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KGセミナー塾長の日記 生徒との日々の生活と高校野球 個人塾型予備校を始めて、40年目になります。

初めての人は、2008年2月26日の「みんなに伝えたい話」を読んで下さい。私がこの仕事をやり続ける支えとなった話です。

「しんどい」って言わない!

2010年10月21日 | 10年予備校生

  季節の変わり目で、風邪をひいて体調を崩す予備校生が多くなってきた。熱が出て休む生徒もいる。体調の管理はしっかりしないといけない。ただ、受験の当日、体調が悪い時もある。熱が出ることもある。それでも受験に行かなければららない。そのための練習をするのもいいのではないか。

 

 高校の野球部時代、大雨が降っても、練習を中断することなく、ノックを受けたことがある。ドロドロになりながら、水溜りの中に飛び込む。ボールは、滑ってなかなかうまく投げられない。「監督も意地になってるな!辞めたらいいのに!ただ雨が降ったら暑くないから楽勝や!」と思いながら、ひたすらボールを追い続けた。しかしそれは、大会の本番で雨が降ることもある。ボールが滑った!とか、足の踏ん張りが利かなかったとか言い訳をしなくてもいいように練習をしていたんだと今になって思う。

 

 少しぐらい、調子が悪くても、人にうつすことがなければ、出てきたほうがいい。社会に出てまず大切なのは休まないこと。それによって信頼が得られるようになる。この仕事をして26年。体調が悪くて授業に穴をあけたことはない。それは、授業をすることによって生徒から月謝を貰う仕事をしているから、当たり前のことだ。最近は風邪をひいても熱も出なくなった。

 

逃げることを考えない。頭が痛いから。おなかが痛いから・・・・。自分にとってネガティブな情報ばかりを優先させると、心が前に向かなくなる。大半の生徒にとっては、長い人生の中で、お金のことを考えたりする必要がなく、ただ勉強だけをしていればいい、こんないい時代は、もうやってこない。努力をすれば、必ず結果になって現れる。センターまであと87日。この貴重な時間をしっかり味わって、今を本気になって生きてみてくれ!

 


積み木を崩すこと

2010年04月27日 | 10年予備校生

  幼いころ、積み木を積み上げて、それを一気に崩してしまうのが楽しかった。テレビの番組でも、「ドミノ倒し」がときどき行われることがある。一生懸命になって並べている姿が、番組の半分以上を占める。そしていよいよ倒す。その時は、もう番組の終盤が近い。これも、ひたすら高く積み上げたモノを一気に崩す、積み木の崩しの変形といえる。

 

 積み木を崩した時に得られる快感、これが大人になると「消費」という形を取る。簡単に手に入ったお金でモノを消費するのは、大人に積み木を積み上げてもらって、それを倒すみたいなものだ。何の面白みもない。面白くないからさらにモノを買うという行動に走る。「悪銭身につかず」ということわざがよく示している。モノを所有することが我々の喜びを与えるのではなくて、コツコツと蓄えてきた努力の成果が、一瞬にして消えてなくなってしもうあの瞬間に、この上もない昂揚を感じるように我々は、DNAの中に組み込まれている。その一瞬の非日常の世界の快感を味わうために、日常生活では、コツコツと努力をすることが求められる。「本気になったものしか、幸せは味わえない」ということだ。

 

 受験勉強も、まったく同じ。一生懸命に積み上げていったものが、たった1回のセンター試験で、受験する大学が決まってしまう。ある意味では非情であるが、この非情さがいいのだ。コツコツと努力する。誰も見ていなくても、ふだんと変わらずしっかり勉強する。その姿勢が何より大切だ。どこの大学に入ったかということは、消費することによって手に入ったモノと同じで、最初はうれしいが、すぐに冷めてしまうものだ。ただ、あの非日常の快感は、ずっと心に残る。それを身をもって味わうための1年間、それが浪人生活だ。