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MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(37)

2020-10-23 00:01:49 | 火星
天体望遠鏡:MAK127SP[1-4]にイメージセンサSV305[5-8]を取り付けて、火星[9]の直焦点撮影を試みた[30-31]。
撮影データのスタック処理にAS!3(AutoStakkert!3)[11]を用い、その後のWavelet処理にRegiStax6[12-13]を用いた。
ここでは、10月18日[30]と10月20日[31]の2日間で撮影した火星の画像(合計24枚)を、ImageMagick[14]を用いて、GIFアニメ[20]に合成した結果を記す。

(1)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影概要
MAK127SPにイメージセンサSV305を取り付け、ポルタ経緯台に搭載し、火星の撮影を行った[21-30]。
SV305からの映像信号は、SharpCap3.2[10]を用い、WindowsノートPCに取り込んだ。
火星の望遠鏡の視野への導入は、付属のファインダ(レッド・ドット式)を用いてアライメントし、ノートPCの画面に火星が写ることを確認することで行った。
火星の撮影は、ノートPCの液晶画面を見ながらピントを合わせ、SharpCap3.2のキャプチャ機能を用いてaviファイルを取り込んだ。
撮影時間は、約25秒(約750フレーム)である。
取り込んだaviファイルは、AS!3を用いてスタック処理(取り込みフレームの品質上位50%をスタック)を行った。
AS!3からの出力画像(tif)は、RegiStax6に入力しWavelet処理を行った。
また、RegiStax6からの出力画像(bmp)は、ImageMagickを用いてjpg変換、および、トリミング処理を行った。
さらに、処理後の火星の画像を、ImageMagickを用いてGIFアニメに合成した。

(2)火星の撮影結果(上が北)

2020-10-20 19:32~20:49 火星(等級:-2.5、視半径:10.9")[15]
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, 露出 1.2-1.6ms, WB(B=223 G=100 R=135), 1920x1080, RGB24, 30fps
約80分間で撮影した9枚の火星の画像、
および、
2020-10-18 20:20~22:40 火星(等級:-2.5、視半径:11.0")[15]
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, 露出 1.1-1.5ms, WB(B=223 G=100 R=135), 1920x1080, RGB24, 30fps
約140分間で撮影した15枚の火星の画像、
合計24枚の火星の画像(jpg)を、GIFアニメに合成

※上記の観察結果より、10月18日20:20頃の火星の模様と10月20日21:30頃の火星の模様が一致すると推測できる。
 すなわち、火星の自転周期は、地球より2日で約70分(1日あたり約35分)長いと推測できる。
 従って、火星の自転周期は、約24.6時間と試算できる。

・口径:127mm
・ドーズの分解能:0.91"[16]
・イメージセンサ分解能:0.80"相当[16]
(イメージセンサ画素ピッチ:2.9μm[17])

(3)まとめ
MAK127SPにSV305を取り付け、火星の直焦点撮影を試みた。
撮影データのスタック処理にAS!3を用い、その後のWavelet処理にRegiStax6を用いた。
さらに、2日間で撮影した火星の画像(合計24枚)を、ImageMagickを用いてGIFアニメに合成した。
その結果、火星の自転による大シルチス[19]などの模様の移動を、よりわかりやすく確認できた。
また、火星の自転周期を約24.6時間と試算することができた。

参考文献:
(1)Maksutov Cassegrains
(2)マクストフカセグレン式望遠鏡-Wikipedia
(3)Sky-Watcher-Wikipedia
(4)Sky-Watcher Global Website
(5)SV305デジアイピースの使用方法
(6)SVBONY SV305 取扱説明書
(7)Svbony SV305 Camera FAQ
(8)SVBONY
(9)火星-Wikipedia
(10)SharpCap
(11)AUTOSTAKKERT!
(12)RegiStax6
(13)RegiStax-Wikipedia
(14)ImageMagick
(15)今日のほしぞら
(16)望遠デジタルカメラの分解能-goo blog
(17)IMX290NQV
(18)極冠-Wikipedia
(19)大シルチス-Wikipedia
(20)GIFアニメーション-Wikipedia
(21)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影-goo blog
(22)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(2)-goo blog
(23)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(22)-goo blog
(24)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(26)-goo blog
(25)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(27)-goo blog
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2 コメント

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火星の自転周期観測について (starskys2)
2020-10-23 11:00:03
新星空の友です。

貴殿の火星の大シルチス付近の動画を拝見しました。
2日間の動画から火星の自転周期を測定しましたね。
私は測定誤差を減らすため、火星が37周する日数を測定しました。測定誤差が1日で測定した場合に比べて1/37小さくなると考えました。そして、火星が37周する日時を逆算して2回目の撮影日時を狙って撮影しました。
このようにして、より正確に火星の自転周期が1.026日(24時間37分26.4秒)であることが確認できました。2年前は偶然に37周丁度の時間帯に
撮影して、自転周期測定を思い付きました。
どちらにしても、自分の撮影した写真から少し天文学をかじった感じですね。
自分の体を使って宇宙の真実を確認することも大切ですね。本を読んで得た「もの知り」知識よりも、実体験して得た事実の方が貴重な知識のように思います。火星の自転周期を測定したことを多分一生忘れないでしょうから。
これからも星空撮影に留まらず、天文学に少しでも近づいてかじってみようではありませんか。
星空撮影の楽しみが更に増しますから。

尚、火星の動画アニメは見応えがありますね。火星像が大きいうちに火星の360度1周を撮影して動画アニメにしますと、価値のある動画になると思います。是非、今季の火星撮影でやってみてはどうでしょうか。(私は偶然にも静止画で360度1周撮影できました)

今後も更にご活躍することを願っています。
体調にくれぐもも気を付けて星空を楽しんで頂きますようお願いします。



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Re:火星の自転周期観測について (KIMUKAZU)
2020-10-23 16:44:45
新星空の友 様

コメント、ありがとうございます。
望遠鏡を使って火星の観察を繰り返し行っていると、偶然にも火星の模様がほぼ一致する場面に遭遇することができました。そこで、自己流ですが、火星の自転周期を試算してみました。(火星を観察した10月20日は、たまたま、火曜日でした。)
まだまだ未熟ですが、ご指摘の通り、観測した事実を自ら分析して結果を導くことは、自然科学の基本であり醍醐味であるように思います。
また、ご指摘の火星1周分の画像が撮影できるかどうかは、今後の天気次第ですが、晴れた夜空では星空を観察し、曇りや雨ではデータ処理で挑戦してみたいと思います。
秋の夜は、想像していたよりも寒く、また、望遠鏡の夜露対策が必要なことも経験しました。
今後も、体調に注意しながら、火星の観察を楽しみたいと思います。
引き続き、ご指導よろしくお願いいたします。
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