、
 焦点距離:150mmのOLYMPUS E-PM2[7]では、2.81μmとなる。

(3)イメージセンサの画素ピッチ
次にイメージセンサ[9-10]の画素ピッチを調べてみた[11-12]。
画素ピッチは、イメージセンサの縦、横サイズと画素数から試算できる。
具体的には、次の通りである。
 COOLPIX L120:1/2.33型CCD (6.2mm x 4.7mm)、14.48Mpixel[6]なので、画素ピッチは1.42μmとなる。同様に、
 OLYMPUS E-PM2:4/3型Live MOSセンサ(17.3mm x 13.0mm)、16.05Mpixel[7]なので、画素ピッチは3.74μmとなる。
イメージセンサから導出される分解能は、サンプリング定理[13]から画素ピッチの2倍になるので、
 COOLPIX L120:2.84μm (6.20"相当)
 OLYMPUS E-PM2:7.48μm (10.3"相当)
と試算できる。

(4)天体の角直径
一方で、身近な天体の角直径[8]を調べて見ると、月は1740"〜1980"、木星は32"〜49"、土星は16"〜20"、金星は10"〜58"、火星は4"〜16"であった。

(5)まとめ
上記の望遠デジタルカメラの例では、望遠レンズの口径よりもイメージセンサの画素ピッチが分解能のボトルネックになり、金星あたりが撮影の限界になりそうである。
より角直径の小さな天体を解像するためには、より口径の大きな望遠レンズ、および、画素ピッチのより小さいイメージセンサが必要になりそうだ。

参考文献:
(1)分解能-Wikipedia
(2)超入門 望遠鏡光学 (その11) 分解能について
(3)天体望遠鏡の基礎知識
(4)天体望遠鏡の選び方
(5)ならぬことはならぬもの(撮影機材の能力)-goo blog
(6)COOLPIX L120 主な仕様
(7)OLYMPUS E-PM2 主な仕様
(8)角直径-Wikipedia
(9)CMOSイメージセンサ-Wikipedia
(10)CCDイメージセンサ-Wikipedia
(11)デジモの雑学撮像素子
(12)1インチ?APS-C?フルサイズ?カメラのセンサーサイズの違いとそのメリット・デメリット
(13)標本化定理-Wikipedia
(14)コンデジ(COOLPIX L120)で月を撮影-goo blog
(15)OLYMPUS E-PM2で月を撮影-goo blog

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