原子力エネルギー問題に関する情報

杜撰で不経済極まりない原子力政策が、生存権を脅かし環境を汚染し続けていても、原発推進派の議員を選挙で選びますか?

上関原発建設に向けた埋め立て工事への抗議と経産省の対応

2010年10月17日 | こんな国と事業者に原発を任せられない!

このエントリは、上関原発建設を進める中国電力の暴挙!の続編なので、そちらも併せてお読みいただきたい。

10月15日、よりによって、生物多様性条約締結国会議COP10を議長国として開催している最中に、田ノ浦のあってはならない事態を伝えるつぶやきがあった。


RT @2tarou:【緊急】【転送歓迎】「上関原発」現地・田ノ浦より緊急レポートです。 中国電力が田ノ浦の埋め立て工事のための作業台船を動かしました! 陸からやって来て海岸部の作業も行ってくる模様です。

上関原発とCOP10との関連については、@GJ_j24さんのつぶやきを参照。

#cop10 で寄せられる意見は多いが、ここ数日は「田浦」「祝島」の原発ネタばかり。 #cop10」で何で「原発」ネタかといぶかしむ人もいるだろうが、それはかの地が「生物多様性」の宝庫であり、象徴だから。にもかかわらず、東京のメディアは完全に黙殺。

以下は田ノ浦からのつぶやきメッセージ。

RT @yudukinikogare:中国電力の去った田ノ浦は、やはり綺麗だね!明日からも頑張ります!皆さん、経済産業省、山口県、上関町、中国電力に抗議の声を届けて下さい。来れる方は田ノ浦でお待ちしています。 僕達はあきらめません!力を貸して下さい。もう原発はいらない http://yfrog.com/ml4h4vj


Twitterでは抗議の声と、その声を霞ヶ関に届けよう!という呼びかけが溢れている。
30年近く上関原発建設への反対行動を続けられている祝島の住民の方たちが登場する「ミツバチの羽音と地球の回転」の鎌仲監督も、以下のように呼びかけていた。


経産省に電話したら対話は中電にまかせている粛々と埋め立てを進めてもらいたいと回答されました。みなさま、電話してそんなことに私たちの税金を使ってくれるなと抗議してください。

中電は電気代で経産省は私たちの税金で潤沢に田ノ浦破壊行動を行えますが祝島の漁民は一日出るごとに1万の赤字。ぜひぜひカンパをお願いします。郵便振替加入者名:祝島島民の会(イワイシマトウミンノカイ) 口座番号:01390-4-67782

ベンガル地方の伝統音楽「バウルの歌」の音楽活動で、ライヴ・ツアーで来日されたsatya_horiさんが、鎌仲監督の呼びかけに応え、経産省に電話された経緯のつぶやき。これからかける方の参考になるだろう。

電話してみました。担当ではないということで、隣の課の原子力立地核燃料サイクル産業課という部署にまわされました。(続く) RT @kama38 経済産業省原子力政策課 03-3501-1991に電話して抗議しましょう。混乱を起こしている責任を問うてください。

(質問)「上関、田ノ浦の埋め立て作業が強行に始まろうとしていると いう報告を現地の人から聞きました。現在、国民から国の原子力政策大綱の見直しが求められており、田ノ浦の環境調査も終わっていない今、なぜ、このようなことが起こっているのか説明してください。」(続く)

(原子力立地核燃料サイクル産業課の伊藤さんの回答)「その件に関しては。今日の国会で同じような内容の質問が、福島瑞穂議員さんのほうからされますので、それに対する内閣総理大臣の答えを国の見解としてとらえてください。」(続く)

原子力立地核燃料サイクル産業課というのは、原発の立地振興やプルサーマル計画の広報などに関わる課だそうです。さらに、「今、田ノ浦で起こっている状況、強行に進められようとしている工事作業を止めるためには、どこに問い合わせればよいのですか」と聞くと、「多分、内閣府」だとのお答えでした。


次に、現地での経産省の対応について、埋め立て工事現場に急遽駆けつけた山崎誠衆議院議員(民主党)のつぶやきとHPを紹介する。山崎議員は今年3度目の現地視察。


山口県上関原発建設予定地に向かっています。埋め立て工事が始まるとのこと、現場を確認して来ます。まさにCOP10が始まるところ、わざと合わせたかのような工事開始に怒りを感じます。原子炉の設置許可がおりていない、埋め立て工事は待つべき

