子どもたちの夢を実現するために キッズコンパス

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奨学金 借り過ぎ注意

2014-02-02 21:41:07 | 高等教育
大学へ進学するための学費や生活費は、親の大きな負担になっています。
その費用を、教育ローンや奨学金で賄う割合が年々多くなっているというのが下記の記事です。

大学へ進学しないと、就職が難しくなっているのは事実です。
だからと言って、学力もない学生ややる気のない学生に
教育ローンや奨学金を活用して進学させても 残るのは親に張り付く借金か
子どもに張り付く借金だけが残るような気がします。

教育ローンや奨学金を申請する前に、親はしっかり子どもと
話し合い 子どもに決めさせましょう。

その時点で、やる気や学力もなければ 一旦社会に出させ
子どもが大学を必要した時に そこで教育ローンや奨学金を
考えればいいなと思います。

1年、2年、3年遅れようが 優秀な人材はどの企業も必要としています。
焦らないように!!



日経2014/01/30より

奨学金 借り過ぎ注意
自立や結婚資金に影響
 
大学に合格したものの、計画通りに教育資金が作れず、学費に頭を悩ませる家庭は少なくない。不足を補う手段としては教育ローンや奨学金があるが、多くの場合は借金。親の老後資金や子の将来の家計を圧迫することがある。日ごろから親子で将来やお金について考えることが大切だ。

大学独自で奨学金を設ける動きが広がっている(早稲田大学奨学課、東京都新宿区)

 「教育ローンのおかげでタイムラグを埋められた」。東京都のA子さん(47)だ。娘が18歳になる12月に200万円の給付を受ける学資保険に加入していたが、娘は大学に推薦入学。秋口に入学金などが必要になったので、あわてて国の教育ローンに申し込み、事なきを得たという。

タイプは様々
 教育ローンの利点は、入学金や学費のため、一時にまとまったお金を借りられること。銀行など多くの金融機関が用意しており、タイプも様々だ。たとえば日本政策金融公庫が扱う「国の教育ローン」は、学費だけでなく、一人暮らしの生活準備などにも充てられる。世帯収入の審査はあるが、子の学業成績は不問。今後1年間に必要な費用として、学生1人につき300万円まで親が借りることができ、「学資の駆け込み寺」(国民生活事業本部)ともいわれる。

 一方、学生本人が借りたり給付を受けたりするのが奨学金。日本学生支援機構(JASSO)の奨学金などがよく知られる。学費に苦心する家庭の増加もあり利用者は右肩上がりに増え、2010年度には昼間に通う大学生の2人に1人が何らかの奨学金を利用していたという。

 JASSOの奨学金は無利息の一種と利息の付く二種の2タイプ。学業成績や世帯収入などに応じて、いずれかを選ぶ。二種の金利は年3%が上限。貸与額は月3万、5万、8万、10万、12万円の5タイプがある。注意が必要なのは返済だ。

 多くの人が利用する有利子で月8万円の貸与を受けるケースで考えてみよう。4年間の貸与総額は384万円で、卒業後に返済が始まる。仮に金利が年0.5%(20年固定)とすると、20年かけ返済する総額は404万円。毎月の返済額は1万6855円となる。

 さほど負担にならない返済額に見えるが、実際は違う。返済で貯蓄が少なくなる。結婚資金や病気などへの備えは簡単ではない。

 「返済の負担は住宅購入時にも影響するので注意が必要」と指摘するのはファイナンシャルプランナー(FP)の菅原直子さん。夫婦2人で月に2万円の奨学金を返している場合、多くの金融機関では月に8万円の返済能力があっても、2万円を引いた6万円と判断される。金利2%の35年ローンで月に8万円返済できれば、借り入れ可能額は2415万円。だが、6万円になると1811万円しか借りられない。

 もちろん、本人からみれば、奨学金の利用は大卒の学歴を手に入れるための先行投資といえる。それでも「奨学金は借金。返済をよく考えて」とFPの豊田真弓さんも警鐘を鳴らす。

給付型も調べて
 対策の一つは返済のない給付型奨学金の利用だ。

 「奨学金を予約をしていたので安心して入学試験を受けられた」と話すのは、早稲田大学スポーツ科学部3年生、竹中達郎さん(21)。父親の定年退職が近いため、私大進学をあきらめていたが、早大で「めざせ!都の西北奨学金」ができると知り、申し込んだ。

 首都圏以外の高校出身で家計が苦しい学生を対象にした奨学金で、毎年500人を上限に出願前に給付の予約を出す。合格すれば年間40万円、留年しないなどの要件を満たせば4年間160万円が給付される。

