地熱発電所:岩手で15年事業化へ…JFE、八幡平市など
地熱発電の予定地 岩手県八幡平市とJFEエンジニアリングなど3社は11日、同市郊外のスキー場跡地を活用し、15年に地熱発電所の事業化を目指す協定を結んだ。国内の地熱発電所は、東京電力が99年に八丈島で運転を始めたのを最後に新設されておらず、実現すれば、16年ぶりの新規稼働になる。全国で定期検査中の原子力発電所の運転再開が遅れる中、地熱エネルギーの普及に弾みがつく可能性がある。
協定を結んだのは、ほかに地熱掘削技術を持つ日本重化学工業と地熱エンジニアリング(岩手県滝沢村)。3社は09年から蒸気や熱水など発電に適した地熱資源があるかを現地調査し、最大で5万キロワットの発電に相当する資源があると確認した。まずは7000キロワット級の発電設備を建設し、15年の送電開始を目指す。
地熱発電はこれまで、温泉の枯渇を懸念した温泉業界からの反発もあって、普及が進まなかった。ただ、今回の発電予定地周辺にあった温泉施設はすでに廃業している。予定地は十和田八幡平国立公園の区域外にある。
地熱発電は、再生可能エネルギーの普及をにらみ、企業の調査活動が相次いでいる。石油大手の出光興産と国際石油開発帝石も6月、北海道や秋田で資源調査を開始した。
だが経済産業省によると、全国で事業化を明確に表明しているのは、今回の八幡平と湯沢地熱(秋田県湯沢市、三菱マテリアルなどが出資)のみ。ただ、湯沢地熱は、環境アセスメント(環境影響評価)の実施に時間がかかり、事業化は早くて20年になる見通しだ。【寺田剛】
毎日新聞 2011年7月11日 21時03分(最終更新 7月11日 23時05分)
地熱発電の予定地 岩手県八幡平市とJFEエンジニアリングなど3社は11日、同市郊外のスキー場跡地を活用し、15年に地熱発電所の事業化を目指す協定を結んだ。国内の地熱発電所は、東京電力が99年に八丈島で運転を始めたのを最後に新設されておらず、実現すれば、16年ぶりの新規稼働になる。全国で定期検査中の原子力発電所の運転再開が遅れる中、地熱エネルギーの普及に弾みがつく可能性がある。
協定を結んだのは、ほかに地熱掘削技術を持つ日本重化学工業と地熱エンジニアリング(岩手県滝沢村)。3社は09年から蒸気や熱水など発電に適した地熱資源があるかを現地調査し、最大で5万キロワットの発電に相当する資源があると確認した。まずは7000キロワット級の発電設備を建設し、15年の送電開始を目指す。
地熱発電はこれまで、温泉の枯渇を懸念した温泉業界からの反発もあって、普及が進まなかった。ただ、今回の発電予定地周辺にあった温泉施設はすでに廃業している。予定地は十和田八幡平国立公園の区域外にある。
地熱発電は、再生可能エネルギーの普及をにらみ、企業の調査活動が相次いでいる。石油大手の出光興産と国際石油開発帝石も6月、北海道や秋田で資源調査を開始した。
だが経済産業省によると、全国で事業化を明確に表明しているのは、今回の八幡平と湯沢地熱(秋田県湯沢市、三菱マテリアルなどが出資)のみ。ただ、湯沢地熱は、環境アセスメント(環境影響評価)の実施に時間がかかり、事業化は早くて20年になる見通しだ。【寺田剛】
毎日新聞 2011年7月11日 21時03分(最終更新 7月11日 23時05分)