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建仁寺の「◯△◻︎乃庭」についての一考察     〜 奈須野昭夫 〜

2019-11-24 19:24:34 | 巡礼
建仁寺の大書院と小書院に挟まれたところに枯山水の庭があります。この庭は「潮音庭」と呼ばれる名庭です。
その庭の南側に「◯△□乃庭」と呼ばれる四方廊下で囲まれた坪庭があります。この庭は北山安夫氏という人が「潮音庭」と共に作庭したものです。


最初、私は「◯△□乃庭」とは如何なる庭か?と考え込んで拝観しました。この名称からしてあまりにも「ふざけた名前」と言う感じで庭の前に座り込んで拝観しました。「この庭がどうして、「◯△□乃庭」なのか?まさに禅問答のような感じになりました。約30分ばかり眺めて考えていましたが「全く納得がゆかぬまま」その場所をはなれました。


頭の中は昔、学生時代大覚寺で参禅したおりの境地が蘇り、「仙厓」という人の書いた墨蹟禅画「◯△□乃庭」が掛かっている前にきました。ここで座り込んで、この禅画と庭に如何なる関係があるのか?と言う思索に入り込みました。
約40分ばかりここに座り込んで思索にふけりました。そして、ここで得た「◯△□乃庭」は「庭園の基本形式」と合致するのではないか?と言う結論に得て、もう一度「◯△□乃庭」の前に来て眺めました。
中央に位置する苔で作られている円形の中心にヤブツバキが1本植えられています。その右手のところに「井筒」があります。これで◯△□の役者の2つがそろっていると悟りました。ところが△に相当する役者が見当たりません。○の苔の天に当たるところに石が一つあります。これが△の形状をしているのか?と散々考えましたが理解するには至りませんでした。○の苔の周りの外側に敷き詰められている「白川砂」の左隅に斜めに引いたような線を見出しました。
しかし庭全体から見てこれは台形の斜辺にしか見えませんでした。ここで私の考えは突き当りましたので、三度の瞑想に入りました。そして得たのは、庭にこだわらず大きな「不等辺三角形の斜辺」ではないか?と言う考えでした。

これで3つの役者◯△□がそろったのではないか?と結論付けました。
作庭者の意図とは違うかもしれませんが、自分なりに納得して、「◯△□乃庭」を拝礼してこの場を去りました。

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