 竹中さんはJASSOの一種奨学金も受け、経済面の不安を解消。サッカー指導者を目指し、学業に集中する日々を過ごしている。

 給付型の奨学金は誰でも受けられるものではない。だが、早大のように大学独自で奨学金を設ける動きが広がっている。調べる価値はあるだろう。

 最近は大卒でさえ就職が容易ではないことも考慮すべきだ。収入不足などで「生活苦から返済を滞納。延滞金がかさみ自己破産をした人もいる」。奨学金の返済問題に詳しい岩重佳治弁護士はそう話す。

 この現状で奨学金などで数百万円の借金を子に負わせるのは、リスクがある。「親として、せめて入学金を含む初年度の学費は出せるようにしておくべきだ」と菅原さん。豊田さんは「子が奨学金の返済ができる職に就けるよう、後押しすることも大切」と指摘している

「日本では親のお金だから勉強しなくても平気なのかな」

2014-02-02 21:02:38 | 高等教育
1月30日の日経新聞に、大学の学費に関して、日本とアメリカの違いにつて記事がありました。
外国人から見た日本人の学生は、「日本では親のお金だから勉強しなくても平気なのかな」という印象です。

実際に、多くの大学生がそうだと思います。
地方から東京に出れば、卒業するのに必要なお金が700万円くらいは必要です。
親が子どもの為に一生懸命働いても 子どもはお金が湯水のごとく湧いて出ると
考えてるのでは・・・・・・・・

『親が学費を払うというのが常識だ』という考え方を 変えませんか。
子どもに小学生からお金の勉強や職業観を身に付けさせることが大切です。

1月30日 日本経済新聞より
きしむ「学費=家計負担」 奨学金拡大へ一歩ずつ
 

「みんな、親に学費を払ってもらっているんだ」。昨秋から東京都内の大手私立大に留学中の米カリフォルニア州立大生(22)は、周りに親丸抱えの学生が多いことに驚いた。自らは教育ローンと返済不要の給付型奨学金で学ぶ。「日本では親のお金だから勉強しなくても平気なのかな」

 「欧米では高校を卒業したら大人。親から自立する」。米タフツ大・大学院のラビ・カネリヤさん(28)は学部時代から給付型奨学金を受けてきた。有利な奨学金を得るため、トップクラスの成績を維持する。

米は給付型4割
 親が授業料を全額負担する学生は日本73%、米国29%――。クレジット大手Visaの調査(2012年)で、日米で対照的な結果が出るのは訳がある。

 文部科学省などによると、米国の学生支援総額は17兆2千億円(09年度)に上るのに対し、日本は1兆1400億円(10年度)。米国では奨学金の45%が給付型だが、日本は4%未満。資金の供給元も、連邦政府70%、大学16%、民間8%、州4%と多様な米国に比べ日本は国が87%。奨学金の質も量も全く異なる。

 豊富な政府資金と卒業生や産業界の寄付が、米国の手厚い奨学金制度を支え、教育コストを賄う。例えばハーバード大。年間380万円の授業料が高額の教員給与を可能にし、世界中から人材を集める。一方で、3兆円以上の基金を元手に自前で潤沢な奨学金も用意するので、「高い授業料を全額払う学生は少ない」(宮田由紀夫関西学院大教授)。日本中の大学がうらやむ好循環が成り立つ。

 奨学金が手薄な日本では、私立大の収入は専ら親に頼ってきた。だが、日本経済の低迷で親の収入は伸び悩む。小林雅之東京大教授は「家計負担は限界にきている。このままでは教育の機会均等が揺らぐ」と警鐘を鳴らす。

 文科省も危機感を募らせるが、厳しい財政状況の壁が立ちはだかる。国にばかり頼っていられないと、独自の学生支援を始める大学が増えてきた。ユニークな取り組みも少なくない。

 夜間部学生を対象に、奨学金と学内事務の非常勤嘱託で年収約200万円を保証する推薦入試を始めたのは東洋大。実践女子大は東日本大震災の被災者を学内事務に雇用する。

 経済的理由で地元を離れられない地方出身者に限定した奨学金も、慶応義塾大、早稲田大、立教大、中央大などで相次ぐ。

教育補助で報酬
 早稲田大は、大学院生に報酬を払い学部生を指導させる米国流の「教育補助(TA)制度」を導入した。時給は最高3500円、年収40万円以上になる。博士課程の南雲勇多さん(28)は「指導技術が学べ、経済的にも助かる」と話す。

 ただ、少ない資金では、しょせん対象は限定的。教育や研究と同様に、学生支援も常に財源問題との闘いになるが、新たな財源の確保は容易ではない。

 白井克彦・前早稲田大総長の見立ては明快だ。「金持ちといわれる米国の大学も百年かかって、そうなった。漫然と補助金を欲しいと言っても誰も認めない。大学の努力や効用を理解してもらい、ファンを増やしていって、お金を出してもいいと思われる大学になるしか道はない」