おかげさまで本日は特に工事の動きなく終わりました。ただ、一触即発状態は続いています。中国電力、経産省の担当者とも海上にて話し合いを持ちましたが平行線。自然は工事をやっても壊れないとのこと。信じがたい考え方をしています。

次に山崎議員のHPから、経産省との話し合いに関する部分と問題提起を抜粋する。

経産省の本省から来た担当者とお話をしましたが、重要電源と位置づけられた原子力発電所であり、法的手続きも完了していることから、とにかく工事を 開始したいとの一辺倒。悪いのは反対派であるとの認識を押し通していました。
不備も指摘されている環境アセスメントについても、いったん通ってしまえばそれ以上拘束力がないことにも問題があります。
瀬戸内海は広いので、ここを埋め立てても自然破壊にはならない、埋立工事をしても自然環境は守られるとの認識。自然環境や生態系に関する認識のあまさを感じさせる点が残念です。

日本が議長となり始まった生物多様性条約締結国会議COP10のさなかに、こうした 行動を起こすこと、理解できません。

法律的、制度的にクリーしてしまった後の反対運動については大変難しい。実力行使で座り込み、漁船による阻止行動、こうしたことしか残されていないのか。
八場ダム建設の見直しのケースのごとく、発電所建設の必要性、立地の妥当性を何らかの形で再考できないものか。できることがないか探りたい。

原子力発電所をいますぐ廃止しろと言うことではなく、現行の体制を維持して、再生可能エネルギーによる代替の促進、省エネの徹底など、エネルギーの需給の改革を進めて、持続可能で地球環境に負荷のかからないエネルギー政策への転換を実現しなければなりません。
この問題は、沖縄の基地問題と同様に、山口県の一地域の問題ではなく、日本全体で考えてゆかなければならない問題です。他人事ではすまされない。
【転載ここまで】

最後に、是非読んでいただきたいつぶやき。

RT @AniitaRyoko:祝島住民に議論の経過を聞かせない上関町議会。無表情で押し返す町町職員。許可権限を持ちながら、住民に説明しにこない山口県知事。戦場から拡声器で「第一次産業では未来が無い」と繰り返す中国電力。説明にもなってない経済産業省官僚。これ、民主主義の国で起こっている。中国のこと冷笑できる?

RT @tailsoup 山口県の上関だけの問題なのだろうか?広島の牡蠣や海苔、瀬戸内の小魚の鰯やイカナゴ。瀬戸内の鯛や関鯖、下関の河豚・・・数え上げれば限りのない瀬戸内の財産までも大丈夫なのだろうか?何か有って修復出来る施設ではないだけに、今一度瀬戸内海に面する県や市町村の人達は真剣に考えたほうがいい。


今の日本には、エネルギー政策全体を見渡して原子力政策を見直す仕組みが存在しない。
元日立の原子力プラント技術者が大臣を務め、長年電力業界と原発利権を築いてきた経済産業省がエネルギー政策を握っている限りは、どうすることもできない。埋め立て工事には、建設業界の利権も絡んでいるかもしれない。

山崎議員と行動を共にする議員が、今の国会にいったい何名いるだろうか?
当ブログでも紹介したが、河野太郎議員も長年自民党政権内で孤軍奮闘され、何も変えられなかった。

経産省主導のエネルギー政策を、政治主導の国会で決議するものに変えること、そして、その国会での決議は、電力業界となんのしがらみもない、利権と縁のない議員が多数で行う必要がある。

そのために、有権者には投票権がある。
手始めに、来年の統一地方選挙から、都道府県の首長と議会の構成員には、脱原発を公約する立候補者のみを当選させよう!


【告知】
「脱原発の日実行委員会」(Twitter:datsugennohiをフォローしてください!)は全国で脱原子力発電の運動に関わている皆様に下記のような呼びかけをしたいと思います。また、原子力発電の事を知ってみたい!という皆様にも何が実際に起きているのか、情報を共有して考え行動する市民意識を広げていきたいと思います。ブログはこちら